Vodafone 新機種/総合/雑談 Vol.38’

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203非通知さん
海外端末を“援軍”に巻き返し ボーダフォン(旧J-フォン)
              (日経ビジネス11/10号より)
(その1)
 今年10月7日、東京都内のホテルの一室に、世界の主要携帯電話メーカーの幹部が集結した。フィンランドの
ノキア、米国のモトローラ、韓国のサムスン電子という世界トップ3に加えて、複数の日本メーカー関係者の姿
もあった。
 わざわざ彼らが東京まで足を伸ばした理由は、英ボーダフォンのジュリアン・ホーンスミスCOO(最高執行責
任者)ら3人の経営陣が、同社3Gサービスにおける世界戦略を説明するからだ。ボーダフォン側からはこんな戦
略が明らかにされた。
 2004年10月以降は、欧州で主流の現行規格であるGSMと3Gの両方に、1台で対応できる端末をボーダフォンの世
界標準とする。それに合わせて、カメラ付き携帯電話による映像処理機能や、高速データ通信機能を生かした情
報配信サービスを世界各地で本格展開するので、対応した端末の開発を進めてほしい。そのために、世界共通の
端末仕様を策定した−−。
 3Gの世界戦略という重要な説明会を英ボーダフォンの本社でもロンドンでもなく、東京で開いたことには重要
な意味合いがあった。
 折りしも日本では10月から、旧J-フォンが社名とブランド名を「ボーダフォン」に変更し、名実ともに同グルー
プ入りした。その“お披露目”の意味もあるが、本当の狙いは別にあった。3Gサービスを世界に広げるに当たっ
ては、日本を中核に据える−−。その方針を各国のメーカーにアピールすることだ。
204非通知さん:03/11/09 17:43 ID:50PDuErd
(その2)
  明らかになった3G端末の仕様は、実際に日本で提供されているサービスや技術を参考に作られていた。仕様
書は日英の共同チームが東京でまとめたものである。英ボーダフォンは、世界で提供するサービスの統合作業を
今年4月から東京で進められており、5人ほどのチームが2年の任期で日本に常駐。これに日本人チームが加わり、
膝詰めの議論を続けている。プロジェクト名は「ツナミ」。日本で生まれたサービスや技術が、津波のように世
界を席巻する。そんな思いが込められた。
 プロジェクトを率いている、英ボーダフォンのBob Collymore(ボブ・コリモア)氏(グローバルサービシズ部
門アジア統括ディレクター)は、「携帯電話サービスの将来像は日本を中心に作られていく。そんなメッセージ
を端末メーカーに示したかった」と説明する。
 こうした世界戦略は、日本のボーダフォンの経営強化策と表裏一体の関係にある。3G端末の仕様を世界共通に
すれば、海外メーカー製も含むボーダフォン端末を、すべて日本の商品ラインナップに加えることができる。
ノキア・モトローラ・サムスンという世界の3強は日本ではほとんど端末を投入していない。こうしたメーカーの
端末が加われば、NTTドコモやKDDIとの差別化につながる。さらに、顧客数が限られる日本では需要が見込めなか
った端末も、低コストで調達できる。その規模を生かして端末をグループ全体で一括調達し、各地域に振り分ける
という構想である。実現すれば、広い顧客層には受け入れられない個性的なデザインの端末や、特殊な機能を備え
た端末を導入しやすくなる。ダリル・グリーン社長は「今後は5000台程度でも容易に端末を調達できるので、ユー
ザーの細かいニーズに対応できる」と期待する。
205非通知さん:03/11/09 17:43 ID:50PDuErd
(その3)
 このように、日本から送り出したサービスや技術が、海外メーカーの3G端末に姿を変えて日本市場に逆輸入され
てくる−−。これが日本のボーダフォンが描く成長ストーリーの柱だ。
(中略)
電子メールや画像データの送受信に使うパケット通信の料金も、大幅に割り引く料金プランを12月に設定する。単
価は「FOMAの割引プランより2割程度は安くする」(グリーン社長)。ただし、KDDIがパケット通信を月額4200円で
使い放題とする定額制サービスを発表したため、既に固めていたプランの見直しを進めている模様だ。

ダリル・グリーン社長に聞く「グループの世界戦略は日本が担う」
 この11月中にも、インターネット接続サービス「ボーダフォンライブ!」を3Gに対応させて、本格的に3Gへの移
行を進める。これを来年からは世界各国に広げる予定だ。世界中の端末メーカーに提示した3G端末の世界共通仕様
には、日本市場で人気があるサービスや技術を積極的に取り入れいている。旧J-フォンの成果が、ボーダフォン全
体を引っ張る原動力になるわけだ。
 日本の顧客は非常に舌が肥えている。端末の細かな機能まで理解し、使いこなしている人が多いことに驚かされる。
だから日本市場で競争力のある製品を出せば、グループ全体の競争を高められる。
 日本のメーカーにとっても、世界市場を開拓するチャンスになる。彼らは高い技術力が要求される日本市場の厳し
い競争にさらされているので、進歩的なサービスを生み出す能力がある。ボーダフォングループは、日本メーカー
を中心に3Gの世界市場に打って出ると言っても過言ではない。(略)