「PHSで定額制」について
で、じゃあ何でポケットはPHSで定額制をやってるか、やれるんだ、もしくは
やってるんだということですが、1つは、PHSの場合には、基地局のエリアが、
まあ当社の場合ですと、100メートルか150メートルという半径でかいてい
ますので、それらに比べますと非常に小さなエリアになっています。したがっ
て、比較的キャパシティーがあるというのがまず1点ですね。
それと2点目は、PHSのほうは32キロと、それから128キロでもって今、定
額制を提供していますが、32キロというと、これは正直申し上げてウェブを
見るようなものよりは、むしろ常時つないでおいて、メールが入ってくれば、
すぐにメールが見れるというようなリアルタイムでのアクセス、こちらのほう
がメーンになっているというふうに、私見てます。
したがって、スピードがある程度遅くてもいいということであれば、ある程度定
額制ということも考えられるかと思いますけれども、大容量になってきて、高
速になってきたときほどこそ、定額というのは難しいということになると思います。
まあ、例えば我々のEV−DOですけれども、これは2.4メガ、下り、出ますけれ
ども、1つの周波数でもって、キャリアでもって2.4メガ送ってますので、1人の
お客さんが2.4メガ独占されたら、ほかのお客さんは使えないということになりま
す。まあ、実際にはそういう仕組みになってませんので、5人のお客さんが使え
ば、5等分とは言いませんけれども、5分の1のスピードになると。それも2.4メガ
の5分の1ではないんですけれども。実行するスピード、500キロとか600キロ。
我々の今までの経験で言えば600〜700キロは出るだろうと見ていますが、こ
の600〜700キロというスピードを何人かで分け合って使っていただくと。
ただ、一般的にはウェブアクセスにしてもそうですけれども、クリックした瞬間には、
データがどんと落ちてきますけれども、あと、見ているときにはデータというのはほ
とんど飛んでませんから、ある程度のお客さんであれば、まあほとんどの方が30
0キロとか500キロというスピードで実効的には使えるんですけれども、それ以上
どんどんお客さんを入れていけば、これは当然のことながらスピードが落ちてくると。
で、こういうサービスのときにですね、定額料金制がいいのかどうか。ここは、私は
非常に疑問を持ってます。したがって、これ、どういう方法があるのか、まだ我々も
考えあぐねているところですけれども、例えば、一お客さん当たりのスピードをある
程度限定してやるとか、一お客さん当たりの、例えばトータルのダウンロードのビッ
ト数を何か限定するような形での定額料金みたいなものですね、こういうことはあり
得るかもしれません。しかし、全くオープンな形での定額料金というのは、今の時点
では非常に困難だろうと見ています。
「EV−DO」について
EV−DO、お客様から見ると、1つはやっぱりスピードというのが一番の魅力にな
るんですが、ただ、こういう携帯電話型のね、端末で、例えば2.2インチくらいのスク
リーンで見るものであればですね、本当は、そこまでスピード要るのかなという疑問
は持ってます。じゃあ、なぜ入れるんだと。これは、スピードだけではなくて、我々、
いろいろな計算をやってますが、EV−DOのビット当たりの単価、パケット当たりの
単価、これが、従来の我々で言うと1xと考えていただいていい。1xに比べると、かな
りコストが下がるということなんです。