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140130 その1
>>128
>>どこで論証されているのん?
>パラグラフ3の中の「アメリカは、アフガニスタンを攻撃するだろう」以降
>パラグラフ4までと、パラグラフ6終結部「考えてみればよい」

本当にそこに論証があると思う? それは端的に読解力に問題があると思うよ。
柄谷の論証もどきの罠にはまっている。
言っていることが正しいことと、論証されていることは別の問題だ。
柄谷を、免疫がない人が読むと、彼の身振りに、
「彼は常に真理を語っている」ような気がしてしまったりするが
それは「構造」としては、ゴーマニズムにはまるのと、大差ない。

きちんと分析してみよう。
まず、第二パラグラフで、「この戦争に勝者はない」という
ノストラダムスの文が引用される。
次いで、第三パラグラフで「この種の予言を否定」するが
その内容については同意する。では、なぜ同意するのか?
それは、アメリカの攻撃は「原理主義を駆逐」できないからだ。
そして、それを「滅ぼすこと」は「これを生み出す現実を「揚棄」しない限りは」
「できない」
これは論証というよりも、現状の記述・分析であり、
「多くはすでに発狂している」アメリカでも
多少とも理性的判断ができるひとであれば、普通に言っていることである。
そして、ネット上で検索すれば、そうした記述は沢山見つけることが
できる(もちろん、だから柄谷氏の言葉が無意味だというわけでは
ない。彼が、その見解を自分だけが語りうる真理のように語っていることは
無視できないにせよ)