PINKのおいらロビー自治スレ3

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240ほのぼのえっちさん
歌麻呂(男)が急に立ち上がった。
「ダメダメ〜鬼子ちゃん。駄目だよ〜。そんなんじゃぁ悪しき輩に勝てないよ!
 みんなの力を合わせないと、倒せる者も倒せなくなる。そうだよなぁ?音麻呂(男)!」
歌麻呂(男)がガラス張りの中の音麻呂(男)にそう声をかけた。
中にいる音麻呂(男)に今までのやり取りが聞こえていたみたいだ。
音麻呂(男)は大きくうなづいている。
詠麻呂(女)が鬼子の方を向き笑顔で言った。
「闇世だけの問題じゃぁないんだし、協力して探し出さなくちゃぁね。
 鬼狐神社の狐火様からのお願い事なのに、鬼子ちゃんを独りで行かせるなんて出来ないわ」
「で・・でも・・・」
鬼子のその暗い表情を見ていた奏麻呂(女)が少しおちゃらけて言う。
「それに、織田さんがお世話になってる神社だもの、なおさらほっとけないわ」
奏麻呂(女)のその言葉を聞いて、秀吉は思わず口から言葉が出てしまった。
「お、織田さんとはどんな関係があるんですか・・・?」
「関係って・・・ぃやね〜そんな事聞かれたら恥ずかしくなっちゃう」
奏麻呂(女)は顔を赤くして下を向いた。
それを見ていた歌麻呂(男)が笑いながら言う。
「こらこら、からかっち〜駄目だろ奏麻呂。秀吉さん、俺達織田さんに古武道習ってた
 時期があるんですよ。子供の頃なんですがね。あの人だけは倒せなかったなぁ〜」
「え・・・習ってたの!?」
「うん。小学5年生くらいの時だったかな。生意気な俺たちをぶん投げて自慢してたよ」
「5年生をぶん投げて自慢・・・」
「だから鬼子ちゃん、俺達は一緒に行くよ。それと、手紙にも書いてたけど狐火様が
 鬼子ちゃんの事をすごく心配しててね。ひどく傷ついた友達や、怪我をした神社の人達の事が
 心に残ってるから、俺達の同行を断るかもって、独りで行こうとするかもって書いてあった。
 狐火様が書いてた事、当ったなぁ」
続けて歌麻呂(男)は言う。
「鬼子ちゃん。仲間って大事だよ〜。独りで解決するとか、守ろうなんてしちゃ駄目さ。
 協力し合って、初めて力が発揮される。だから皆を守る事ができるんだ。
 その事を解ってて欲しいな」
鬼子は嬉しい様な、でもやはり心配なのは拭い切れないでいた。
「あ・・・有難う御座います」
歌麻呂(男)が、場の雰囲気を少し変えようと笑顔で話しだした。
「俺たちの紹介がまだだったね。今はこの音楽活動に落ち着いてるけど、それまでは色んな事をしたよ。
 元々俺たちって、主体にしている核たる物が無かったから。色々やりすぎて、
 色んな所から破門状態だし・・・。唯一歌手としての活動は自由って所かな」
「は・・・破門・・ですか?」
「そうなんだ恥ずかしい話しだけど。神主も山伏も陰陽師も古武道も、
 その他の神に関わる事全部ね・・・。神職では浄階って言って最高位になる所だったんだけど、
 面白くなくなってきて・・・。もう全部笑い話だよ」
秀吉はその言葉に驚きの表情を浮かべた。
「え?浄階って年齢など関係ないんですか?長く仕えてる人がなれると聞いた事がありますけど」
「その通りですよ。浄階の職に就いてた人が俺たちにはその力があるって言って、
 勝手にその職に就けようとした事があったんです。
 でも、俺達の年齢や態度やら回りからすごく反対されて」
秀吉の驚きはまだまだ続いている。
「皆さんは何故、神主や山伏や陰陽師、古武道と色んな神職に精通してるんですか?」
「それが・・・良く解らないんです。何か俺達の血には、大昔、この世を作り上げた神様の血が
 濃く混じってるって誰かが言ってたんだけど。架空の神話なんですよ。
 俺達の神職の吸収の早さに冗談で言ってると思います。
 別天津神(ことあまつがみ)って神様達らしいんだけど。でも今の俺たちには関係ないし、
 どうでもいい事なんですけどね」