781 :
ギコ踏んじゃった:
一昔前までショパンの曲は構造的な欠陥があるとか
ポリフォニックな作曲能力が欠如しているとよく言われていた。
おいもそう思ってた。
しかし、研究が進むにつれてそれは間違った解釈で本当は真逆で
綿密に練られた信じられないほど高度な構成上の仕掛けを持って
組み立てていることが明らかになっている。
かの秀和翁も十数年前のNHK-FMのショパン全作品特集で
「自分も昔はショパンは好きでないと公言してきたが、評論家
は間違うんだ」とショパンを軽視してきた事を誤りと認めた。
たしか「園田高弘、諸井誠『往復書簡 ロマン派のピアノ曲/分析と演奏』」
の本だったと思うけどショパンのソナタ3番の第一楽章の第2主題が
鏡像構造を取っていて、時代を完全に先取りしているらしい。
なおかつショパンがすばらしいのは
その主題が数学的に処理されているにもかかわらず、真に音楽的である
ということだそうだ。とても面白い本だから図書館で読んでみて。