【東日本】〓SoftBank 新スパボ一括購入専用スレ 4

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965非通知さん
翁塚の供養はその年の四月のはじめに行なわれた。あいにくと曇った日で、八《や》つ半時《はんどき》より雨も降り出した。
招きを受けた客は、おもに美濃の連中で、手土産《てみやげ》も田舎《いなか》らしく、扇子に羊羹《ようかん》を添えて来るもの
、生椎茸《なまじいたけ》をさげて来るもの、先代の好きな菓子を仏前へと言ってわざわざ玉あられ一箱用意して来るもの、
それらの人たちが金兵衛方へ集まって見た時は、国も二つ、言葉の訛《なま》りもまた二つに入れまじった。
その中には、峠一つ降りたところに住む隣宿|落合《おちあい》の宗匠、崇佐坊《すさぼう》も招かれて来た。
この人の世話で、美濃派の俳席らしい支考《しこう》の『三※[#「兆+頁」、第3水準1-93-89]《さんちょう》の図』なぞの壁にかけられたところで、やがて連中の付合《つけあい》があった。