【存在】ハイデガー【有】

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290考える名無しさん
元々『有と時』から、芸術作品というものを〈有の開け〉として捉えることを可能にする、
そういう読み方を可能にする本でもあった。だからこそ現代の芸術家たちがハイデガーを認める
ようになったところがあるんじゃないか。〈有の開け〉は『芸術作品の根源』では〈世界と大地の闘い
〉になる。これは言葉は違うけど同じとみていい。歴史の地層が覆蔵するところから世界が現成す
る、そういう関係を言っている。同じことだ。ちっとも変化はしてないんだ。現代芸術家を否定
しているところなどないよ。論者は「現代芸術家の主観主義を否定する」とも言うけど、「主観主義
」というのは歴史の忘却であって、「自分の技術的な独創」だと解する歴史の喪失を批判したものだ
。しかしそこで現代芸術家そのものまで否定はしないよ。そういう思想ではない。論者は誤読して
るんだ。こういう論者が言っているよりも遥かに普遍的だし、拡がりも深みのある思想だよ。
客:すごく狭量な思想として読んでる訳ね。それこそナチ加担を背景にして、かもしれないが。
主:そこが違うって思うね。