::::::でかると 方法序説::::::

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156mimesis
『現代思想を読む230册』に寄せた「私の五冊」で養老孟司は
「哲学だとデカルトの『方法序説』だな。」と書いている。

 健康はまぎれもなくこの世で最上の善であり、他のあらゆる善の
 基礎である。というのは、精神でさえも体質と身体器官の状態と
 に多分に依存しているため、人間達を共通に今までよりもいっそ
 う賢明で有能にする何らかの手段を見いだすことが可能だとすれ
 ば、その手段は医学の中にこそ求めるべきだとわたしは信じてい
 る。
   『方法序説』岩波文庫、谷川多佳子訳、1997、82頁。

医学者が好むわけだ。第五部は主に心臓と血液循環の話しだしね。
157考える名無しさん:01/12/08 23:52
OJK
158考える名無しさん:01/12/09 14:00
>>156
そういうことじゃないと思うが。
デカルトの極端な心身二元論は、その後の西洋思想に大きな爪痕を残した(「情念論」参照)。
今日の「脳死」問題における西欧人の感情を論ずる際も、つねにこれに言及される。
精神でさえも体質と身体器官の状態云々は、あくまで、体が弱ったら気持ちも弱る程度のことで、
デカルト哲学では、精神と肉体はお互いに干渉しないものとされている。
養老が目をつけたのは、「我想う、故に我在り」という、自我の思考を基点とする
認識論と奴の唯脳論のアナロジーだと思われ。
159mimesis:01/12/09 14:23
>>158 医学まんせ〜みたいな私の>>156の意見は
余りに安直だと自分で思う。唯脳論に絡めたあなたの
意見の方が説得力が感じられる。  ところで、

>デカルト哲学では、精神と肉体はお互いに干渉しないものとされている。

「干渉」ということばに158さんがこめた意味を
私が誤解しているかもしれませんが。
「精神と肉体がお互いに干渉しない」というのは
スピノザと混同していらっしゃいませんか?

 さらには私は、次のことにも注目する。すなわち、われわれの
 精神が合一している身体以上に直接に、われわれの精神に対し
 て能動的に働きかける主体があるとは認められないこと。

  『情念論』デカルト、世界の名著、413頁。