朝日新聞 オピニオン いま、ここにある憲法
「護憲・改憲を離れ 新しい日本デザイン」 憲法改正試案をつくった哲学者・作家 東 浩紀さん
・憲法改正試案をつくったきっかけは3・11、僕たちの世代が新しい日本をゼロからつくっていかなければダメだ
・政権交代しても何も変わらなかった、もはや政権を代えている場合ではない、もっと基層の部分を変えなければならない
・起草メンバーは法学者や経済産業省の官僚ら5人、みんなネットおたく、憲法を日本というコンピューターを使うためのOS(基本ソフト)のように捉えている、半年間議論を重ねました
・「ストックの国家」と「フローの国家」の両立
・ストックとは、1500年前までさかのぼるひとつの精神的な共同体、幻想かもしれないが、幻想なしに人は生きていけないから、
試案では日本という国を尊重しろと書き、天皇は元首として位置づけました
・他方、世界中から様々な国籍の人が日本に入ってくるという、フローを前提にした憲法をつくった
・前文に「日本国は単一の国土と単一の文化に閉じこめられるものではなく、様々な国民および住民との間の相互の尊敬と不断の協力によって更新される精神的共同体である」と書きました
・ストックを守りながら、流動的な社会にも対応する、二重の戦略
・日本国や日本人とは何かということを人工的に再定義しておかないと、この国は100年先までもっているかわからない