【東日本】〓SoftBank 新スパボ一括購入専用スレ 4

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964非通知さん
あれは天保十四年にあたる。いわゆる天保の改革の頃で、世の中建て直しということがしきりに触れ出される。
村方一切の諸帳簿の取り調べが始まる。福島の役所からは公役、普請役《ふしんやく》が上って来る。
尾張藩の寺社《じしゃ》奉行《ぶぎょう》、または材木方の通行も続く。
馬籠の荒町《あらまち》にある村社の鳥居《とりい》のために檜木《ひのき》を背伐《せぎ》りしたと言って、その始末書を取られるような細かい干渉がやって来る。
村民の使用する煙草《たばこ》入《い》れ、紙入れから、女のかんざしまで、およそ銀という銀を用いた類《たぐい》のものは、
すべて引き上げられ、封印をつけられ、目方まで改められて、庄屋《しょうや》預けということになる。
それほど政治はこまかくなって、句碑一つもうっかり建てられないような時世ではあったが、まだまだそれでも社会にゆとりがあった。