吉本隆明

このエントリーをはてなブックマークに追加
150考える名無しさん
 ここに副島発言を引用してる人はすごい発見だとか思ってるんだろうが、戦後にマッカーサーの
取り巻きで入ってきた何とか言う一派がなければ今のようにはならなかった、とか、その手の占領
政策問題というのは、昔江藤淳が1980年代に延々やっていた問題で、その江藤は吉本との対談で
「江藤さんみたいな大知識人がその手の問題にかかずらうことはないんじゃないですか」とたしなめ
られていた。最近講談社文芸文庫で復刊され吉本隆明×鮎川信夫の『文学の戦後』でもその江藤淳の
仕事について、検討されている。江藤が戦後の日本国憲法の制定に関わった人間とかに一々会って
話をしている情熱については評価されている。しかし評価されるのはそこまで。何で江藤さんほど
の人があんなことに、という疑問は語られていたはず。江藤の場合、80年代以降の、吉本のいう高度
消費社会の到来に伴う文化の変貌によって、ひどく落胆し、自信を喪失した部類だと私はとる。江藤
の当時の立場というのは、竹田青嗣、加藤紀洋との座談会でもしきりに主張されているが、要するに
文学の威厳を守れ、とまるで古典芸能の師匠みたいなことを説教することしかできなくなっている。
いわゆるマスイメージにそこまで追い詰められていたと分かる。