営業は900iLの電源さえ入れなくなった・・・
では冒頭で紹介した「エンドユーザーの2割が電源も入れていない状態」というのは
どういうことなのだろう。これにはA社の特殊事情も関係していた。
実は営業担当の社員には,もともとNTTドコモの第2世代(2G)携帯電話「ムーバ」が,
業務用に会社から配布されていた。N900iLを導入したタイミングでムーバを回収すべき
だったのかもしれないが,そのままムーバは使い続けられた。
つまり,営業担当者は,ムーバとN900iLの2台を使える状態にある。
N900iLは通常のFOMA端末として使えるのは前述の通り。
しかし,2Gのムーバの方が,第3世代(3G)携帯電話のFOMAよりも電波のエリアが広く,
電波が届きにくい地域への出張時だけでなく,都市部でもビル内ではFOMAよりムーバの方が
利用しやすいことを営業担当者は知っていた。
こうなると,社内では受信も発信も固定IP電話を使い,外出時はムーバを使うようになり,
N900iLを全く使わなくても業務ができてしまう。
こうして3分の2くらいの営業担当者はN900iLの電源を切ってしまっていたのだという。
ttp://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20050326/158031/index.shtml 「ムーバが支給されている営業担当者の中には,N900iLを使っていない人もいるのではないか」
という本誌の問いかけには,「確かにムーバの方が電波のエリアが広く,都会のビル内でも電波が
入りやすいので,N900iLを社内に置いていく人はいるかもしれない。
しかしそれはN900iLの課題というよりはFOMAの課題だ」とキッパリ。
ttp://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20050326/158031/index2.shtml