当たり前のように続いている日常もいつか終わりを迎える日が必ず来る。
だからと言って諦めた訳ではないのだが……どうしたものかな。
部屋には人外の者が6人。その内、人の形をしているのが4人。
残り二人は鶏と魚だ。二足歩行のな。
まぁ、もともと俺の日常は人の形をしている人外の日輪と夜烏賊が
一緒にいることで形成されていたんだが……いやはて、鬼子を匿ってからというもの
トラブルが頻繁に起きそうな予感がする。現に一週間も立っていないのに居候が
小日本という居候が一人増え、またヒワイドリとヤイカガシという二人増えそうだ。
鳴「なぁ、日輪」
日「なんですか?今はロケットの形をしている乳について語り合っているところで……」
鳴「まぁ、それはいいんだがな。お前、昨日いくら使った?」
日「えーと……いくらでしょうね?」
鳴「今月の食費が……無いんだけど。ってコレは昨日から言ってるが」
日「だから私と鬼子ちゃんがバイトに行くんじゃないですか。ねぇー鬼子ちゃん」
鬼「え、えぇ……」
昨日の事があるのか少し気まずそうだ。
まぁ、それもそうか昨日は着物を脱ごうとしたんだからな。
危うく事務所がストリップ劇場に早変わりするところだ。副作用は考えないといけないようだ。
鳴「それもそうなんだが……それでも食費が足りないんだ。7人だぞ!?7人!」
日「え?ヒワイドリ達も居候していいの?」
鳴「いや、それは別に構わないんだが……」
ヒ「いや、居候はしないから安心してくれ鳴木よ。鬼子と小日本を連れて、山に帰る」
鳴「え?どういう事だ?」
ヤ「どうもこうも無いですよ。元々、そういうつもりだったんです。小日本は想定外でしたけど」
ヒ「そういう事だ。元々、鬼子が記憶を失う原因を作ったのも俺達だ。責任は俺達が取るべきなんだ」
鳴「鬼子はそれでいいのか?」
鬼「わ、私は……」
ヒ「帰るんだよ鬼子。ここは住む世界が違う」
鬼「けど……私は、この相談所の一員です」
ヤ「ならそれも今日まで。帰るの鬼子。家だって放ったらかしなんだから」
鬼「嫌です!私は……貴方達のことは……しらないですし……」
ヒ「はぁ……いいか?鬼子がどう言おうが構わない。だが記憶を取り戻すためだ」
鬼「で、でも……」
鳴「記憶がなくなった原因をしってるのか?」
ヒ「……あぁ、知ってるさ。記憶喰だ」
こいつ、何か隠してやがるな。
まぁ、今は答えたことだけ聞いておこう。
鳴「じゃあ記憶を奪った記憶喰はそこにいるのか?」
ヒ「それは分からない。だが探してみるしか無いだろう?」