吉本隆明 1924-2012

このエントリーをはてなブックマークに追加
47考える名無しさん
 俺から見て、そこで酒鬼薔薇事件と、サリン事件が同一の線上で論じられる視点があったんじゃ
、て思えるんですね。で、この場所というのが、現在の凶悪事件について言われるべき、実は最重要
点ではないか。それが吉本の場合、かなり克明なイメージで掴まれていた。この特徴とは、個人幻
想の問題、吉本の語彙でいう心的現象の問題、別の言い方をすれば世界が信じきれない心が社会
システムの中で自閉していき、解消されないまま世界を退化(拒否)していく様相、を掴んでいる。
その意味でやっぱり優れた見識だろうと。酒鬼薔薇にたいしても、根本に母親の誤った育児、否定
を刷り込んで、しかも成長してから厳格な態度で子供に対していた。行き場がなくて当然。母親が
建前の家庭や育児を止めなかったのが根本の原因で、おかしくさせた原因、と『超「20世紀論」』で
言ってますね。そこには紋切り型になるけど、個人幻想、対幻想、共同幻想という違う軸で考察さ
れる課題がある、てことだと思うんですね。