鳴「一体はこの街にいたぞ」
ヒ「この街に?そうか、だから昨日は鬼子の様子が可笑しかったのか」
鳴「あぁ、だが記憶喰はそんなに頻繁に出るはずじゃない。なのにこの部屋に居たんだ」
ヒ「あいつらか」
鳴「知ってるのか?」
ヒ「知ってるも何も、住んでたところじゃ頻繁に会ってたからな」
鳴「そいつらが記憶を失う原因か?」
ヒ「いや、違う。あいつらは鬼子の補佐だ。守り神みたいなものさ。鼻が利くからな」
鳴「狛犬か」
ヒ「少し違う。犬神だ。といっても婆さんから受けた恩を返すためにしてるんだろうけどさ」
鳴「婆さん?」
ヒ「あぁ、俺達は鬼だから何百年も前の話になるが……」
ヤ「ヒワイドリ!」
ヒ「あ、すまないヤイカガシ。まぁ、何にせよ鬼子は連れて帰る」
鳴「……なら俺も連れてけ」
鬼「鳴木さん。何を……」
鳴「どの道、記憶が戻らなくてもいつかは帰るんだ。場所を覚えといて損はない。
あ、そうだ。ちょっとだけでも記憶戻った?」
鬼「あ、記憶は戻りました。鬼についての記憶と、薙刀の使い方をですが」
鳴「それは良かった。で、俺は行ってもいいのか?」
ヒ「……荒らすなよ」
鳴「何を荒らすんだよ」
ヒ「鬼子の箪笥」
鳴「俺はお前らみたいに変態じゃない!」
ヤ「失礼な!私たちだってバレないように持ち出してるんだからね!」
鳴「それが変態行為だ!というか盗むじゃないか!」
ヤ「一緒に住んでるので盗みになりません」
鳴「なります」
鬼「というかそういう事されてたんですね……」
ヤ「や、それはその……言葉のあやというか……」
鬼「変態!」
小「ネネさま待って!こにも行く!」
バタバタと鬼子は小日本を連れて出ていってしまった。