人間の本性は善か悪か

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183考える名無しさん
ニ酉さん、レス遅れてすみません。話の流れが変わったみたいで申し訳ないですが、
いくつか考えたことを書きます。
>>169
まず、行動生態学であっても、哲学的(私にしてみれば、単に論理的になので、行動生態学の範疇で
話しているつもりなのですが・・・)な検討は欠かせないと考えます。というのは、私は哲学を、
偏見を形成しやすい思考パターンを回避する方法のあつまり、程度に考えているからです。

では続き。以降;
総合的な話になりますが、概念設定に基づく計算をしたのは人間なので、それだと「人間が」利己的
(でも利他的でもいいんですが)な行動であると「評価する」論拠にしかなっていないです。
遺伝子が残りやすいのは、彼らが意識して決定したことではなくて、彼らに与えられた・ついて
まわる構造である、と見るほうが自然でしょう。

>>171
>生殖器が「卵を産める状態のもの」なのでメスなのだそうな。
この定義は分かりました。

>誰にとって、というかこれは本能レベルじゃないですか?
>性衝動もそのひとつの現われかと。ああ、種レベルで考えるのが一般的でしょう。
>人間にはDINKSなんて方々も居りますし。
まず「自分の子孫を残す」という表現を用いてらしたので、主体を問題にするのは不自然ではないです。
種レベルで考えるなら、「自分」という概念が通用する余地がどこにあるのか疑問です。
(「個体Aの子孫(個体A’)が残る」と、「個体Aが子孫(個体A’)を残す」では、全然言い表さ
 れている意味が違います。後者は、個体Aの意思という観点が混ざってしまっています)。
本能レベル、というだけでは、説明になっていません。性〜現われ、は、それを前提とした帰結です。
DINKSがいるから、種レベルで考えるというのは、おかしいです。まず人間と昆虫についていきなり
類比が成立するかのようです。また、DINKSがいるなら、それはせいぜい本能概念を観念することへの
反証にしかならないはずで、それを理由に種レべルで考察するのが一般的と言っても、本能概念を
取るべき理由を示したことにはなりません(ああ、以降の、論理の流れについての指摘です)。

>>ワーカーが子であるとか、姉妹とかの概念は、人間における関係を成立するかどうか
>>わからない類比でもって定義してしまっているように思われるのですが、どうですか?
>これは単に「親を同じくする血縁関係における位置づけ」ってことでいいんじゃないですか?
>ワーカーは、それを産んだ女王からすれば子(娘)。同様にオスは息子。ワーカー同士は両親が
>同じで生まれが早い方が姉、遅い方が妹。なぜならメス(♀)しかいないから。
>議論を妨害する程の概念の紛れ込む余地はないかと思うのですが・・・。
ここはもう少しきちんと調べてから考えようと思います。ただ、ここの説明だと、私が述べた疑問ヘの
回答にはなっていないです。姉や妹という概念がどこで必要になるのかわかりません。

>これは、「産もうと思えば自分の子を産めるのにそれをせずに、他人やその他人の子の世話を
>している」から利他行動なわけです。
これは、彼らが、産む、自分、他人、子、世話、という概念を分かっていなければ説明になりませんし、
種に備わった本能だというなら(それにも賛成はしませんが)、それとも整合的でない説明だと
思いますが。

>>172
世界の出来事がほとんどそうなる(そう説明される)なら、その説明が説明できないはずのことまで
「説明できることにしてしまっている」からです。「仮説して」「現実的な成果を目指す」なら、
別に問題はないですし、私はそれを承認することは非常に大切なことだと思いますが。それと
理論的な正しさは、別問題です。
それと、論理的に可能である批判に対して、重箱の隅をつつくというのは、論理的な批判という形式を
繰り返しとることだけで成立する批判なので、愚弄しているのと同じです。やめるべきです。