ハンナ・アレント

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43カリスマ美容師
『人間の条件』を哲学書として読むならば、
活動(世界という舞台に出演すること)こそが人間の本質なんだ、
というアジテーションが中心的主題ということになるのかな?
とすればアレントは、駅前でギター弾いてる歌手志望兄ちゃんだの、
セクシーショットをインターネットで公開しているネットアイドルだの、
その他もろもろの馬鹿やろどもを擁護するイデオローグなわけだな。
↑の「馬鹿やろども」は好意的表現のつもりなんだが、
無論、もっと文字通りに罵倒と読んでもいいし、
その場合の罵倒は、間接的にはアレントにも向かうことになるわけだ。

でも、つまらない読み方をして『人間の条件』を歴史書として評価すると、
この本は揚げ足をとる余地がたくさんあるな。
例えば「古代:活動」「近代:労働」という組み合わせは説得力があるが、
「中世:仕事」というのは全然ピンと来ない。
三区分の図式をすっきり提示するために余り物どうしをこじつけただけ、
という印象がしてしょうがないな。