【東日本】〓SoftBank 新スパボ一括購入専用スレ 4

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966非通知さん
主人役の金兵衛は、自分で五十韻、ないし百韻の仲間入りはできないまでも、
「これで、さぞ親父《おやじ》もよろこびましょうよ。」
 と言って、弁当に酒さかななど重詰《じゅうづめ》にして出し、招いた人たちの間を斡旋《あっせん》した。
 その日は新たにできた塚のもとに一同集まって、そこで吟声供養を済ますはずであった。
ところが、記念の一巻を巻き終わるのに日暮れ方までかかって、吟声は金兵衛の宅で済ました。供養の式だけを新茶屋の方で行なった。
 昔気質《むかしかたぎ》の金兵衛は亡父の形見《かたみ》だと言って、
その日宗匠|崇佐坊《すさぼう》へ茶縞《ちゃじま》の綿入れ羽織なぞを贈るために、わざわざ自分で落合まで出かけて行く人である。
 吉左衛門は金兵衛に言った。
「やっぱり君はわたしのよい友だちだ。」

(続く)

ありがとうございました。
私はこれにて荒らしを辞めさせていただきます。
引き続き、元祖小説男さんの応援をよろしくお願い申し上げます。
                     
                           敬具