【存在】ハイデガー【有】

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462考える名無しさん
小野紀明の『ハイデガーの政治哲学』(岩波書店)をみると、
ハイデガーの政治哲学の中に「終末論的政治哲学」とも言うべきもの
があり、それは『哲学への寄与論稿』と、これと同時期に書かれた
『省察』にあるとしている。『寄与』はすでに翻訳刊行されているが、
『省察』はまだで、いずれ出版される。‘根拠の底無し化’というの
が鍵概念なようだ。『寄与』では‘没落’が鍵概念のひとつだ。独語
で untergang といい、「沈み;沈没;澪落、破滅、滅亡;堕落」
をあらわす。ここですでに現在の日本社会の風景が浮かび上がってくる
。つまり、感性の先端的な部分が直面しているものと、ハイデガー
の終末論哲学がどこかで連結しているのが感じられる。