1 :
考える名無しさん :
2009/01/15(木) 16:40:45 0 テセウスの船は、もう幾たびも修繕されてきた。 朽ちた木材は徐々に新たな木材に置き換えられていき、やがて全ての部品 が置き換えられた。 【質問1】作りたてのテセウスの船(S1)と全ての部品が置き換えられた船 (S2)は同じものと言えるだろうか? 【質問2】船の置き換えられた部品は納屋にしまってあった。この納屋にし まってあった古い部品を使ってS1と同じ設計図で船を作り直し た。この作り直した船をS3とする。そして、S2をS3の横に並べ た。どちらをテセウスの船と呼ぶか?また、S3とS1は同じものか? 【質問3】テセウスの船を解体して、その部品を全て使って“家”を作った。 そしてそれをまた解体して再び船を作った。これはテセウスの船と 呼べるか? テセウスの船は「同一性と変化」の問題を扱ったパラドックスです。 人間も年を取って見た目が変わっても、アイデンティティーは保たれ同じ名前 で呼ばれます。 上述の質問を足がかりに、「同一性と変化」の問題について論じて下さい。
2 :
考える名無しさん :2009/01/15(木) 16:50:32 0
「はい」→質問1 「S2をテセウスの船と呼ぶべき」→質問2 「はい」→質問3
3 :
考える名無しさん :2009/01/15(木) 17:29:56 0
>>2 質問2で「S2をテセウスの船と呼ぶべき」とした場合、質問1のS1=S2
という答えに矛盾が生じませんか?
質問3の“家”もテセウスの船と呼びますか?
4 :
考える名無しさん :2009/01/15(木) 20:01:58 O
わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電灯の ひとつの青い照明です 宮澤賢治
「上述の質問を足掛かりに」って言うなら↑はナシだが、
「アイデンティティ」ってのはサブジェクティヴなのか、
オブジェクティヴななのかどっちかと言えば後者を取る
のが
>>1 だ。
"I"dentityは"Me"dentityではない。
7 :
考える名無しさん :2009/01/16(金) 03:15:52 0
>>5 すいません、もうちょっと詳しく。
サブジェクティヴだと恣意的に決めてるってことでしょうか?
オブジェクティヴだとどう決める?
>>1 「同じ」の基準が何か、という定義が決まればパラドックスではなくなる。
9 :
考える名無しさん :2009/01/16(金) 04:04:32 O
>>7 貴様の主観は観察力をどこかに忘れて来たか、
生まれつき欠落(けつらく)してるかのいずれかだな。
10 :
考える名無しさん :2009/01/16(金) 10:30:43 0
>>3 矛盾は生じないと思うよ。反論があれば書いてくれ。
それと、家はテセウスの船とは呼ばない。
11 :
考える名無しさん :2009/01/16(金) 13:56:17 O
実に興味深い
この辺の話は メレオロジー 四次元主義 内的・外的性質 ソリテス・パラドックス とかと絡んで盛んに議論さ れているからな。 分析形而上学のスレほしいな。
テセウスが決めることじゃん
14 :
考える名無しさん :2009/01/16(金) 20:06:44 0
>>12 おお、いろいろ教えてくれてありがとう!
これからちょっとずつ調べてみようとおもいます。
>>14 『四次元主義の哲学』(サイダー著/中山監訳)
このスレたてたのこの関係者じゃないかw
16 :
8 :2009/01/16(金) 20:56:18 0
>>1 「同じ」の基準が同じ部品を使っていることなら、
問1 S1≠S2
問2 テセウスの船→S3、S1=S3
問3 呼べる、“家”もテセウスの船と同じ
構成部品に関係ない個体レベルで見れば
>>2 と同じ答えになる。問いの基準の問題。
ノイラートの船に論考の冒頭辺りを組み合わせて焼き直したに100ペソ
どうせメリケンが書いたんだろ。連中はメリケンとしてのアイデンティティに 固執してる限り根こぎから逃げられないからな。
19 :
1 :2009/01/17(土) 06:40:30 0
20 :
1 :2009/01/17(土) 06:46:31 0
sageるの忘れた。改行間違えた。
21 :
考える名無しさん :2009/01/17(土) 22:28:05 O
テセウスの船に自由意志はあるのか? ないなら人間と同一地平で考えるのは 馬鹿げてる。
22 :
考える名無しさん :2009/01/17(土) 22:35:19 O
ヤンキーは遺伝子の乗り物だからその限りではないんだがな(ゲラゲラ
23 :
考える名無しさん :2009/01/17(土) 22:47:59 O
相変わらず連中は遺伝子100%のクローン人間は同一人物なのか、 別人なのかってレベルで議論してんじゃねえの?
24 :
考える名無しさん :2009/01/17(土) 23:15:37 O
ああ、これを日本人の哲学徒くんが論じると、メンバーの入れ替わった モー娘。は同じモー娘。と言えるのかって話になるわけね。 し ら ん が な 。
25 :
考える名無しさん :2009/01/17(土) 23:56:20 O
人間がもしテセウスの船みたいだったら、脳死状態のいらない人間は 何の良心の痛みもなしにパーツにバラして移植医療に利用可能って、 利点はあるがな。
26 :
考える名無しさん :2009/01/18(日) 00:04:16 O
ヤンキーが移植医療に抵抗がないのはまさしくこんな考え方でいるからだ。 余り連中に近寄らない方が良いぞ。
27 :
考える名無しさん :2009/01/18(日) 00:11:30 O
イラクやアフガニスタンで何十万殺して、今また熱心にガザの虐殺の 後押ししてりゃ、愚にも付かない屁理屈をこねて良心も痛みに麻酔の 一つも撃ちたくもなるだろ。
物質的には変化してるのに、同一のものとして認識できる。 同一のものとして認識してるのに、物質的には別のもの。
同じ原子は二つと存在しない。
電子はみな同じ
全ての粒子は異なった時空間の履歴を持ってる。
32 :
考える名無しさん :2009/01/18(日) 18:24:12 O
論考にもあるが、我々は時空間の外部に対象を見出すことはないのだ。
分子生物学者の福岡伸一は、生命を「動的な平衡状態」と定義してるね。 “つまり私たち生命体の身体はプラモデルのような静的なパーツから成り 立っている分子機械ではなく、パーツ自体のダイナミックな流れの中に成り 立っている。”(『生物と無生物のあいだ』、p.6より)
34 :
33 :2009/01/21(水) 22:32:43 0
p.8でした。
35 :
考える名無しさん :2009/01/23(金) 15:43:46 O
動的だろうが静的だろうが平衡してようが流動的だろうが、分子は 物理現象として経験的に検証可能な法則に従って振る舞っている だけとしか言えないのが実証科学。
36 :
考える名無しさん :2009/01/23(金) 15:49:13 O
一切のファンタジーを排除した経験的な確実さがないなら、我々は 現代文明を支える科学的知識体系にかくも強い信頼を与える必要が どこにあるだろう?
37 :
考える名無しさん :2009/01/23(金) 16:03:31 O
生物を分子一つ一つまでを全てシミュレーションで再現したモデルは 現実の生物と同じ活動をするだろうか?
38 :
考える名無しさん :2009/01/23(金) 16:27:11 O
「利己的な遺伝子」なんて曖昧なものはいらない。そこにあるのは 単なる分子の塊だ。科学的には万有の振る舞いについてを解明する 物理学の理論を基盤に理解するより他はない。
39 :
考える名無しさん :2009/01/23(金) 17:22:16 O
生命が「宿っている」だなんて神秘的な譫言を口走っちゃ駄目なんだぞ?
ハゲ頭のパラドックス 「髪の毛が一本もない人はハゲである」(前提1) 「ハゲの人に髪の毛を一本足してもハゲである」(前提2) ここで前提1 に前提2 を繰り返し適用していく。そして次の結論を得る。 「よって全ての人はハゲである」(結論)
この文は間違っている。
モンティ・ホール問題 プレイヤーは、3つのドアを見せられる。ドアの1つの後ろにはプレイヤーが獲得できる景品があり、 一方、他の2つのドアにはヤギ(ハズレ)が入っている。 ショーのホストは、それぞれのドアの後ろに何があるか知っているのに対し、 プレイヤーはドアの後ろの様子はもちろん知らない。 プレイヤーが第1の選択をした後、ホストのモンティは他の2つのドアのうち1つを開け、ヤギを見せる。 そしてホストはプレイヤーに、初めの選択のままでよいか、もう1つの閉じているドアに変更するか、 どちらかの選択権を提供する。プレイヤーは、選択を変更すべきだろうか?
>>40 砂山のパラドックスですね。
古代ギリシャでもハゲはこういう扱いだったのか、っていう。
>>42 たしか、マーク ハッドンの小説『夜中に犬に起こった奇妙な事件』にも
出てきたな〜この問題。
答えは「変更すべき」なんだけど、毎回頭がこんがらがる。
英語版Wikipediaの「Monty Hall problem」の項目に参考文献がたくさん
あったけど、何かテセウスの船の手がかりになるようなものとかないかな〜。
同一性が求められる物ってないような気がします。 同じと捕らえれば同じで、違うと捕らえれば違う。現実には何も問題がない。 単なる履歴の違いではだめなんでしょうか。 人間も分子レベルでは1年で全部入れ替わってるそうですね。
>【質問1】 修繕だけではない 状況の変化や利用目的によって、設計時には思いもよらなかった改良が施され もはや同じ船には見えぬだろう >【質問2】 テセウスが自分で決めればいいと思うぞ 朽ちた木材で船を作るというのは、職人の高い技術力が要求される作業だ でも使う側の安心感を考慮すると、S3を選ぶ奴の下に集まる船員はいないだろう >【質問3】 家になったのは、S2の方かS3の方か? もしS3なら木材はボロボロだろう、これを実用可能な船に作り変えた職人の事は その愚行を命じたテセウスと並んで語り継がれるに違いない
>41 間違ってる箇所 この文は→この文も
>>41 あー、自己言及のパラドックスか。すぐに気がつかなかった。
「クレタ人は嘘つきである」とクレタ人が言った、というやつですね。
これは、新約聖書の「テトスへの手紙」が出典というから面白い。
パラドックスが解ければ、君も次のラッセルやゲーデルになれるかも!?
テセウスの船は“時空の哲学”も絡んでくるから余計ややこしいんだけどね。
48 :
考える名無しさん :2009/03/27(金) 19:49:23 0
過疎ってますが意見をば。 問1 同じである 問2 S2がテセウスの船でS1とS3は違うもの 問3 呼べない 同一性を主張するには連続性が大事だと思う。 船を人間にたとえるなら木材を少しずつ取り替える事は 人が食物を摂取して老廃物を出すのと同じ。 構成する元素が全て変わってもその人はその人、その船はその船のまま。 そして例えばある女性が人を丸ごと食い、赤ん坊を産み、 奇跡的に赤ん坊を構成する全ての元素が元の人間だった物だとしても それは別人に他ならない。
49 :
一般人 :2009/03/27(金) 22:24:02 O
そもそも、「テセウスの船」なる物は存在しない。あったのは、水に浮く木の集合体である。それを人間が勝手に「テセウスの船」と名付けたにすぎない。 言語が対応しきれていないにすぎない。
多重人格の場合、病気になる前の自意識と、病気になって2つになった自意識、 治ってひとつに統合された自意識って、、、連続性はどうなのかな。 単に記憶の問題だな。
51 :
考える名無しさん :2009/03/28(土) 19:49:38 0
色即是空、空即是色
>>50 「人」としては連続しているので同じ人間なんでしょう。
眠っている間も意識は途切れますし。
ただ人格が統合されるなどして消える場合、その人格にとっては自分が死ぬような物なんじゃないでしょうか。
実際にそういう症例の人を見たことはありませんが、フィクションの世界だと多重人格を治す際に自分が消えることに怯えるというシーンはよく見ますね。
53 :
考える名無しさん :2009/03/29(日) 20:38:12 0
“グレゴール・ザムザがある朝、なにか不安な夢から目を覚ますと、 自分がベッドで巨大な虫に変わっていることに気づいた。” 『変身』カフカ
54 :
考える名無しさん :2009/03/29(日) 21:13:37 O
全部言えない 人間の同一性と決定的に違うのは 人間の脳は置き換わらない もし俺の認識が間違ッていても神経連絡網は置き換わらない 故に人間は常に同一であるというのが客観的意味での同一性
55 :
一般人 :2009/03/29(日) 23:20:27 O
テセウスの船では実感がもてない香具師もいる。少し変えよう。こんなSF。 貴方には息子がいる。息子の肉体は不治の病に犯されている。今の技術なら、息子が死ぬ瞬間に息子のあらゆる全ての情報をコピーした、病に犯されてない息子を創り出せるという。 そして造りだした。息子の細胞、記憶、思考パターン、全てが生前の息子と同じである。コピーの息子は生前の息子と時間的に断絶は無く繋がっている。要するに、生前の息子は途切れることなく、コピーの息子に繋がっている。 やはりこの子は貴方の息子ですか? 一方、オリジナルの息子の死体は研究所に冷凍保存されていた。ある日、病の治療法が見つかり、解凍され蘇った。この、オリジナルの息子は息子ですか? 何年か後、貴方とオリジナルの息子と、コピーの息子の三人が無人島で遭難した。 食料がつき、息子達は言った。 コピーの息子『やはり私はコピーにすぎない。私を殺して食べてくれ』 オリジナルの息子『私が死んで生き返るまでの間、コピーの息子は時間的に断絶が無く貴方と関わった。私はその間、死んでいた。オリジナルの肉体を持っているが偽物だ。殺して食べてくれ。』 貴方はどちらを殺して食べますか?
二人とも問題なく息子だ。 ただしサルの手の話のように、夜中に墓場から帰ってきた場合は・・・・怖いので無視する。 手近な方を瞬殺し、黙って一緒に食べる。
【返答1】息子2は息子1では無いが、息子1の弟と考えれば息子である 【返答2】蘇生できるものを死体とは呼ばないだろう 【返答3】3人の内、最も弱っている奴を殺して食べた方が生存確率は高い
58 :
考える名無しさん :2009/04/06(月) 19:00:04 0
意識の連続性を考えたかったら、ドナルド・デイヴィッドソンが
考案した思考実験「スワンプマン」というのがおもしろい。
>>55 はクローン人間の倫理になるのかな。
現実でも、ヒトES細胞の倫理的問題などがありますね。
いろいろな問題や思考実験があると多面的にみられていいです。
沼男(泥男だっけ?)も船と同じく同一性の思考実験だしね。 私はアレも別人だと思ってます。 THEフライって映画に出てきたテレポッドも、 「クローンを作ってオリジナルを殺す」ってやってるだけにしか見えんのよな。
スワンプマンもはたから見れば、問題なく同一人物だよね。 同一性、連続性が問題(気になる)になるのは、自分の意識ぐらい。 自分のコピーが瞬時にできても、自分の意識はここにあり、コピーの中にはないので。 しかも起きてる間の、寝て起きたときには、沼男とさして変わりない状態かもと思っているので。
>60 一卵性な双子の言い分 「俺達を見間違える奴って訳解らないよね、俺達は一度だって間違えた事ないぜ」 俺は一度だって見分けた事ないぜ
同一性を問うにあたってそれが真なのか偽なのかは第三者が判断することで たとえば ある日死んだと思われていた息子が帰宅した だとして、重要なのはその息子の親などが息子を同一のものとしてとらえるかどうか いうなら死んだ場面を目撃、または死んだという証拠がある場合のみ同一性を疑うわけで、 結果としてではなく過程がとても重要だと
本人がどう思うかでしょ。朝起きるとクモになってたとしても。 テセウスの船は何も思わないので問題ない。てか同一の定義の問題。
テセウスの船が朝起きるとクモになってたとしたら、 忍者大戦の水蜘蛛戦闘部隊だな
テセウスの船の一部を新しい部品と取り替えたとき、「この部分は本物ではありません。後から入れ替えたものです」 と言うとします。このような捉え方をすれば、全ての部品が置き換えられた船は当然テセウスの船ではありません。 この場合は、確かにテセウスを乗せた、クレタ島に行ったなどの歴史を持っているかどうかが問題にされているので しょう。 別の見方もあります。
66 :
考える名無しさん :2009/04/11(土) 09:25:49 0
>>63 つまり同一性は主観の問題であり
客観的には判断できないと?
沼男なんかは「客観的にみると全くの同一人物」って前提だから。 やっぱ主観が重要なんじゃない?
テセウスの船が、ある朝目覚めるとクモになっていた。「ぼくはテセウスの船だ!間違いない!」 ある男が十円玉をもって世界を旅して回った。帰国後、思い出の十円を間違って他の十円と混ぜてしまった。 その十円は「ぼくが一緒に旅行した十円だよ!」と主張したが声は届かない。男は「これだこんな感じだった。 これに違いない」と確信を持って違う十円をつまみ上げ、安堵の笑みを浮かべた。
>>70 "私は、自分がテセウスの船だと主張するクモに会ったが、
どう見てもテセウスの船と同一ではない"
"私は、同じ十円玉と旅をする人を見たが途中で別の十円と入れ替わってる事を知っている"
>>71 なので、同一性は主観ってことかな。つきつめるとなんでもかんでも主観っぽいけど。
>>12 のキーワードググってたらこんなの見つけた。哲学全般に言えるよね。
分析形而上学入門
履修要件:「そもそもなぜこれが問題なのか?」あるいは「他に考えるべきことはないのか?」
といった沸きあがる疑問に対してある程度耐性のある人でないと、
聴いていて辛い話になると思う。気の長い人向き。
通りがかりがぐぐってみたキーワード
オブジェクティヴ:客観的、サブジェクティヴ:主観的
四次元主義:四次元時空(ミンコフスキー時空)の実在性をめぐる議論で、それを実在するものとする立場
ソリテス・パラドックス:述語の曖昧性から生じるパラドックスの一種
メレオロジー:ある合成実体が下位実体にどのように構成されているか表す概念
内的・外的性質:
1.それが変化したとしてもあなたがなお同一人物であり続ける場合、
その性質や関係はあなたという対象にとって「外的」であるといわれる。それに対して、
その性質や関係が失われたならば、もはやあなたはいままでと同一人物のあなたとはみなされえなくなる場合、
その性質や関係は「内的」ということになる。
2.外的性質とは、抽象的な集合を作るために使った条件。
内的性質とは、言語の使用のなかで、モノ に帰属すると認知した述語
分析形而上学:西洋哲学における伝統的な「形而上学」の問いを含む問題群と、
現代の分析哲学や論理学における手法や関心とを組み合わせた学問的分野
ノイラートの船:船は旅立てば部分的に修理する事は出来ても、一から作り直す事はできない 。
人間が蓄積しようとする知識というものは、過去の知識の上の成り立っているものであって、
決して一から作り直されない
>>70 船がクモに変わったというのが事実であれば、
他人の判断はどうあれそのクモがテセウスの船であることは間違いない。
厳密で言うと既に「船」ではないが、
「芋虫」が「蝶」になったり「子供」が「大人」になったりという事があるので呼び名は特に重要ではない。
一緒に旅をしたと言う十円の言う事が事実であれば、
単にそれは男の認識が間違っているだけである。
ただその男がその認識を間違えたとしても男自身にとっては重要なことではないのだろう。
74 :
考える名無しさん :2009/04/13(月) 19:27:48 0
ちなみにこの場合の「主観」というのは、単純な本人の記憶や認識ではない。 たとえば、とある人が「俺の前世はジョン・F・ケネディだったんだ」と言い、 本人がそれを全く疑う余地の無い事と思っていても、それが事実でないなら意味が無い。 本人であれ他人であれ「事実」こそが最重要項目である。 その「事実」は誰かの認識によって左右される物ではないので、 この場合は本人の認識すら「客観」でしかない。
その事実を作るためには超越的な神が必要なわけですね 客観とはすなわち神の視点
もういいよ、テセウスが手放さない限り、どっちもテセウスの船なんだよ
>>75 この場合は主観が神の視点じゃない?
まあ同一性の証明には絶対的な観測者が必要だな。
たとえば、今日起きた自分が昨日の晩に眠った自分と同一であると証明できるか?
体形も同じで記憶も完全に受け継いでいるとしたら証明の手段は無い。
毎朝別意識でしょう。継続してないから。 体や無意識が必要なんで毎朝意識を誕生させてる。 ♪い〜しきなんて、♪シャボン玉。
“普通には固定せる物體なる者が事實として存在する様に思うて居る。併し實地に於ける事實は いつでも出來事である。希臘の哲學者ヘラクレイトスが萬物は流轉し何物も止まることなし Alles fliesst und nichts hat Bestand. といつた様に、實在は流轉して暫くも留まることなき出來事の連續 である。 我々が外界に於ける客觀的世界といふのも、吾人の意識現象の外になく、やはり或一種の統一作用 に由つて統一せられた者である。唯此の現象が普遍的である時卽ち個人の小なる意識以上の統一を 保つ時、我々より獨立せる客觀的世界と見るのである。例へば此處に一のランプが見える、此が自分 のみに見えるならば、或は主觀的幻覺とでも思ふであらう。唯各人が同じく之を認むるに由りて客觀 的事實となる。客觀的獨立の世界といふのは此の普遍的性質より起るのである。” (西田幾多郎『善の研究』岩波書店(岩波文庫)、昭和四一年 第三五刷版、pp.71-72)
なるほど。客観とは普遍的認識ですかね。
毎朝別意識をもう少し進めて考えてみた。 ロボ頭のパラドックス。 ナノマシンで、順次、神経細胞を電子代替素子に置き換え、本人が気がつかぬままロボ頭になったとする。 この代替素子はリモコン可能。一時停止や状態保存が出来る。 ロボ頭なので簡単。ある時点の状態を保存し、それを元にコピーを作った。 ロボ頭いわく、あれはオレと同じだが、俺の意識はここにありつづけている、あれはオレじゃない。オレはオレだ。 で、一時停止してみる。再開する。すると、意識は断続はしたが、同一意識にみえる。 ロボ頭は止まったことにすら気がつかない。 止めてる間に、コピーを作りロボ頭をバラして、混ぜて2体にして、再開する。 ロボ頭は2体とも前と同じことを言うが。オリジナルロボ頭の主観は継続しているのか。 わかった。精神はDNAと同じ扱いが出来る。
82 :
考える名無しさん :2009/05/02(土) 06:17:29 0
>>81 >精神はDNAと同じ扱いが出来る。
遺伝子学はある意味そういう考え方ですね。
利己的遺伝子の概念は、小説・映画『パラサイト・イヴ』でも応用されている。
リチャード・ドーキンスが考案した「ミーム」は響きがSFっぽくていいです。
映画化もされた『リング』は、ビデオテープによって怨念(意識)がどんどん
ダビング(コピー)・伝播されていくという話でした。
そうすると「一卵性双生児は同一人物なのか?」という疑問も沸く。 恐らくは初期段階では同一なんだろう。 枝分かれした後は別人として人生を歩むと考えればいいか。
ミームは好きな考えだけど、人間がいないと成り立たないような。 DNAもそうだけど。自然選択で考えると、複製機能を持たないやつが滅びただけだし。 純粋に情報が自己保存機能をもってれば・・・そういう例はないのかな。 一卵性双生児は奥深い。タッチはミラー型らしい。心臓も逆なのかな? 猫は遺伝子同じでも柄が違ったりで。かなり違ってきた大谷ツインズは、一卵性双生児なのか。 XXはどっちが発現するかわからんらしい。関係ないけど。ごめんなさい。
85 :
考える名無しさん :2009/05/03(日) 06:12:00 0
生物学でも個体の境界線をつきつめると曖昧になってくる。 特に単細胞生物は細胞分裂をして複製・増殖するため、個体性はおろか生死の境界線すら曖昧だ。 株分けをした植物は、同じ遺伝子を持つ、いわばクローンのようなものだし、菌類においては 植物以上に個体性の見きわめがむずかしい。 ヒトのような多細胞生物の個体性は、一般的に、脳などの個体の統一性を維持するものによって 線引きがされている。 しかし植物の株分けのように、人間もクローン人間を作ることができるし、飛躍的な考えをすれば 子どもだって一種のクローンと見なすことができるかもしれない。できないか。
86 :
考える名無しさん :2009/06/02(火) 12:32:36 0
87 :
考える名無しさん :2009/07/27(月) 07:08:27 0
ライプニッツの同一性定理 本質主義 曖昧性 非古典論理学
>>87 この辺、分析形而上学で盛り上がってるな。
89 :
考える名無しさん :2009/08/15(土) 00:19:45 0
外から見た渦は同一に見えるが 渦の内側?(水)はつねに流れ去るので、 うーん、渦って何?
90 :
通りすがりですが :2009/08/15(土) 01:13:54 0
>>83 実は、単胎で生まれてくる、ヒトの8人に1人は、
元々は一卵性双生児であったらしい。
二つに分裂した受精卵が、それぞれ別に増殖して、
一卵性双生児として成長するが、
途中から融合して、シャム双生児の様になり、
やがて完全に融合して、1人の赤ん坊として生まれてくる。
>>89 渦ってのは現象であって物質とかじゃないから同一とか言われてもね
93 :
考える名無しさん :2009/08/17(月) 22:12:35 0
>>91 >>89 とは別人だが、渦の比喩は悪くないとおもうけどね。
あと、
>>91 の言う現象ってのもいいとおもう。
人間の成長や老化も現象だし、テセウスの船の木材が朽ちていくのも現象だから。
>>49 だね〜。 石ころ 船 人間って原子レベルでいえば
物質の集合体であって生命ってのは生きてるようで生きてないかもしれない
人間の動作というのは科学反応だったり現象だと思う。
集合体はリアルタイムで変化するし。名前をつけたその瞬間の時の
状態というのは二度と帰ってこないだろうな。
それを形成していた物質、同じ炭素というわけでなく数え切れない
数の中から以前使われていた炭素で構成されてこそ同じといえるかもしれない。
人間も名前が付いた当初とはずいぶん形が変わってしまっているだろう。
それを形成していた物質はどこか別の場所に流れ別の物質で形成されていて
こくこくと変貌をとげつづけている。
>>91 逆に考えるんだ。
全ての「なまえのついているもの」の本質は物質ではなく現象だ、と考えるんだ。
低レベルでワロタ
ではハイレベルな意見をドゾ
98 :
考える名無しさん :2009/08/23(日) 13:27:23 0
>>90 もう一ひねりほしいね。
二つに分裂した受精卵が、それぞれ別に増殖して、
そこから右脳の左脳が生じるとか。
99 :
考える名無しさん :2009/08/23(日) 13:32:36 O
それはリズムの問題だと思うよ?鼓動とかエコーとかさ。それから距離感の問題。月と地球の距離。海と陸の距離。それで時間だ。
100 :
考える名無しさん :2009/08/25(火) 00:26:24 0
私の死の瞬間、わたしがそっくりにコピーされたとしても 私の意識の終了は私という個体の死だと思う。 テセウスの船にも 意識の終了のようなマークはつけられないのだろうか?
そうだよね。スタートレックの転送装置なんて、、、こっちで分解して、向こうにコピーができるだけだよ。 絶対使わない。まあ、毎朝、目覚めるたびに同じことが起きてるわけだけど。 船は物質だから、そんなことで悩むのは神様思いのテセウス氏ぐらいなもんでしょ。 石ころを拾ったテセウスに、神様が正しい名前を付けなさいといって、悩ませてるようなもんだ。
102 :
考える名無しさん :2009/09/06(日) 17:39:39 0
曖昧性ならhatenaのytbさん。
波平と再婚するのは確定してる