マルテイン・ハイデガー、今。

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1考える名無しさん
1989年、生前刊行を止められていた『哲学への寄与論稿』が全集65巻としてドイツで刊行さ
れ、2005年、日本語版が初めて刊行された。有の忘却が進行した窮迫。有・の指し向ける拒絶の響
き、無尽蔵。最後の神からの合図。有・の全き非尋常性が初めて為す、有るものの計算・操作の包囲
からの奪い‐移し。有・ Seyn とは無が属する歴史の根源。それは人間を愕然とさせる。謎のよう
な思索から浮かび上がる終末の風景。

 宮台真司・北田暁大『限界の思考』(2005年)にみられるハイデガーからの多大なる影響力。《宗教
が要求される理由ないし必然性を徹底理解することで、むしろ個別の宗教や神に「依存」せずにす
むような〈世界〉の根源的未規定性に開かれた「自立」的あり方》(97-98頁)

 ハイデガーの言葉と問いは「今のもの」である。