【東日本】〓SoftBank 新スパボ一括購入専用スレ 5

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24非通知さん
 ぼく達のクルウでも、豪傑(ごうけつ)風な五番の松山さん迄が、見知り越しのシャ・ノアルの女給とテエプを交(かわ)しています。
殊(こと)に美男(ハンサム)な、六番の東海さんなんかは、テエプというテエプが綺麗(きれい)な女に握られていました。
肉親と男友達の情愛に、見送られているぼくは幸福には違(ちが)いありません。
が、母には勿体(もったい)ないが、娘(むすめ)さんがひとり交(まじ)っていて、欲(ほ)しかった。
 その淋(さび)しい気持は出帆(しゅっぱん)してからも続きました。見送りの人達の影(かげ)も波止場も霞(かす)み、
港も燈台も隔(へだ)たって、歓送船も帰ったあと、花束や、テエプの散らかった甲板(かんぱん)にひとり、島と、鴎(かもめ)と、
波のうねりを、見詰(みつ)めていると、もはや旅愁(りょしゅう)といった感じがこみあげて来るのでした。
 出発時の華(はな)やかな空気はそのまま、船を包んで――ぼく達のクルウにも残っていました。
朝のデンマアク体操も、B甲板を廻るモオニング・ランも、午前と午後のバック台も棒引も、
隅田川にいるときとは比べものにならないほど楽だったし、皆(みんな)も、向うに着くまではという気が、
いくらかはあったのでしょう。東海さんや、補欠の有沢さんを中心とする惚(のろ)け話や、
森さんや松山さんを囲んでの色(エロ)話も、盛(さか)んなものでした。