雑談スレ　in 鍵盤楽器　その15

漠然とした考えだが、何か表現したいのだと思う。人間は。
例えば日記を考えてみよう。その日に起きたエピソードを記録する、自分の感
じた事考えた事を記録して残す、未来の自分へのメッセージかもしれない。
誰かに話すようにその日のエピソードを文章で日記に表現する。表現だ。
誰かに話すのも、やはり自分を表現していることだ。
話しは換わるが、気に入った音楽を聴く、何度も同じCDを繰り返して聴く。
聴くだけでは物足りない、自分で演奏をしてみたくなる。練習をしてマスターす
る、自分で演奏できるまでになる。自分の好きな曲を自分で表現できるのだ。
凄く達成感がある。だが良く考えてみるのだが、なぜそんな面倒な事をするの
だろう。その曲が好きなら、CDでいくらでも聴けば良いだろう。どうせ素人が演
奏するのだから、どんなに練習を積んでも大した事はない、ピアノストには到
底かなわない、誰でもそれぐらいの事は分かっているが それでも挑戦し続け
る。そこには、自分でその曲を表現したいという欲望があるわけだ。

そんなわかりきったことをわざわざでかい声で言わんでいい。

十分の聴き応えがあるだろうと いつかは自分で思うときがある、それは人間が
うぬぼれる動物だからだ。
俺は自分の演奏をアップしたよ。
そんなもんだ、自分を表現したい。
だから誰でも自分を表現したいのは分かる、でも ピアノが弾けないくせに、
CDのピアニストの演奏を録音してアップする。しかもところどころミスをしている
とか書き込む。DTMの作り物をアップする。それどころか、ピアノの話題を書き
込む、ピアノが弾けないから、意味不明の文章になってしまう。そしてそれに
串を刺しIDを変えてまで、自分の書き込みに反応をするレスをする、いわゆる
自演だが。
自分を表現したいのは分かるが、イカサマまでして何が自分を表現していると
いえるのだろう。ピアノが弾ける人が聴けばイカサマだと気づく事でも、ピアノ
が弾けないから騙せると考えるのだ。
大体、ピアノを弾く人はアップされる演奏は全て疑って聴くものだ。だから、巧
すぎる演奏は誰も信じない。むしろ素人が演奏していると分かる物ほうが真実
味があって、貴重だといえる。
とにかくいろんな嫌な事を見ると、人間のエゴというか汚さばかりが見えてうん
ざりだ。

ピアノが弾けないととんでもない勘違いをする。
例えば、簡単に曲をマスターできると思うのだ。
最初の頃は簡単の曲に挑戦するとしても、ピアノに慣れていないから、いくら
簡単な曲でも時間が掛かる。ピアノに慣れてくると、簡単な曲はある程度マス
ターするのが早くなる。例え早くなったとしても、その頃にはもう簡単な曲では
満足できない。より高度の曲に挑戦してみたくなるものだ。だから常に曲を完
成するには時間が掛かる。曲をマスターするのにどのぐらい掛かるか、俺は
計ったことがない。
１週間とか２週間とかそんな短期間ではない。そもそも、どのぐらいでマスター
できるのだろうか、などと考えて曲に挑戦する自体すでにダメダ。
自分の好きな曲に挑戦するのだ、練習する時間が凄く好きで仕方がない状態
でないとマスターはできない。勿論いくら好きな曲でも、長時間練習をすると、
緊張感がなくなる。だから休み休み続ける。

俺には、ピアノが趣味の知人がいる。
その知人というのは、友人から紹介された人だ。
同じ趣味で、話しが合うだろうというので紹介された。
ところが、同じピアノの趣味と云っても少し違っていた。
確かにピアノは弾ける、だが練習曲だ。
練習曲を聴いて、ある程度ピアノが弾けることが分かった、それでどんな曲を
普段演奏しているのか、その演奏に俺は興味があって その人に言った。
「何か、曲を聴かせてください」
と云っても、それが曲な訳で、特別 何か曲を弾くわけではなかった。
練習曲が全てだったのだ。
練習曲で終わっては駄目だろう。
名曲を演奏するための、練習曲だろうが。

俺はバイエルなんて全く興味がなかった、今も興味がないしこれからも興味は
ない。練習曲に挑む時間などない、次から次へとピアノで弾きたい曲が現れ
る。素晴らしい曲がこの世の中には溢れている。バイエルがどれだけのもん
じゃ。どれだけ価値があるというのだ。バイエルを全てマスターした、これで十
分だ、これでピアノが弾けると誰にでも誇れる。それで終わってしまったのでは
何のピアノだか。
「ピアノ独学者のためのスレ」でバイエルとか練習曲が話題になっている。
練習曲に興味がない俺には、ばかばかしいだけのスレだ。
せっかく独学でピアノをマスターするのなら、飽きない好きな曲を練習するの
が先決だろう。まず好きな曲を好きなだけ練習して、それで練習曲にも興味が
沸いて、練習してみたくなったのならばバイエルに挑戦するのも良いだろう。
ピアノが弾けます、その為だけのバイエルなのだったら、笑ってしまう。
その知人は、俺が次から次へと有名な曲を演奏すると、驚いていた。
なぜ驚くのか尋ねると、曲をマスターするのがどれだけ大変か知っているから
だという。俺はピアノを練習する事や、演奏する事が大変だと思ったことがない。