>ハイデガーには神の社会の一員にならなければならないという「明確な社会的内容」があるし
764↑が言う「社会」とは「神の社会」なので、そこを踏まえないと話にならない。人間社会ではない
のだから。それからハイデガーはマルクスも読んでおり、しかしまだ対話が可能な段階ではないと
みなしていた。ただ、マルクス関係の愛読者はハイデガー思想はほとんど価値なしとするので、
大抵は詰まらない中傷しあいになる。実際にはハイデガーでいう工作機構、集‐立 Ge-stell に
マルクスとの横断線はあると思う。人間が有用性に集‐立されていく。それにむけて工作されえい
くことだが。しかしマルクス主義的主体はハイデガーからすれば工作機構の一部または延長であ
りその意味でこれも否定されていくだろうし集‐立の一種である。ハイデガー思想は左翼の特権
意識や市民意識への解毒剤になることは昔から言われていた。マルクス主義とは相容れないし、
左翼でハイデガーをまともに読んでる人間はほとんどないし、それはハイデガー思想にマルクス
主義にたいする頽落の指摘が暗に提示されているのを察知するからかもしれない。実際提示、さ
れているのはよく読めば分かるしね。