【確率】とは何か? 何であるべきか?

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190考える名無しさん
>>169で書いてあることを読むと、
量子力学の本は普通は頻度主義を採用せずに
「数学的(測度論的)確率」を採用している、とか言っているように思う。
まるで頻度主義と数学で研究されている確率論が
両立しないかのように書いてるがその認識がそもそもおかしい。
頻度説なのか傾向説なのかというような対立は、あくまで
確率というものをこの現実世界で考えるときに出て来る問題。

数学で普通研究されている(測度論的)確率論は、
或る集合Ωがあり、Ωの部分集合からなる族FとFで定義された関数P:F→[0,1]が与えられていて、
これらがこれこれの性質(*)を満たすときに
この三つ組(Ω,F,P)を確率空間、Pを確率測度という、というようなもの。
こういう定義をする趣旨は、現実世界で確率というものが
何を意味するのかという哲学的な問題は棚上げして
P(Ω)=1とか、{B_i}たちが互いに交わらないときP(∪B_i)=ΣP(B_i)だとか、
そういう(広い意味では)式で表せるような性質のみ仮定して
その仮定から導かれる(式で表せるような)性質のみ研究しますよ、ということ。
ユークリッド原論が、地球上や宇宙でまっすぐ平行に二直線を引いて延長していったら
どうなるかということにノータッチなのと一緒。