【存在】ハイデガー【有】

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7考える名無しさん
 全然悪くはないですよ。前スレの年表でも不十分な気がしてたくらいなので。ただ字数
に制限もあるから、それも問題なんですね。とりあえず年表では茅野良男のものがよく
出来ているので茅野良男のを推しておきたい。

 ハンナ・アーレントがハイデガー思想を隈無く理解したとは思えないわけです。特に
彼女も『哲学への寄与論稿』を読んではいなかったろうから。あれを読めることがハイデ
ガーの思想読解に及ぼすものは計り知れない。戦後の『「ヒューマニズム」に関する書簡』
の前梯としての『哲学への寄与』という位置付けとしても。ところがアーレントは『「ヒュー
マニズム」書簡』からもう拒否反応をもつので、結局ハイデガー思想の脱‐ヒューマニズム
的意義は理解できなかったろうと思わざるを得ない。それは盟友ヤスパースも同様です。
ただハイデガーを埋もれさせてはならないという義務感で動いてはくれたんだろうけど
も。『哲学への寄与』の重要性は計り知れなく、ただこれがなかなか理解されないことも
ハイデガーは予想してて。公共性からは理解されず拒否されるだろうとね。だから生前の
刊行を禁じたんでしょう。