【リベサヨ】東浩紀931931【白票】 [転載禁止]©2ch.net

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86考える名無しさん
社会学評論59巻1号に井出草平「ひきこもりの社会学」の書評が掲載されています。評者
の石川良子は「ひきこもりの<ゴール>」の著者です。わたしはこの書評しか読んでおりま
せんが、それを読んで考えたことを書いてみたいと思います。書評をご一読いただければ、
そちらのほうが為になるでしょう。
ひきこもりは、高卒以前でひきこもるか、高校以後に引きこもるのかに分けられます。そし
て、ひきこもることになる人には規範への過度の同調傾向があり、高卒以前にひきこもる人
は、「成績は良くなければならない」というような規範を受け入れるものの、それに従い切
れなくなり、ひきこもるそうです。高校以後からひきこもる人は、そういう規範に純粋に適
応していたものの、それゆえに自由に振舞える大学に適応できなくなり、ひきこもるそうで
す。規範に純粋に適応してしまうと、「スキル」が身につかないのです。結論としては、ひ
きこもりの原因は「学校にすべてを託す「社会」、学校がすべてであるという「構造」」にあ
るそうです。要約は以上です。
「学校がすべてであるという「構造」」から、学校の規範に対して過度に同調してしまうと
いうことなのでしょう。こういう人の多くいることは想像に難くありません。少し引っかか
る点があるとすれば、日本に限らず、先進国ではひきこもりは増えているようですが、「学
校がすべてであるという「構造」」は日本ならではのものではないでしょうか。であるとす
れば、それを日本以外の先進国におけるひきこもりの原因と考えることはできないのでは
ないかとも思われてきます。
石川良子「ひきこもりの<ゴール>」は、これもアマゾンのレビューしか読んでいませんが、
なぜコミュニケーションするのか分からないとか、なぜ働くのか分からないというような
実存的な不安からひきこもりは始まると考えているようです。こちらであれば、先進国で広
くひきこもりが見られる理由を説明できるでしょう。もっとも、ひきこもりは日本で多く見
られる現象のようであり、この点は、「学校がすべてであるという「構造」」に由来するのか
もしれません。ひきこもりには過度の同調型と実存的不安型があると考えればいいのかも
しれません。