カルスタってなんですか

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1考える名無しさん
ここを読んでると駄目なものとして言及されてるようにみえますが。
2かるすたとは:2001/03/29(木) 21:47
柄谷行人によるカルチュラルスタディーズの蔑称。
類義語に「ぽすころ」がある。
3HHOS:2001/03/29(木) 22:23
オレが立てたスレが下がっていく・・・
敢えて社会学板を避けたのに。
あげちゃうぞ~~~
4考える名無しさん:2001/03/29(木) 23:00
岩波書店から出てる「思想」1997−8年くらいのバックナンバーには
ヒリス・ミラーなんかのカルスた解説概説論文あるよ。

※大雑把なあやまってるかもしんない印象をのべてみる。
植民地主義帝国主義批判なんだよ。
1)メインストリーム、サブストリーム、メジャーとマイナー(水平軸、ないしは座標軸以前。大小、多少、規模の対立)
たとえば、日本なら英語教育がメジャー、ほかはマイナーというように社会的に
受容されている区分があるわけだ。この区分でのマイナー、およにその区分からも
零れ落ちている領域を研究すること。植民地の研究も含む。
ただし、植民地の研究はそれ自身批判的でなくてはならない。
文化人類学は西洋がみた他文化をなかば卑下しつつおもしろがっての調査であり、
そうした野蛮な好奇心を批判しつつ、といってそうした文化を研究しないのは悪しき偏見にもとづきかねない、
というわけで、研究はせねばならないが、へたすると差別的な扱いになる、そんな領域を研究すること、
またその批判的な姿勢を指す。研究者間の世代交代劇もある。第一世代を批判する、第二世代、というように
(たとえば、アメリカにおける日本学なんかそう)。
教育機関でのこれまでにない科目のカリキュラムへのとりこみなど。
これまでは学問とみなされていなかったものを学問ないしは科学として扱いだす。

2)サブカルとアカデミズム/クラシシズム/カジュアルの対義語としてのフォーマル(垂直軸。高い低い)
まあ、1とおなじことなのだが、文化の階級差が厳然としているわけで、
例えば西洋で音楽といえば、ある意味でそれはもうバッハ、モーツァルト、ベートーベンなわけで、
ロックやジャズなんかは音楽にあらずなわけ。これを階級差という。植民地主義的人種的差別ともいう。
もちろん、ジャズは差別反対運動と密接に結びついているし、ロックも労働者の運動とむすびついている。
だから、迂闊に馬鹿にはできないともなる。そうした観点より、ロックならロックと労働運動との結びつきの緊密さ
を証拠立て、正当化し、明確化し、紹介し、今後の可能性を視野に入れた批判をおこなう、そこから
階級差を反転させるわけだ。ロックはクラシックよりも偉大!”

3)こういった文化をめぐる階級対立の水平軸と垂直軸線上での
反転や転覆、逆転を超えて。

どうぞ、みなさん、補足と批判とあとをつづけて。
5考える名無しさん:2001/03/29(木) 23:15
4です。こうした既存のあり方に対する批判的な姿勢を持つ研究をなんだけど、問題もある。
ようするにそれは、凡庸さであり、ひねりのなさ、現実の対義語としてのまじめさを持つ点である。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=philo&key=977458920&st=615&to=615&nofirst=true
を理解し、支持できるなら、この問題を回避しようとする姿勢をも織り込めるのではないかな。
疎外論を回避するとかね。言説をめぐる宗教的神話的な圧制への対抗をも視野に入れるというか。
6考える名無しさん:2001/03/29(木) 23:31
カ、カコイー
7考える名無しさん:2001/03/29(木) 23:42
4です。こうかいてみると、
馬鹿にされる理由のひとつは、べんきょう不足ってことになるとおもう。
一言でいうと、宗教批判不足。みんな、甘い話に弱いから、馬鹿にされても
その意味を理解できない。カルスた研究者の多くはフィールドワークといって
屋外研究にいそしむタイプがおおそうにみえる。だからか、
特に日本では本を読んでいないかにみえがちです。じっさいはそんなことないのに。
ただ、こういうイメージは持っています。
哲学に関心をむけるタイプの多くは弱点に敏感でチェック魔です。細かいミスをおそれてしまい、
人の視線という視線を捜し当て、自分の視野の穴という穴を探し当て
自分の主張に織り込もうと必死です。そのために、新しい発見の報告が遅れます。
他方、カルスた研究者におおい社会学系統は行動派です。がり勉ではなくて、予めわかっている正解の実現と
市民権の獲得めざしてひたはしります。その正当化のために論文を書きます。はじめからお気に入りがあり、
その売込みに必死なわけ。
だからか、その穴をみつけだし、日夜穴埋めに励むというよりは長所を高々と掲げがちになります。気持ちいいところをしっており、
そこばかりいじくるわけです。問題は、そうしてばかりいてるので、いつのまにかユダヤ−−キリスト教の支配圏に
知らぬまにとらわれてしまい、神話的なものの見方に依存してしまっていることです。
もちろん、近代はキリスト教の支配圏批判、支配概念の批判からはじまるわけですから、
こんなところにいてはだめです。哲学板でばかにされるにきまっています。
その軽蔑は、しかし、ほとんど自己嫌悪に近いでしょうが。

こんなところでしょうか?はたからみた、かなりいいかげんな素描なのですが。
8考える名無しさん:2001/03/29(木) 23:55
4です、また、柄谷がカルスた、ポス頃とやゆした言い方をしたのはわけがありました。
ポスト植民地主義などとさもあたらしげな学問的流行最先端をきどるかのような
登場の仕方だったようなきがします。特に日本では岩波書店のかげもあったのです。
だから、これまでずっと植民地主義、帝国主義批判、ナショナリズム批判、ネーション批判を
してきた研究者の多くは、いわば「なにがポスト(Post-)だ、まだつづいてるじゃねーか」というかんじで
ポス頃と揶揄していたものと推察されます。
ニュー赤をばかにするみたいなものです。実際はもっと細かい批判もあったような気がしますが、
どなたか補足願えませんか。

個人的には、現在学生運動している方たちにおすすめな分野です。進学もできましょうし、
研究者として海外研究なんかも、人懐こいひとたちが先達ですから、
おのずと道が開かれるのではないでしょうか。
9考える名無しさん:2001/03/30(金) 00:02
すみません疎外論のなにが問題なんですか?
10考える名無しさん:2001/03/30(金) 00:15
>>9
デリダなんかが出てきたあとじゃ、疎外論はだからなんだってなもんじゃないですか?
11考える名無しさん:2001/03/30(金) 00:25
疎外論は神話に基づくからです。迷信、そういっていいのです。

マルクスは「フォイエルバッハに関するテーゼ」第六にて、「人間的本質は[...]その現実性においては
社会的諸関係の総体である」といってます。人間の本質=「社会的諸関係の総体」という定式化が重要です。
一方、フォイエルバッハの疎外論は、全ての人間に類的本質が内在しているのであるのだがそれが<紙>という外部に
投影=疎外=崇拝されており、この類的本質を自分の中に取り戻す、という実体論なのです(これは
マルクスの1844年のいわゆる「経済学哲学草稿」のアイディアにあります。労働者の本質は商品の中に疎外されている、これを取り戻せ)
主ティルナー「唯一者とその所有(1845年」ではフォイエルバッハのいう「類」に回収されない唯一者が主張され、
個的なもの、単独的なものの提出により、「人間」という神話が批判されました。
マルクスは、全ての人間に類的本質なるものがあるとは到底信じていません。他方でじゃあ、
個々の人間が独立して存在しているかといえば、社会的には資本のドライブ(運動)のなかで荒波に飲まれている以上、
そんな認識は空想だということになる。人間の本質は、社会的諸関係(特に資本的生産様式)の総体なのだと
いう理由がここにあるわけです。ここから、人間の本質は類的でもないし個的でもない、<社会的>諸関係、
それはとりわけ資本的生産様式における資本家階級と労働者階級により定義されるにいたります。ここでは<社会的>諸関係の規定力
を重要視すればいいです。<社会的>の対義語はもちろん、形而上学的、神話的、宗教的、となりましょう。


12考える名無しさん:2001/03/30(金) 00:28
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13黒田寛一
カルスタ=カルチュラル・スターリン主義