>>781 ちょっと時間がたっちゃったけど面白そうだからレス。
吉田秀和の「名曲300選(1961年に初版刊行)」という本を見ると、
当時の彼のショパン感がわかる。彼はこの本でベートーヴェンに28曲、
シューベルトに11曲、シューマンに5曲、ブラームスに12曲も選んで
いるにもかかわらずショパンはマズルカ集と練習曲集の2曲のみ。
曰く「ショパンは天才的素人作曲家」、舟歌を「名曲と思わない」という
具合だ。当時から天才だという認識はあったけれど、「ショパンは聴かされ
すぎてもうたくさん」という気持ちがあったらしい。
その後、1970年代後半ぐらいからにわかに認識を改め、かなり立派な
評論を書いている。