1 :
考える名無しさん:
ここではプラトン哲学を語りたいと思います
2 :
考える名無しさん:2008/11/11(火) 16:32:00 0
校訂本は
Loeb classical library
Oxford classical text
bude
等いろいろ出ていますが私はOxford classical text版をオススメします
3 :
魔王 ◆TANPanX3xc :2008/11/11(火) 16:43:43 0
ひでーな、おぃ。
4 :
考える名無しさん:2008/11/11(火) 17:29:07 0
age
パイドロスが好きだ。
6 :
考える名無しさん:2008/11/11(火) 20:27:06 0
パルメニデスとピレボスもいいよ
7 :
考える名無しさん:2008/11/11(火) 21:19:38 0
みんなギリシア語よんでるよな?
ホティ メン ヒューメ〜ス オ〜 アンドレス アテーナ〜イオイ
ペポンタテ ヒュポ ト〜ン エモ〜ン カテーゴローン ウーコイデゴー
〜ソクラテスの弁明より〜
ツープラトン
お詳しい人。テンプレ作って下さい。
主な書籍など何でもいいです。
10 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 02:19:09 0
原典でよむといかにプラトンが天才であるか分かるよ
かれのギリシア語はほんと美しいと思う
間違いなく大天才だろう
11 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 02:48:42 0
なぜ伸びない?プラトンのスレだぞ?!
何の本か忘れたがとても哲学書と思えずコントにしか見えなかった
あの「ゼウスに誓って何のことだかちんぷんかんぷんだ」って名言があるやつ
13 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 13:54:26 0
プラトン全集は売ってるけどアリストテレス全集売ってないのは何故
14 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 15:58:28 0
プラトンを翻訳で読んでる奴らって( ´,_ゝ`)プッ
15 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 16:03:23 0
プラトンのギリシア語のテキストってどこで手に入るの?
16 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 16:15:47 0
本?だったら有名なところではoxford classical text、これは
現在新しく刊行中で一巻と国家のテキストがでてる。
あとはloeb classical libraryが手軽かな。これは英語との対訳になっている
17 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 16:29:01 0
惜しい人を亡くしました・・・
18 :
考える名無しさん:2008/11/12(水) 20:31:10 0
プラトンスレ立ってたのね
門外漢なもので、邦訳だけで勘弁してほしい。
ギリシア語ならってみたら
21 :
考える名無しさん:2008/11/13(木) 15:00:03 0
岩波文庫のじゃ駄目?
岩波のプラトン全集の翻訳は定評があると聞いたが、嘘なのか?
原語でスラスラ読めないけど、少しは読める人用の直訳かもな。
実は第一に訳者本人用だったりする漢文を書き下し文にしたような訳文。
原語を学ぶ予定ならば訳注が半分を占めるような参考書志向の訳を選ぶべきかもね。
ネット上に出回ってる英訳というのは中間言語、仲介言語として役立つが、
サンスクリット、ギリシャ、ラテン語原典などの場合にはドイツ語訳が中間言語として適している。
ドイツ語に慣れたいところである。
直訳に馴染んでおけば、原語習得にも役立つに違いない。
ギリシア語をスラスラ読めるレベルになるまではどれくらい勉強
しないと駄目かな
死ぬまで
そうでもない
30 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 02:02:13 0
古典ギリシア語を母語のように理解するにはどうしたらいいですか
31 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 02:03:35 0
プラチンを実行せよ
32 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 02:23:21 0
その言語で考えるんだよ
専門家になりたい人は別だけれど、プラトンの場合は翻訳で読んでも
何かを考えるヒントにはなるんじゃないかなあ。
34 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 04:55:25 O
プラトンは読みやすいけどアリストテレスは読みにくい
倫理学と詩学は読めるけど
35 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 13:25:38 0
動物誌も読みやすいよ
36 :
考える名無しさん:2008/11/14(金) 13:31:10 0
原書でよめよおまえら( ´,_ゝ`)プッ
37 :
考える名無しさん:2008/11/15(土) 01:14:24 0
プラトンの著作って全部生き残ったんでしょ?
凄すぎだよね
38 :
考える名無しさん:2008/11/16(日) 03:01:48 0
プラトンはムキムキだったらしい
40 :
考える名無しさん:2008/11/16(日) 13:30:53 0
プラトンの原典全集は何がいいんですか?><
41 :
考える名無しさん:2008/11/16(日) 18:42:05 0
教えて下さい><
OCT
有難うございます。ちなみに理由も教えて下さい
ぐぐれ
45 :
考える名無しさん:2008/11/19(水) 02:41:11 0
ここではプラトン人気ないの?
どこでは人気あるんだ?
47 :
考える名無しさん:2008/11/19(水) 13:47:16 0
パルメニデスたんハァハァ ピレボスたんハァhァ カルミデスたんハァハx
テアゲスたんハァhァ クレイトポンたんハァハァ
なんだよこの糞スレ
49 :
考える名無しさん:2008/11/20(木) 01:56:19 0
べつに
50 :
7:2008/11/21(金) 17:32:29 0
書簡集ハァハァ
>>38 従軍経験あるんだよね?
まぁニーチェも一応あるのか。
52 :
考える名無しさん:2008/11/28(金) 01:27:18 0
プラトンは従軍経験なかったとおもう
あったのはソクラテス
53 :
考える名無しさん:2008/12/03(水) 14:45:21 0
ディオティーマっていう女がでてくるけど、男では駄目だったのだろうか
饗宴のこと
中身のない分野ほど、
「原書、原書、原書・・・」
って言うのは何故ですか
中身のある分野では通用しないから
57 :
考える名無しさん:2008/12/04(木) 12:27:33 0
中身があるから原書いうんだよ
原則を理解して、作家に超訳を色々作らせたら面白くなるよ
喜びとか音の重なりとか皮肉とか物とか慣れとかあんまり知らないでしょ。
外伝でもつくればいいよ。
>>55 バカが寄り付かないようにだよ
お前みたいな
60 :
考える名無しさん:2008/12/05(金) 23:43:55 O
>>52 古代ギリシアの戦争なんか、みんなでわっしょいわっしょいと密集陣形組んで
「みんなで渡れば恐くない」言いながら進んでいって前列の兵士がぺちぺちと槍で叩きあうぐらいだろ。
俺でも務まるよ。
61 :
ラプラスの天使 ◆daemontaDA :2008/12/05(金) 23:55:38 0
>>60 昔の戦争は、命を取るんじゃなくて、純粋に国取り合戦だから、ぜんぜん良い。
今の戦争とは、大違いさw。
昔の戦争は明らかにゲームだったが、今の戦争は、憎しみを表現する
手段でしかない9・11とか湾岸とかテロとか。
国取りゲームが何時しか変異したw。
ってどっかの本で読んだw。
>>52 アテナイ市民なんだから従軍経験あるでしょ。
前線で戦闘してないかも知れないが。
64 :
考える名無しさん:2008/12/06(土) 14:28:14 0
おまえらペロポンネーソス戦争をしらんのか
そんな生易しかった物ではない
65 :
考える名無しさん:2008/12/08(月) 14:29:34 0
質問です。Loebのプラトンの著作をみてみたのですけど
偽作類が見当たらないのですが、loebには偽作は入っていないのでしょうか
定義集以外はあるだろ
何巻ですか?
68 :
考える名無しさん:2008/12/08(月) 23:16:05 0
正直loeb無しでは原典読めません^^;
loebはありがたいねぇ^o^
70 :
考える名無しさん:2008/12/09(火) 13:18:15 0
その巻はしっているのです。私が言いたいのは定義集やアクシオコスなどなんです。
でもどうやら上のかたが言っているようにないみたいですね
質問に答えてくださって有難うございました
72 :
考える名無しさん:2008/12/09(火) 15:23:15 0
ん?でも上のloebにはいってる作品は完全に偽作と認められてる
わけじゃないですよね?。
だから私は偽作といっていたのですが・・
とりあえず迷惑おかけしました。
73 :
考える名無しさん:2008/12/16(火) 03:17:54 0
原典でよんでるんかここ
74 :
名無しの学生:2008/12/16(火) 15:06:45 O
プラトンのイデア論についてご存じの方、「認識の客観性」をデカルトはどのように説明したか?ご存じの方、教えていただけませんか?お願いします。
75 :
考える名無しさん:2008/12/16(火) 15:21:35 0
いやです
プラトンによれば、人間は前世の記憶として真理を知っている。学問はそれを思い出すこと(想起説)。
デカルトは、完全な存在は不完全な存在から生まれるので、まず完全な存在者(神)がいなければならないと
考えている。そして人間の理性は神に依存しているとする。
「わたしは、自分のもたないいくつかの完全性を認識しているのだから、わたしは現存する唯一の存在者ではなくて、
他のいっそう完全な存在者がなければならず、わたしはそれに依存し、わたしが持つすべてのものはそこから
得たはずだ」『方法序説』
どちらも真理とは元々人の心の内に最初から存在するものと考えている点で共通している。
ドクサは心の曇りのようなものであって、心を研ぎ澄ませれば真理はおのずから明らかになる。
具体的な方法としては懐疑主義。
>>76 >完全な存在は不完全な存在から生まれるので、
逆だろ
>>77 そうだな。
生まれるので→生まれるわけはないので
>>74 「認識の客観性」は多数決で決めるということ
80 :
考える名無しさん:2008/12/22(月) 23:31:16 0
原典で読んでみんな語ってるの?
プラトン面白いですね。
82 :
考える名無しさん:2009/01/07(水) 13:42:13 0
なぜ伸びない
83 :
短パン:2009/01/07(水) 17:00:22 0
コテが居ついて、gdgdやれば
スレは伸びるが
ス レ は し ぬ 。
ぬずかひぃところだねぇ。。。w
84 :
考える名無しさん:2009/01/26(月) 03:01:25 0
なんかのテレビCMで
「最高の勝利は自分を乗り越えること−−プラトン」
って言葉が紹介されてました
これで検索したらいろんなプログとかで名言として引用されてました
が、出典は見当たりませんでした
これどこからの引用なのか、わかる方いますか?
なんとなく国家くさいけど・・・
>>85 ありがとうございます
クレイニアスの発言ですね
法律の序盤はあまり読んでなかったから明日辺りから読み返してみよう・・・
87 :
考える名無しさん:2009/02/14(土) 15:57:13 0
俺を釣るつもりですか
88 :
考える名無しさん:2009/02/14(土) 16:00:21 0
『国家』ぐらいは教養として読む奴が多いだろうが、
『法律』はあまり読んだやついないだろうな。
イソクラテスの影響とかで、文章も難しいそうじゃん。
89 :
考える名無しさん:2009/02/16(月) 01:30:08 0
翻訳だから文章のむずかしさは関係ない
90 :
考える名無しさん:2009/02/27(金) 20:06:40 O
「ラケス」ですが、岩波と講談社で大きく違いはありますか?
どっちがいい?
91 :
考える名無しさん:2009/03/01(日) 15:38:49 0
ギリシア語で読むのがいい
ていうのは嘘で、もしかってよむなら安い講談社のでいいと思う
92 :
考える名無しさん:2009/03/01(日) 19:05:46 O
93 :
考える名無しさん:2009/03/29(日) 03:27:11 0
94 :
考える名無しさん:2009/03/29(日) 06:28:57 O
犬に誓って講談社にします。
95 :
考える名無しさん:2009/03/30(月) 01:38:40 0
プラント
97 :
考える名無しさん:2009/03/31(火) 18:51:17 0
98 :
考える名無しさん:2009/05/09(土) 16:10:23 0
99 :
考える名無しさん:2009/05/25(月) 20:11:50 O
ソクラテスの弁明よんで感動してここに来ました。
なんで誰もいないの?
ふーん、どこに感動したの?
101 :
考える名無しさん:2009/05/26(火) 11:01:43 0
クリトンのほうが面白いよ
102 :
考える名無しさん:2009/05/28(木) 03:17:28 0
栗豚の凡人っぷり
それゆえにソクラテスを完全に理解できず、「救えない」やるせなさ
泣けますね
103 :
考える名無しさん:2009/06/02(火) 15:29:41 0
クリトン一部だけギリシャ語で読んでみたけど
かなり面白いよ
104 :
考える名無しさん:2009/06/04(木) 12:13:23 0
弁明よりクリトンのほうがおもしろい
105 :
考える名無しさん:2009/06/04(木) 17:29:49 O
弁明に続いてクリトン読んだ。
これは凡人の自分にはクリトンに一理あると思った。
ソクラテスはナショナリストだったのか?
106 :
考える名無しさん:2009/06/06(土) 02:01:57 0
ギリシャ語で読んでるかたいますか?
107 :
考える名無しさん:2009/06/06(土) 13:25:36 0
>>105 アテーナイの国法に盲従することが求められているわけではない(52e)。
国法を重んじているが、むしろ秩序を重んじている結果。
『ゴルギアース』や『国家』を見てみるとよいかもしれない。
108 :
考える名無しさん:2009/06/07(日) 01:08:49 0
弁明よりクリトンのほうが有益だよね
109 :
考える名無しさん:2009/06/07(日) 04:23:32 O
流れ切って申し訳ないのですが、教えて下さい。
岩波から出てるプラトン全集って、
数年前に出たのも70年代に出たのも「全く」同じなのでしょうか?
同じですよ
111 :
考える名無しさん:2009/06/07(日) 13:50:08 O
ありがとうございます!
状態の良さげな古書が安かったので、
分冊で少しずつ買ってみます。
112 :
考える名無しさん:2009/06/07(日) 16:39:52 O
ホモは引かれるが、現代より随分健康的な生活を送っていた古代ギリシャ人男は、
平均的にその女より、美しかったのだろうな。
今でも、美人ランキングで上位を占めるのは男だろ。
白人はまず間違いなく男だな。
現代日本人でも美人ランキングトップテン入りするのは多分男の方が多いだろうし。
>>109 80年代に出た版は、製本がちがいます。
個人的には、豪華っぽくて気に入っています。
今、ようやく『法律』を読み始めたところです。
114 :
考える名無しさん:2009/06/08(月) 18:56:32 0
ギリシャ語でよむとプラトンはかなり面白くなる
邦訳でも十分面白いですよ。古典としての「格」がちがうなぁと思いました。
116 :
考える名無しさん:2009/06/10(水) 01:25:54 0
分かる分かる
>>115 格がちがうってのは理解できないけど、
オモシロイのはわかる。邦訳しかよんでないが、訳者の訳のうまさもかなりあるんだろうと察してる。
日本にしかない単語があからさまに入ってたりするから。
そういう意味でかなり自由な訳というか変換を行ってそうだけど、
そういう訳がおもしろさを醸し出しているんだろうね
訳によって解釈が全然違ったりすることもたまにある
というか、訳注に、「本書ではこう訳したが、こういう訳にするという解釈もある」
と書いてあることもあるな。
しかも、単に希日訳の問題だけじゃなくて、底本によって記述が違ってたり、
欧米で(希英とか希仏とかの翻訳で)議論になってる点とかの話もあるし。
結果として本文よりも注釈の方がページ数が多かったり。
120 :
考える名無しさん:2009/06/10(水) 17:30:57 O
近所の本屋で関西弁で語るソクラテスの弁明が売ってた。
少しだけよんだが岩波全集の弁明と比べてもちゃんと理解できたぞ。
気軽に小説的に読むとしたら岡田正三の訳、これ最強
122 :
考える名無しさん:2009/06/15(月) 08:38:38 0
翻訳の違いによって、かなり印象が違う。残念ながら田中美知太郎の訳は余計な
ことを書きすぎて、プラトンの原文の流麗さがなくわかりにくい。
確かに岡田のプラトンは原文に近いかもしれないが、手にいれにくい。
123 :
考える名無しさん:2009/06/15(月) 22:16:21 0
あげ
124 :
考える名無しさん:2009/06/15(月) 22:42:34 0
フーン、田中美知太郎編訳「岩波プラトン全集」は、世界でも最高級の
翻訳全集って評価されてるけどね・・・。
125 :
考える名無しさん:2009/06/15(月) 22:47:40 0
>>124 だれが評価したのか具体名を教えてほしい
126 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 03:09:43 0
たしかプロティノススレでも同じこと書いてたな
124みたいな事が
127 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 10:24:45 0
大哲学者西田幾多郎の系譜の梅原猛先生が言ってたよ・・・。
梅原先生は田中美知太郎とは喧嘩ばかりして仲は悪かったけど、
学問的業績は認めざるを得なかったんだろ。
128 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 10:50:44 0
まあ他の哲学書の翻訳と比べれば、相当な名訳だよな。
アリストテレス全集とか日本語が意味ワカランし、
京大の古典業書シリーズでも相変わらずだもんな。
129 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 12:24:03 O
梅原は西田系統じゃない
130 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 15:33:20 0
だからってなんで世界最高級ってのが分かるの?
ちゃんと諸外国の翻訳も読んだのか?
131 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 16:10:55 0
アホ、梅原先生は、わざわざ西田哲学を究めるために京都大学(当時は京都帝大)の
文学部哲学科に入ったんだぞ。
今でこそ日本古代学の研究者になってはいるが。
>>130 いや別に諸外国の翻訳なんて読んでないがね。
ただ梅原先生が講演や著書でそういってるんでね・・・、だから言ったまでだが。
132 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 20:09:32 O
>>131 無知も甚だしいな。
梅原が学部時代に誰の指導下にいたか、きちんと調べてから言え。
間違ったことを抜け抜けと恥ずかしすぎる。
133 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 20:14:42 O
ついでに言うと
余り人が言ってることを真に受けるな。
自分の頭がないと思われるから。
134 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 21:05:35 0
アホ、恥ずかしいのはおまえ、おまえだよ
>>132よwww
梅原先生は西田幾多郎の高弟山内得立に師事してるのにwww
無知蒙昧の痴豚だな
>>132=
>>133はwww
135 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 21:18:21 O
だからそこだよ阿呆
『哲学研究』のバックナンバーで山内の講義内容を洗ってみなさい。
西田に傾倒する純哲の講義とは一線を画した内容だから。
それは梅原先生自身が山田先生を追悼した随筆の中で語ってらっしゃる。
山内先生、梅原先生が西田哲学の正当な後継者と見る理解は
表面的だよ。
136 :
考える名無しさん:2009/06/16(火) 21:22:56 O
西田に習ったから西田系統という理屈からすれば、
高田三郎先生もその他何百人の研究者も西田系統の哲学者。
広義の意味では正しいかもしれないが、
同僚にそんなこと言ったら笑われるよ。
西田って偉いの?
138 :
考える名無しさん:2009/06/17(水) 12:02:04 O
何でネットには少しつついたぐらいで
過剰に反応する小物が多いんだろ
というか、人が大勢いて、レスに反応するのはそういう奴が多いから
目立つだけだろう。
レスが全てというわけではなかろう。
140 :
考える名無しさん:2009/06/17(水) 15:51:44 O
まぁね。
ただ見てて余り良い気持ちはしない。
141 :
考える名無しさん:2009/06/17(水) 22:13:42 0
>>西田って偉いの?
影響力から言えば近代日本最大の哲学者だろうね。
でも個人的には波多野精一の宗教哲学が好き・・・、だから哲学そのものとしては
波多野精一の方が偉いと思ふ・・・。
142 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 12:00:15 O
>>141 あのぅ‥
貴方が、波多野が好きだということと、
だから波多野が偉いということと
どう関係するの?
143 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 20:55:18 0
それはね・・・、フィヒテも言ってるように「ひとがいかなる哲学を持つかは
そのひとがどのような性格かによる」からなんだよ。
波多野宗教哲学が好きだから波多野精一が一番偉い哲学者なんだよ、わかる・・・?
144 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 21:32:06 O
どの哲学者を奉ずるかということは当人の持つ思考との適応性によるということは、引用されたフィヒテの言葉から分かりました。
ですが、それと「偉い」ということとは無関係だと思います。
145 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 21:35:13 O
簡単に言うと、波多野に似た哲学思考から波多野の「哲学を持つ」ということ、波多野の哲学は最高度に偉いということ、にはかなり距離がありますよ。
146 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 22:27:01 O
140とかって、つりなのかな?
引っ掛かる方が阿呆なのだろうか‥。
147 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 22:36:08 0
140・・・?
意味不・・・?
148 :
考える名無しさん:2009/06/21(日) 22:36:31 O
失礼
141ね。
149 :
考える名無しさん:2009/06/22(月) 00:50:04 0
要するにスノビズムですから
150 :
考える名無しさん:2009/08/07(金) 02:42:42 0
大原麗子さんが亡くなった…。
森進一がイオンを和訳している!
151 :
考える名無しさん:2009/08/07(金) 02:46:24 0
プラトンの英訳者を教えて。
H.D.P.LEE
W.H.D.Rouse
他に誰がいる?
定番の英訳ってあるの?
>>151 アマゾンでplatoで検索したらいくらでも出てくるだろ
基本的には、新しい訳の方が優れている
(とも言い切れないが、本来はそうでなければおかしい)
まあ作品にもよりけりだけど、プラトンの邦訳は水準が高いのがわりとそろっているので
ギリシア語原文を読むのが目的でない限り、英訳を参照する必要はないと個人的には思う
日本語より英語の方ができるのであれば別だが
プラトンの場合、いろんな訳の違いを調べるだけで、
一つの研究になっちゃうな。
>>154 他の学問ならば、それは遊び。
哲学は知らんが。
文献学を理解していない奴がいるな。
まあ日本では文献学という分野は専門領域化されてないわけだが。
157 :
考える名無しさん:2009/08/14(金) 19:45:30 0
そういうあなたは理解できてるのかしらん
プラトンの翻訳史はかなり重要。
その時代時代でどんな読み方をされてたのか理解できる。
ただ、現代訳相互間の比較はあんまり意味ないかも。
159 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 11:56:32 0
イデアなんか本当にあるんですか?
もしくはなんかの比喩なんですか?
160 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 12:06:50 0
>>160 観念を与える始まりの物があるはずだ
イデアを与える物は何ですか
162 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 12:21:23 0
>>155 そんなことはないだろ。
仏教学で経文の漢訳とチベット語訳の異同を調べるとか、
立派に研究として成立するだろ。
163 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 12:25:25 O
>>158 たとえば、18世紀作家がプラトンを引用している時、
その作家が同時代のどんな翻訳を参照していたのかが問題になるわけだな
必ずしも当時のプラトン像が現代のそれと一致しているわけではないという
164 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 14:01:12 0
西ヨーロッパではギリシャ語を読める人が誰もいなくて、
プラトンもギリシャ語→アラビア語→ラテン語の重訳で、
『ティマイオス』などごく一部が読まれていただけとか言われるよね。
キリスト教思想史の研究では、プラトンのどの著作がいつごろ
どういう形で読まれていたかとか、重要な意味があるんだろう。
だけど、それってプラトンの研究ではないだろうし、
特定の時代の思想史に興味がある奴限定の重要性だよな。
そもそもプラトン研究自体が思想史の研究なんだからいいじゃん。
人間の能力には限界があるが、哲学だと標準的教科書もないし、
思想史に頼らざるを得ない。
166 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 16:06:42 0
プラトン研究自体がすべて思想史の研究と言えるかどうか疑問があるし、
思想史の研究だとしても、プラトン研究とヨーロッパ中世思想史研究では
対象が違うだろ。
原典だけ読んで中世の人がやってる間違いを繰り返すとか、
そういう現象がありえるから必要だと思うよ。
一種の先行研究なわけだし。
要するに、先行研究をずっと覚えておくのが思想史家の仕事とも言えるんだよね。
169 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 17:06:57 0
プラトン研究のために思想史的な知識が必要なことは否定してないよ。
ただ、思想史的な関心とは異なる観点からのプラトン研究もありえるだろ
と言ってるだけで。
170 :
考える名無しさん:2009/08/24(月) 17:47:22 O
要するに現代になってプラトン研究は飛躍的に進捗した、ということだろう
“プラトン”という著述家のイデアがあったとしたら、
かつて(中世など)はそのイデアが隠され、部分的にしか見えなかったものが、
かなりの全容が我々の前に露わになってきた、ということさ
俺、プラトンの著作に記述されてる「イデア」の概念は理解できたと思うんだけど、
「プラトンについて語る人」が使う「イデア」って言葉の意味は全然わからない。
プラトンの著作の中でも中期と後期では「イデア」概念の意味合いが異なるんだが
アリストテレスはエイドス説とイデア説をほぼ同義に捉えて、個物と切り離せるかどうかで区別しているだが、
藤沢令夫の『プラトンの哲学』を読むと、そういうのは間違いだというようなことが書いてある。
しかし、それではどういう解釈が正しいのか、藤沢は詳しく説明していない。
『国家』では机や椅子のイデアについて語られているので、アリストテレスの解釈もそう間違っていない
気がするが。
174 :
考える名無しさん:2009/08/25(火) 02:16:51 O
例えば現実世界にある“リンゴ”は一つ一つ個々に色や形が異なっている。
が、にもかかわらず我々がそれらすべてを“リンゴ”として捉えるのは、
それら各々が「リンゴのイデア」の引き写し(模像、しかも不完全な)だからだ、という解釈で構わないですか?
つまりイデアの世界こそが永遠不変の真実在の世界であり、
生成消滅を繰り返し、移ろいゆく現実世界はそれらイデア世界の
模像であり影であり、存在論的には二次的なものにすぎない、という解釈。
『国家』を読むかぎりでは、そんなイメージ。
『国家』ではそんな感じでいいんじゃね。
ただ個人的に一番重要なのって『パルメニデス』な気がするんだよな。
現代人からすると個物が先にあって観念が後から生み出されたという感覚だけどね。
しかし、最初に個物と観念の違いを言い出したのはすごいのだろうけど。
また、たとえば「善」とか「正義」とかいった抽象観念については、
言葉は同じでも人によって理解が異なる。
記号論的に記号と意味のズレという問題も意識していたかもしれない。
アスクレーピオスに雄鶏一羽の借りがある。
忘れずに、きっと返してくれくれるように。
179 :
考える名無しさん:2009/11/06(金) 12:23:55 O
もしトラックが前から突進してきたとすると、プラトンはどう行動しますか?
片手で持ち上げるよ
181 :
考える名無しさん:2009/11/21(土) 09:43:06 O
レスリングが得意で筋肉隆々だったらしいからな。
182 :
考える名無しさん:2009/11/22(日) 14:05:42 O
>>174 「人生のイデア」と引き写しの「現世界の人生」
この間に相対差が全くないなら、死の恐怖も肉親を失う悲しみも無いのではないか。
反宇宙的二元論によると この現世界は完成された世界(天国)の劣化コピーで、内在する知性は朧げながら天国を知っている。
そこで現世界と天国の差がある事で人は苦悩する。
人は天国に近づけようと知性と知恵を使い、
現世界を天国に近づけようと科学を発達させてきたわけか。
183 :
考える名無しさん:2009/11/22(日) 16:00:31 0
日本育英会に福沢諭吉○○枚の借りがある。
忘れずに、きっとかえしてくれくれくれるように。
184 :
考える名無しさん:2010/01/26(火) 10:53:38 0
pらとん
185 :
考える名無しさん:2010/01/26(火) 15:03:30 0
プラトンの思想的背景ってなんですかね??
わかるかた教えてください。
186 :
ベテルギウス ◆CSveS3etiMbP :2010/01/26(火) 17:58:25 O
俺の勝手な解釈だが
「存在とは何か」が生涯の問いだろうな。
プラトン哲学の中核はイデア論。
「イデア」とは
プラトンの考え→見たり聞いたりすること(感覚的事物)が存在する世界はその前にある世界、「イデア界」の影である。そしてそのイデア界にある不滅で抽象的なものが「イデア」。
イデアは感じることは出来るが見ることは出来ない。
形而上学ではそれが批判される。
アリストテレスはプラトンの弟子だが
アリストテレスの哲学は「実体論」。
対照的な中核を持っている。
187 :
考える名無しさん:2010/01/26(火) 18:45:15 0
>>185 プラトンは、師ソクラテスによって哲学の道に入ったんだが、
当時アテネで流行していた新ピタゴラス学派や神秘宗教のオリフェイス教が
その思想的背景なんだよ・・・。
ソクラテスの刑死がきっかけで哲学に生涯を捧げたが
それまでは政治家を目指していた。
それからプラトンはどこからプラトンの思想でどこからがソクラテスかが混同するほど
ソクラテスを血として肉としたようだ。
自分自身のことはほとんど語らずソクラテスの思想を継承することに生涯をかけたと言っても過言ではないだろう。
189 :
考える名無しさん:2010/01/26(火) 19:55:52 0
ありがとうございます。
やっと理解できました。
プラトンの思想的特質とはなんですかね??
あとその思想によって後世にどういう影響があったのか??
1番重要なのがやっぱりイデアで
プラトンは経験とか感覚がベースになる思想を否定したんだって。→人間の感覚が不完全なものだから。
芸術に対してもプラトンは
人間が見て「美しい」って感じるものは
イデアの模倣である現実の事物の更に模倣と考えたらしいよ。だから芸術の美も不完全だって言って価値を見出ださなかったんだとさ。
(でもプラトンがこの思想を生涯貫いたかどうかは色々問題になってる)
で、神様がプラトンが推してるこの「イデア界」の二次創作として現実をつくりだした…って言ってるから
こういう思想が
キリスト教(成立期)、ルネサンス期の哲学、ロマン主義なんかに影響を与えたみたい。
他には政治家をもともと目指してて、
彼が生まれたアテナイは戦争とかしてたから
政治家が哲学をやるべきか哲学者が政治をやるべき…って考えがあったみたいだから政治にも少なからず影響与えてると思う。
ソクラテスが処刑されたのは当時の法律家達が状況、場所によって悪いことは変わるからって考えたのが原因で
プラトンはそれに対して善のイデア(良いことそのもの)と正義のイデア(正義そのもの)みたいな絶対不変の「正義」が必要って考えたんだって。
だから正義の定義に一貫性が必要って考えた最初の人なんじゃないかな。
ソクラテスが存在論にどれだけ関心を持っていたかどうかは疑問。
イデア説の源流は、ピュタゴラス→パルメニデスにあると思われる。
ソクラテス死後プラトンはピュタゴラス派の学説に傾倒していったといわれる。
パルメニデスはピュタゴラス派の流れをくむ学者で、「あるはあり、あらぬはあらぬ」という
言葉で有名。
これは存在するものは存在し、存在しないものは存在しないという意味であって、
そこから、生き物が生まれたり物が作られたりして、かつては存在しなかったものが
存在するようになったり、死んだり壊れたりして、今は存在するものがやがて存在しなくなるというのは
矛盾するということが帰結される。つまり、真に存在するものとは永遠不変でなければならないのである。
そういう議論がイデア説の前段階としてある。
>>189 プラトンの後世への影響って考えるとね、プラトンは実質的に最初の哲学者であるわけです。
というのは、プラトン以前の哲学者の書物はまともに残っていないから。プラトン以後の著作でも
失われたものは多いんだけどね。
プラトンの著作が残ったのは、アカデメイアが大成功して950年ほど続いたからだわな。
最後はキリスト教会の圧力でつぶされてしまったけど。
プラトンの思想というとイデア説が有名だけど、個人的には、知はそれ自体を善として
愛し求められること、つまりフィロソフィア(愛知)を説いたことが重要なのではないかと思う。
要するに学問は学問のための学問だということだな。
それから、プラトンの関心が形而上学や倫理学にとどまるものではなく、
科学にも向かっていたことを忘れてはならない。特に数学教育を
重視して論理的思考を涵養するのがアカデメイアの方針であった。
これに対して東洋では数学教育があまり重視されず、論理的思考が育たなかった。
193 :
考える名無しさん:2010/01/27(水) 00:08:31 0
ありがとうございます。
勉強になります。
ニーチェやハイデガーによれば、プラトンのイデア論は、現実世界の彼方にイデア界という別の世界(理想世界)を想定する
二世界論の源流であり、それはカントの感性界と英知界の二世界論につながっている。
だから彼らによれば、プラトンの二世界論が哲学を堕落させた諸悪の根源であるとされ、
したがって、ソクラテス以前の哲学に戻って、哲学を再興する必要があるとされる。
195 :
考える名無しさん:2010/01/27(水) 01:28:45 0
>>192 プラトンの時代って数学じゃなくて幾何学だったんでは?
>>192 >これに対して東洋では数学教育があまり重視されず、論理的思考が育たなかった。
「東洋」と「西洋」という分け方は、どうなのかな・・・?
「東洋」的思考の代表的なものと思われる仏教は、インドで生まれたものだけど、
インドでは数学教育は重視されていると思うが・・・
>>195 アカデメイアの入り口には「幾何学を解せざる者はこの門をくぐることなかれ」と書かれていたそうですが、
現代では幾何学は数学の一分野という感じなので数学と言った方が分かりやすいかなと思いました。
>>196 東洋というと、ユーラシア大陸のヨーロッパ以外の部分という感じですかね。
ここ500年くらいはヨーロッパが世界の科学をリードしてきたので、ヨーロッパと比較すれば
論理性が弱いのではないかということです。
15世紀ごろだと、まだヨーロッパより中東の方が文化レベルが高かったでしょうけど。
イスラム科学はギリシャ科学を継承して発展させたものですね。
しかし、12世ごろから神学者の勢力が強まって徐々に衰退していってしまいます。
インドに関しては、すみませんが、私はよく調べてません。ゼロの発明は有名ですが。
中国に関しては、朱子が窮理の説を唱えていますが、具体的な方法論は弱いんですね。
朱子とプラトンは自然法則と倫理を混同している点で似ていると思います。
どちらも「理」である点で共通なんですね。
そういう誤解によってヨーロッパでは科学が発達してけど、中国では理念だけで終わってしまった。
>>194 プラトンと同時代の哲学者にデモクリトスという者がいて、こちらは徹底した唯物論を主張していたと言いますね。
それと比べてプラトンは退歩であったで言われます。
しかし、ソクラテスが無神論を唱えて(これは冤罪とされますが)死刑になったように、当時としても神を否定する
ことは危険であって、プラトンが無神論・唯物論を主張していたらアカデメイアの成功はなかったでしょう。
とはいえ、プラトンは信仰のために理性を捨てたわけでもなく、理性と信仰の間で一種の折衷物を作ったように
思われます。
それは『ティマイオス』に詳しく述べられていますが、プラトンは物事の運動の背後には常に一定の
法則性があることから、造物主の存在を推測します。プラトンはそれをデミウルゴスと呼びます。
ギリシャ語で名職人というほどの意味です。それはキリスト教の時代にはヤハウェと同視されるように
なりますが、プラトンにとってこの世界はイデアの似像にすぎないのでデミウルゴスは至高の存在者では
ありません。また、キリスト教においては、世界を自由に改廃できることが神の偉大さであるのに対し、
プラトンにとっては、世界が法則通りに整然と運行することが神の偉大さであるという点で違います。
このプラトンの思想には17世紀の大科学者ニュートンも大きな影響を受けたといわれます。
199 :
考える名無しさん:2010/01/27(水) 21:22:01 0
哲学っておもしろい!はまっちゃいそうです。
200 :
考える名無しさん:2010/01/28(木) 01:05:01 0
>プラトンにとっては、世界が法則通りに整然と運行することが神の偉大さである
これがニ世界論であって、人間がこの世界を全て法則で理解できるとする
傲慢な誤り、単純な思想に発展する危険性の指摘などがある。
って
>>194なら言うと思うよ。
>>198 ニーチェは、自然科学の「法則」は「イデア」そのものだ、と自然科学を批判している。
198は、科学に価値があるという前提で書かれているようだけど、なぜそんなに科学を過大評価するのかな。
科学にそんなに価値があるのなら、哲学ではなくて科学の研究をすればいい、ということになるだろう?
自然科学はデカルトの物心二元論に基づいて発展した。
その二元論が、現代の哲学では批判の的になってきたんだよ。
二世界論って別にそういう世界が実在するわけじゃないでしょ。
『ティマイオス』は喩え話と最初に断わっているし、
カントの感性界・叡智界は単に形式上の区別でしょう。
これは批判している側が勝手に相手を単純化しているだけのような気がする。
レトリック上の不備を批判するならまだわかるけど。
プラトン不朽の偉業は
絶対に正しいものがないのならそういう主張も正しくはない、それは誤謬だ。という絶対主義の確立
人は誤るから意図せず悪を求め、正しきを知れば善に走る。という認識に主体を置く性善説
そして何よりも彼の芸術的才能と天才的詭弁によって可能になった真理の崇高化
まあ、現代哲学ってのは、プラトンに対する闘争の記録であるといっても
過言ではないかもね。
ハイデガーがプラトン以前の哲学者に着目していたのは有名な話であるね。
柄谷によれば、ベルクソンもまたプラトンに対決した哲学者だそうな。
その柄谷も、プラトンは原子論者たちのアナーキックなビジョンに恐れを
いだいていた、などといって、プラトンを批判する立場にたってるね。
デモクリトスは唯物論者の祖であり、プラトンは観念論者の祖である
というのが、一般的なマルクス主義における理解で、唯物論者にとっちゃ
当然観念論者プラトンは論敵ということになるわけだ。
政治哲学者ではポパーによるプラトンの批判は有名だな。ファシズムおよび
共産主義という全体主義的政治理論の淵源であったというもの。
こうしてみていくと、反プラトン主義の系譜をつづるだけで、一冊の本ができそうだ。
>>201 フィロソフィアとは、「知を愛すること」という意味であって、特に対象には制限がありませんでした。
近代になると学問が高度化し専門分化していきました。それにより、哲学から各学問分野が
独立していき、今日哲学の領域に残っているのは論理学、倫理学、形而上学といったところに
なっています。これがいわゆる学問のタコツボ化です。
今日何が哲学とされているかはプラトンのあずかり知らぬことであり、プラトンの探求は
今日の哲学の領域にとどまるものではありません。
プラトンには科学者の面もあれば、政治学者、法学者の面もあり、また、錬金術師、
占星術師といったオカルティストの面さえあるのです。
ニーチェは、プラトンは自分の教説を信じてはおらず、それは信者を募り
権力を獲得するための手段であって、一種の詐欺師であったと言っているな。
実のところ、プラトンは無神論者だったと。
ニーチェのロマンティシズムを引きずった古代ギリシア解釈の影響なのかも知れないが、
柄谷行人の哲学史はデカルトやヘーゲルなど単純化が過ぎる。
売文家は往々にしてこうだ。
208 :
考える名無しさん:2010/01/30(土) 09:59:04 0
人類史上最高の天才=マルティン・ハイデガー
>>205 「なぜそんなに科学を過大評価するのか」という疑問に、全然答えていないね・・・
>>206 ええーニーチェそんなこと書いてたっけか? エピクロスがプラトンに対し
「僭主の追従者」「俳優」という悪口をいったという挿話は書いていたけれどね。
「権力の意思」あたりに、そんな話があるの?
>>207 まあ、どんな哲学史を書こうと単純化抜きにはなりたたないんで、その点に
ついては、柄谷だけが責められるべきではないかと。逆にいえば、個々の
哲学者に注目していけば、いくらでも話を複雑にすることが可能なんでね。
これ以上話を複雑化できないという限界はないわけだし。
反対概念というのは、プラトン的だよねw 弁証法だって、反対概念の
存在なしには機能しえないし、反対概念ぬきでは単に思考することすら
覚束ない、あるいは思考することが不可能になるんではないか。
>>210 「権力の意思」の中でマホメットやパウロと比較しながら、そんなことを言っているよ。
ニーチェの見るところ、マホメットもパウロもプラトンも本当は無神論者の詐欺師なのだわ。
考えてみると、『国家』には宗教を統治の道具とするようなことが
書いてあったりもするんだわな。
そういうところを見ると、実はプラトンは無神論者なのではという気がしないでもない。
>>212 へぇーそうなんだ。ニーチェがそういうことが書いているあるのは
おそらく「権力の意思」の中でだろうとヤマカンはってみたが
見事的中したかw
「権力の意思」は未読だから、そのうち読んでみるかな。
まあ、書かれたものから判断する限り、プラトンが完全な無神論者とはいえるかどうか疑わしいな。
プラトンがアテナイの国家宗教に疑いをいだいていたことは、朧気ながら推測はできるけど。
ソクラテスを無神論の罪で死刑に追いやったのが、アテナイの国家宗教であると仮定すれば
ソクラテスを崇拝したプラトンが、そのような既存の偶像神への不信を抱くようになるのも
当然の成り行きというべきか。 といっても、書かれてものにあっては、ソクラテス=プラトンが
無神論に同意を与えている部分はないのだけれど。
もっとも、著書において有神論に固執しつづけた人間が、実生活にあっては無神論者で
あった、という可能性もありうるわけで、その仮説を検証するにあたっては、プラトンの
伝記的事実の検証が必要になるだろう。とはいえ、検証に必要なほど豊富で十分な資料が
あるのか、なにしろはるか大昔の人間だからねえ。 まあ、書簡集とディオゲネス・ラエルティウスが
やはりプラトンの伝記的事実を検討するにあたっては、やはり中心的な資料になるのか?
ニーチェは古典文献学者であったから、そういう資料の収集と読み込みにかけては
十分な訓練を受けてたわけだ。もっともニーチェの時代の古典ギリシャを最高的規範と
する学問と教養に対して、現代ではいろいろな方面から様々な批判がなされているので
現代にあって、ニーチェとドイツの実証主義的古典文献学の関係とそれから生まれた
成果について論じようとするなら、そういう批判を無視することはできないだろうなぁ。
>>213 自然発生的な神話には、非常に不道徳で国家に有害なものが多いから、そのような
有害な神話は抹消しなければならない、とかいう話?
高貴な嘘、なんて話も「国家」にはでてくるね。これは「国家」にあっては、後世から
もっとも非難された言説であるね。
ギリシャ神話はゼウスが父のクロノスを殺す話とか、浮気、不倫など
教育上好ましくない話が多いね。
それから、地獄の描写が恐ろしいと兵士たちが怖気ずくとかいう批判もあった。
プラトンはときどきマキャベリ以上のマキャベリストぶりを発揮するところがあるな。
プラトンに対するニーチェの態度はアンビヴァレントだよ。
ニーチェはプラトン自身と「プラトニズム」を区別している。
それは、ニーチェがイエスとキリスト教を明確に区別しているのと同じことだね。
つまり、一つの理想の「創造者」として、ニーチェはプラトンやイエスに畏敬の念を抱いているんだ。
プラトンが無神論者と断定できるほどの根拠はないと思うけどな。
ただ『国家』『法律』などを読むと、統治の観点からどういう宗教が望ましいか
という視点があるので、疑わしい部分はある。
ニーチェ的には、そもそも神なんて存在しないわけだから、神の預言なんてものは
作り事にすぎず、イデアの想起などと言っても、単なる言い換えにすぎない
という感じなんだろうね。
プラトンにとって、オリンポス十二神に対する信仰は建前にすぎなかったかもしれない。
しかし、イデア説も建前にすぎなかったとは言えない。
また、魂の不死と輪廻転生はオルフェウス教の教義だったわけで、そちらの
信者だったとも考えられる。
輪廻転生説はピュタゴラス派の説くところでもあり、ピュタゴラスの教団は
オルフェウス教の分派だったのではないかと言われるが、プラトンが
信仰したのはピュタゴラス派の教説だったのかもしれない。
>>218 まあ、教育上好ましくない話が多いと言うのは、ギリシャ神話に限らず、神話一般に
いえることではあると思うね。親殺し、兄弟殺し、人間を神に犠牲に捧げる話など
現代の観点からすると、神話には非常に残酷な話が多い。こういうのは、ニーチェ的
には先史時代における人類の道徳的進歩をあとづける重要な兆候であるとみなされるん
だろう。
プラトンはどっちかっつーとあれだね、マキャベリスト、リアリストというよりは
一般的に政治においては理想主義者としてみなされてるね。なぜかといえば
「マキャベリスト」「現実主義者」という言葉から、われわれが連想する典型的な
タイプは、プラトンの作品においては、トラシュマコスとかカリクレスのような
人物で、主役のソクラテスは彼らと対蹠的な人物として描かれているわけだからね。
>>219 両義的といえば、プラトンの書き言葉と話し言葉に対する態度も両義的である、という
話があるね。デリダがそんなこと書いたんだよね?確か。
>>220 ピタゴラスとオルフェウス教っていうと、どうも東洋的な秘教というイメージがあるね。
とにかく、プラトンで引用されてる神話は、オリンポスの神々のものにとどまらず
エジプトの神アモンの話やトラキアの神ザルモキスの話もあって、神話の語りも
純ギリシャ的というよりは異種混淆的であるな。
そういえば、オルフェウスの伝説によれば、オルフェウスはトラキアの乙女たちに
体を引き裂かれてバラバラにされたとか… オルフェウス教とトラキアには深い
つながりがありそうだ。
プラトンにおける霊魂不滅の説も、プラトンのオリジナルと言うよりは、こういう
異教的な神話言説の影響を深く受けているのだろうね、おそらく。
異種混淆的と書いて、”ハイブリッド”と読むんだぜ〜!w
>>221 > 両義的といえば、プラトンの書き言葉と話し言葉に対する態度も両義的である
『ラケス』において、ラケスが「どんなときも踏みとどまって戦うことが勇気だ」と言うのに対し、
ソクラテスは「それは重装歩兵の場合には当てはまるが、機動力を生かして敵を翻弄すべき
騎馬隊の場合には当てはまらない」などと反論している。
つまり、本を読むときは、それがどんな状況で書かれたのかという点を考慮に入れなければ
ならないということだと思う。
直接師から教えを受けるときは、そのときどきの状況に応じて適切な助言をしてくれると期待できる。
しかし、本というものは、その場その場において臨機応変に言うことを変えることはできないのである。
ここで、真理がそんなケース・バイ・ケースのものであってよいのだろうかという疑問が生じる。
おそらくそれがイデア論の出発点なのだろう。
ところで、アリストテレスは「勇気とは、臆病と無謀の間の中庸である」などと中庸論を主張するが、、
これは一見明確に定義しつつ、その内実はケース・バイ・ケースであるという上手いことをやっている。
>>215 ディオゲネス・ラエルティウスは史料的価値には乏しいと言われるね。
話は面白いけど。
プラトンとディオゲネス(キュニコス派)とのかけあいが面白い。。
ディオゲネスはソクラテスの弟子であるアンティステネスの弟子だからね。
>>224 ラケスに文字についての論があったっけか? よく憶えてないなぁ。 勇気についての対話篇だよね。
対話篇で勇気が論じられるなら、勇気とは知であるか否かという問題が中心テーマになるんでは
なかろうか…
結局、書かれた言葉はなんでダメなのかというと、問いかけても返事がこないから駄目という
その理由はシンプルなもんなんだよね。もっともプラトン自身は書物を集めたり、文章を
書いたりが好きだったようだから、文字の人なわけなんだけどさ。
>>225 しかし他の資料も乏しいからね。プラトンが奴隷として売られたと言う話は、書簡集、プルタルコス
およびディオゲネス・ラエルティウスにでてくるそうで、他の資料と一致している資料はそれなりに
信用できよう。ただし、ディオゲネス・ラエルティウスにしかでてこない話もあるんで、たとえば
プラトンという名前は、その胸が広かったことにちなんでつけられた、なんて話はラエルティウスに
しかないだろう、確か。真偽は定かならぬが、プラトンが遊女にささげた詩などというのもあって
ちょっと想像力を刺激されるね。
>>226 確かに『ラケス』で文字の話が出てくるわけではないんだけど、ソクラテスの
論法がシンプルに出てくる話だから挙げてみた。
自分は無知だからと言って、相手に先に意見を言わせて、その後で
その例外や矛盾を指摘して突き崩していく方法だね。
これは現代の大学でも行われていて、教授が何か生徒にレポートさせて、
それに対して質問を浴びせかけていくことをソクラティーク・メソッドなどと言う。
こういうソクラテスのやり方を学んだプラトンが文字だけの教育では
不十分と考えるのは当然だよね。
228 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/02/13(土) 06:04:43 0
あげあげ、と。
>>227 プラトンが直接対話を重視したというのはそのとおりなんだが、対話篇における
その主張と言うのは、なかなか一筋縄ではいかない構成になってるね。
書かれたものの中で、書かれたものが価値がない、あるいは書かれたものには
二次的な価値しかない、と主張するのは、ひとつの自己矛盾であるともいえよう。
書かれた言論は価値が無い、と書かれた言論が主張すると言うのは、自らの
無価値を主張することであり、例のクレタ人のパラドックスを彷彿とさせるね。
直接プラトンが対話篇に登場して、そのような主張を展開すると、矛盾が読者の
目にあらわになるから、ソクラテスという登場人物を中心において、婉曲的
間接的に語ってるわけだ。それで書簡の中でも、プラトンが書いた作品などという
ものはない、とプラトン自らいってるんで、意識の二重性としか呼びようの無いものは
常にあったと考えられる。 プラトンは古代における最初の雑文家、小説書きであると
ニーチェがいったのも宜なる哉だ。
229 :
考える名無しさん:2010/02/13(土) 22:50:35 0
プラトンの対話篇は、対外的に書かれたもので本来のプラトン哲学ではない。
本来のプラトン哲学はアカデメイアで高弟たちに講義していたものだよ。
その講義録は今は散逸して残ってはいない。
アリストテレスの場合と反対の状態なんだよ・・・。
アリストテレスの今は失われた一般向けの著作は、非常に美しい明快な文章であったと言う。
今残っているアリストテレスの著作は、高弟たちに対してなされた講義録なんだよ。
だから、「形而上学」なんて「純粋理性批判」や「精神現象学」と並ぶぐらいの
難解晦渋な哲学書といわれるんだよ。
失われたプラトンの講義録、それが本来のプラトン哲学なんだけど、それは非常に深遠難解なものであった。
対話篇からは想像もできないぐらいのものであったと言う・・・。
「不文の教説」とか本気で信じてる人いるんだろうか
当時著名な哲学者たちを次々と登場させて架空の論争をやるのだもの。
大衆小説家みたいだ。
プラトンも前期や中期のの対話篇は小説的なものがあるが、後期の対話篇は非常に難解であるね。
それにつけても、存在しない著作について、それがどれだけ深遠で高遠なものか賛美しようと、こちらは
確かめようがないんで、やはり眉につばをつけて聞いておいた方がいいね。そのような賛美は。
アリストテレスの形而上学がどう深遠なのかを説明してほしい
アリストテレスなら「霊魂論」の方が面白くないか。「霊魂論」においてアリストテレスは
人は目があるから見える、耳があるから聞こえるという論法で霊魂の存在を否定しようとする。
しかし、アリストテレスは脳の機能が分からなかったので、思考のみは肉体に依存しない霊的な
機能だと考えた。「我考えるゆえに我あり」というデカルトの言葉の元ネタはそこにある。
そして、個々の人間がもつ理性は受動理性であって、我々に理性をもたらすところの
能動理性が存在するとしている。その能動理性についての説明はプラトンで言うところの
善のイデアに近い。
235 :
考える名無しさん:2010/02/15(月) 15:46:28 0
だ〜か〜ら、本来のプラトン哲学を復活させたのがプロティノスらの新プラトン哲学なんだぞ。
彼の時代には、まだ失われたプラトンの講義録は残っていた。
プロティノスらネオプラトニストたちは、それらを大いに利用してたんだよ。
>>234 感覚印象から霊魂の存在非存在を証明しようというのは、いかにも感覚的合理主義者
アリストテレスらしいやりかただな。 もっともプラトンにおける霊魂存在の証明と言うのは
記憶、想起の概念と深く結びついているわけで、そのあたり説の異動が気になるところだな。
>>235 そのプラトンの講義録がプロティノスの時代にまだ残っていたって、何に載ってるのさ?
プロティノスってのもよく知らないけど、ベルクソンが尊敬していた、なんて話があるね。
絶対者との神秘的合一によるエクスタシーの体験こそが、哲学的体験の真髄とかいう
話でしょ。ベルクソンも超心理学に興味をもっていたそうだから、似たところがあるんだね
きっと。プラトンは神体験については最晩年に法律などにおいて書いてますな。
プロティノスの「一なるもの」は、プラトン晩年の著作である「パルメニデス」における
一者の影響があるわけだろう。プラトンは前期の著作においてはもっと盛大にエロスを
賛美している作品を書いてるわけだが(饗宴・パイドロス)、後期の著作においてはエロス論は
後景にひくんですな。それがプロティノスにはものたらず、プラトンの後期の哲学における
「一者」と前期のエロス論を神秘的に統合することで解釈の充足を得ようとしたのだろう。
>>236 参行目 説の異動 ではなく、説の異同だわ。
ついでにあげとく。
238 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/02/16(火) 23:26:16 0
あげあげ、と。
239 :
考える名無しさん:2010/02/17(水) 14:44:10 0
日本最高のギリシャ哲学者にして世界的にも最高の権威がある故田中美知太郎先生が
講義でそうおっしゃってたよ・・・。
おなじネオプラトニストのプロクロスは、早朝の水浴禊と太陽礼拝をしてから
高弟たちへの講義に臨んでいて、講義中に神懸かった時には空中浮揚をして弟子たちを感動させたとも言う。
プロティノスがエジプトの神官に自分についている守護霊を呼び出してもらったところ
人霊ではなくて高次の神々が出てきたので「あなたは幸せなお方だ。
低次な人の霊ではなくて高次な神を守護霊としてお持ちなのだから」と言って神官を感激させた。
まあ、兎も角「神のごときプラトン」(ショーペンハウエル)以上にプラトン的神的な人物だったそうな。
240 :
考える名無しさん:2010/02/18(木) 04:12:31 0
ソクラテスの弁明 クリトン プロタゴラス
エウテュプロン ラケス ゴルギアス メノン
饗宴 国家 パイドン
まで読んだ。
文庫で読めるものだけ読もうと思っていたので、あと読む予定は、
パイドロス テアイテトス 法律 書簡集。
でも、ティマイオス/クリティアスは読みたかったので、全集版を購入。
あと1冊くらい全集を買いたいが、何がお勧め?
パルメニデスがおもしろそうだが。
241 :
考える名無しさん:2010/02/18(木) 11:45:17 0
パルメニデス/ピレボスでいいと思う。ピレボスはオーソドックスだし。
ソピステス/ポリティコスも哲学的には捨て難いが、読んでて疲れるタイプの議論だし、ソクラテスはほとんど出ない。
242 :
考える名無しさん:2010/02/19(金) 08:08:12 0
>>241 ありがとう。
パルメニデスの巻にしようかな。
フィチーノのプラトンアカデミーでも何か儀式をやっていたらしいな。
空中浮揚とかやっている怪しい新興宗教アカデミア(笑)
教祖プラトン
245 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/02/19(金) 18:14:57 0
>>239 空中浮揚とか、そこまでいくとキリスト教の聖人伝説そのものだな。中世の神学に
おいては、プラトンについて学ぶことが盛んだったから、プラトンを聖人になぞらえる
こともおこなわれて、伝説化がすすんだというべきか。田中美知太郎もそういう
伝説について講義で引用した、ということじゃないのかなぁ。
>>243 フィチーノのピレボス注解、だいぶ前に手に入れたけど、どっかいっちゃったよ。
プラトン全集は図書館で全部読んだけど、手元においてないぶんの内容はほとんど
忘れてるねw パルメニデスで印象に残ってるのは、フケだの糞だの垢だのにもイデアは
あるのか、という話だな。
新プラトン主義は逝き過ぎということです
対話篇の限りでは、最後までイデア説の有効性を信じてるプラトンがいる
247 :
考える名無しさん:2010/02/22(月) 17:08:21 O
(`ヘ´)
249 :
考える名無しさん:2010/04/17(土) 20:50:15 0
テアイテトスついでにクラテュロスを読んでいるが、なんじゃこりゃ
この語源解説はいつ終わるんだ
250 :
考える名無しさん:2010/04/24(土) 04:41:45 O
クラテュロスの語源解説は半分はお遊び
ものの名前には正しさというか相応しさが一応はあるものの、恣意的に決められているものも多い
だから真の認識は名前ではなく、イデアを直観することで可能となる
251 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/23(水) 22:48:02 0
語源について調べることは、哲学的にも重要性があるよ。ニーチェとかヴィーコはプラトン研究
かなりやってるが、同時に語源について調べることを重要視してたね。
<語源に遡る思考習慣は、意味というものをその発生起源である身体へと送り返すような
「遡及的意味作用(レトロ・シニフィカシオン)」の一形式である。>
クラチュロスにおける語源解説というものも、言語を発生源である身体へと送り返す
哲学的戯れの一環なのではないかと。
252 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/23(水) 22:50:14 0
プラトンはイデアの哲学者としてあまりに有名すぎるからね。そうであるならプラトンはむしろ身体の
哲学者として読み直してみるほうが面白いだろうよ。
プラトンの著作名って、人物名が多いけど、どういう基準でその人物が選ばれてるの?
『ラケス』なんかだと、むしろ『ニキアス』としてもよかったんじゃないと思ったりする。
ラケスが一番馬鹿っぽく悪目立ちはしているけれども。
254 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/28(月) 23:46:22 0
著作名の基準? そんなのがあるのかどうか俺は知らない。 当て推量だが、たぶん対話者の
中で、いちばん美しい相手の名前を著作名にしているのではないかと。
「プロタゴラス」や「ゴルギアス」のように、老人の名前が著作名に選ばれている場合もあるね。
とはいえ、ソクラテスはプロタゴラスをして、美青年として有名だったアルキビアデスが目に
はいらないほどの美しさ、と彼をたたえている。プロタゴラスは当時の全ギリシャ世界で最高の
智者としての名声を誇っていたわけで、「最高の知を備えたものが最も美しい」という原則に
したがい、対話篇「プロタゴラス」に登場する多くの人物の中で最も美しい彼の名前が対話篇の
題名にあてられているんだろうよ。
だいたい対話篇においてソクラテスの対話相手は、若くて美しい、才能があり有名である
富み栄え社会的地位が高いという勝ち組が多いんだね。そういう勝ち組を醜男で貧乏な
社会的な負け組とみなされるソクラテスが次々に論破していくというところに、当時の対話篇の
読者はカタルシスを感じたわけですよw
ソクラテスは貧乏ではないだろう
アゴラをふらふらしながら生活できてたわけだからな
当時の人々はそれこそ貧乏暇なしで
多くの人は民会にまともに出られなかっただけでなく、
奴隷になる奴も多かったわけだから
256 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 14:55:03 0
ソクラテスの貧乏ったら有名じゃないの。
「ソクラテスの弁明」では、自分は金儲けその他言うに足ることをなにひとつできないので
とても貧乏であるとソクラテスは自ら述べているよ。プラトンと同時代のクセノフォンも
「ソクラテスは最小限の物資しか必要せず…」といっているね。ソクラテスといえば、その
生活態度を目して犬儒派の祖ともいわれているのでね。
それにソクラテスは兵士となって三回も戦争に出征しているね。それほどの金持ちなら
三回も兵士として出征する羽目にはならないだろう。
とはいえ、ソクラテスはその弁論により、金持ちの子弟にはずいぶんと人気があったそうだね。
対話においては謝礼をとらず、弁論の技術に対して高額の報酬を請求するソフィストを軽蔑
していたのも有名だな。 もっとも金持ちと友達が多いというのは、やはり利点があるんで
宴会によばれてはタダ飯食う機会が多かったことが、「饗宴」などから窺われますな。
アテナイでは自前で武装できる金持ちしか兵士になれなかった
そしてそういう奴しか自由民ではいられなかった
258 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 15:18:05 0
アテナイの歴史において、重装歩兵として活躍した富裕な平民が貴族に対して発言権を
強めていったというのは周知の事実であるね。 しかしまあ、アテナイの戦争にかりだされたのは
装備を自弁できる重装歩兵だけであるということはないわね。奴隷身分に近い連中も大勢
かりだされていたわけで。 アテナイといえば海軍が強いことで有名だが、海軍の船を漕いでた
連中は富裕な市民というよりは、奴隷層に近い連中だね。そういう連中も民主政のもとでは
発言権が強くなっていくわけだ。
とにかくソクラテスが富裕な平民の重装歩兵として装備を全部自弁して戦争に参加したという
話は聞いたことがないね。
重装歩兵の問題だけでなく、
貧乏人が当時のアテナイで70まで生きるというのは考えにくいね
二回り、三回りも若い女を娶ることも貧乏人では考えにくいわな
260 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 15:27:45 0
ソクラテスは寒さにも暑さにも強く、非常に頑健であったというから、長生きして当然だな。
貧乏ではあったが、晩年になって名声が高まってくると、喜劇の登場人物としてとりあげられる
ようにすらなってくる。そのくらいアテナイでの名声が高まってきていれば、結婚できても
不思議はあるまい。
そうかな
元が頑健でも若年期の衣食住環境でいくらでも寿命は縮むと思うね
262 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 15:47:41 0
そんなの環境要因もあれば個人差もあるし、すべて環境要因だけで説明するわけにも
いかず、またソクラテスの長寿を環境要因で説明するだけの十分な証拠もないね。
アテナイの奴隷の平均寿命は非常に短く、貴族の寿命はとても長かった、という
データでもそちらがもっているならばともかくね。 それでもやはり個人差、個体差と
いうものも考慮する必要がなくなるわけでないし。
例えば、アフリカの黒人やロシア人でもいいが、
日本人より明らかに身体能力が高く、頑健と言っていいと思うが、
日本人より寿命は明らかに短いよね
その理由を求めていくならば、
豊かさ、環境が原因だと考えるが自然だと思うね
264 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 15:54:58 0
まあ、アテナイが当時のギリシャの中ではもっとも政治的軍事的文化的に発達した
大国のひとつであったことは争えないんで、そういうアテナイの全体的な豊かさというのが
ソクラテスの長命に寄与しているといっていないことはないのかもなぁ。
とはいえアテナイが富裕な大国であったということは、アテナイの市民がすべて
富裕な市民であったことを意味しないんでね。 貧乏人もいたわけですよ、アテナイにも。
そういう貧乏人のひとりがソクラテスであったと考えて、何かまずいことでもあるんだろうかね?
まずいということではなくて、
ソクラテスが貧乏だと考える見解は何かと不自然だといってるんだよ
特に、長寿をソクラテスの身体的頑健性に帰するなんて
愚もいいところだろ
これ自演?
267 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 16:04:14 0
不自然? あの、ソクラテスは貧乏であるという資料はたくさんありますが、ソクラテスは金持ちで
あったという資料はまったくないので、資料にもとづいて話してもらえる? 自分の妄想ばかり
大事にしないでさ。 ソクラテスが頑健で健康な人間であったということも、いくつも資料があるんでね。
どうしても資料を信じたくないというなら、勝手にせいとしかいいようがないが。
268 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 16:09:48 0
>>266 自演じゃーねって。 ソクラテスは貧乏であったという定説をどうしても受け入れたくない奴が
頑張ってるんのさ。 とはいえ、証拠もなしにいくら主張しても、定説は覆せないよね。
資料にも批判的な検証が必要じゃないかな
頑健で健康だから長寿だなんて
古代の人が経験則に基づいてそういうこと言うのは分かるけど
現代では頑健で健康だからといって長寿とは限らない事象をたくさん発見できるわけだから、
それをそのまま鵜呑みにするというのは
どうかなと思うね
270 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 16:16:56 0
批判的検証、そりゃ必要さ。 それはどうやるかというと、同時代の他の資料とつきあわせてみるのさ。
その結果、資料同士が矛盾しなければ、資料の信頼性は高まるし、矛盾があれば資料の信頼性は
低くなる。そうやってソクラテスは貧乏であったという主張の信頼性を検証していくんでね。
おまえさんのやってることは史料批判ではなく、ただのイチャモンつけだね。
言葉を間違えたかも知れんので、
科学的検証と言い換えたい
横やりだが、スピノザなんかもずっとレンズ磨きで生計たてていたと言われてきたけど、
最近では支援者の助けなんかがあって結構裕福な生活をしてたことが分かってきた。
今も昔も人はとかく貧乏な賢者がお好きなんだなってことで、いろんな逸話がつくられるんでしょう。
ソクラテスだって自分自身は貧乏だったかもしれないけど、
支援者はたくさんあったらしいから、それなりに豊かな生活をしてたんじゃない?
273 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 16:37:11 0
>>271 そんな言い換えだけで、いったい何がかわるのか謎だね。
>>272 金持ちの友人はたくさんいたが、ソクラテス自身が友達から金をもらったという
話はないから、裕福に暮らしていたとは思えないなあ。 裕福に暮らしていたら
奥さんのクサンチッペがヒステリーおこしたりしないってw
プラトン自身もまたソクラテスを崇拝する金持ちの貴族の子弟のひとりだったので
そういうプラトン自身にある視線のバイアスが、ソクラテス像になんらかのかたちで
かかっているということは考えられなくもないよ とはいえ、そういう視線の補正を
考慮しても、やはりソクラテスは基本貧乏であったと主張して今んとこ間違いは
ないと思うなぁ。
>>273 >金持ちの友人はたくさんいたが、ソクラテス自身が友達から金をもらったという話
なんかの二次文献で、もらっていたという話を読んだことがあるんだよなぁ。
対話の報酬としてではないけど。
確か、クセノポンの「弁明」において、
ソクラテスが、アテナイが包囲されて市民が汲々としていたときでも、
俺は全然平気だったというようなことを言ってた気がするが、
ソクラテス貧乏人説によれば、それはどういうことになるのかな
276 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 16:50:38 0
>>274 誰がいつどこでいったの? それをまず明らかにしてちょ。
>>275 アテナイが包囲され市民が汲々としてる状態でも平気であったというんだから
まして金がないという状態もソクラテスは全然平気だったと簡単に予想がつくじゃないか。
>>276 いや、うんざりするほどのプラトン関係の二次文献読んだから、特定できん。
そもそも、ソクラテスがプラトンの創作であったとしても構わないと思っているから、
さして興味のない問題だし。
論拠ってのなら、お前だって「資料」の具体名挙げろよw
278 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 17:00:58 0
>>277 クセノフォンの「ソクラテスの思い出」、プラトンの対話篇、あとはディオゲネス・ラエルティウスだな。
これ以外の二次文献? 資料価値がこれらより高いとは到底おもえないな。
279 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 17:02:11 0
>>277 そんなにうんざりするほど二次文献読んだというなら、印象に残ってる文献をひとつやふたつ
挙げてみてはもらえないかねぇ。 嘘ついてるんでなければ。
俺の文脈では、それは一次文献。
二次文献てのはプラトン研究書のことを言っていた。
でも、クセノフォンもプラトンも、ソクラテスの伝説化に一役買った人物で、
それ以外の文献と照らし合わせてはじめて「検証」と言えるもんでしょう。
ディオゲネス・ラエルティオスなんてもともと信憑性に欠けると言われているし、
彼が生きた時代もソクラテスが伝説化された後だ。
でも、俺はソクラテスが貧乏だったかどうかなんてどうでもいいんだよ。
ただ、君が信頼に足る「資料」の複数性をほのめかすから、いったいどれだけのもんが残っていて、それに目を通しているんだうと疑問に思っただけ。
というわけで、前からアホだと思っていたやつが、やっぱりアホだったことが分かって、今日はなんか嬉しいなぁ。
つか、ソクラテス自身が書いてもいないんだから、プラトンが二次文献ってのはないだろう。
283 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 17:23:02 0
>>280 なんだ二次文献とは研究書のことか。俺も研究書は結構よんだが、ソクラテスは実は
金持ちだったと書いてあったのにはおめにかかったことがないな。
一次資料として残っている文献は膨大とはいいがたいが、複数の資料として残っているには
違いないわけでね。あとはアリストファネスの「雲」も資料として有名だな。これはソクラテスが
金持ちか貧乏かについては何も書かれていないがすくなくともソクラテスが金持ちではなかった
という反証を証明する資料ではないね。それどころか、ソクラテスの一味は市場からひとの持ち物の
外套を失敬していたと遠まわしに非難している箇所すら見受けられるんで、これはソクラテスが
ひとのものを盗まねばならないほど貧乏な生活をしていたと当時認識されていた傍証となるだろう。
そもそもソクラテスが金持ちだったとしても、すぐれた人物なら、やはり伝説化されたろう。プラトンや
アリストテレスはけっして貧乏ではなかったが、後世においては伝説的人物として評価されたことも
多々あったわけでね。だから伝説的人物は貧乏でないと伝説化されえない、とはいえんわけでね。
つまりソクラテスが伝説的人物であったとしても、そのこと自体が、ソクラテスが貧乏であった
ということを反対証明するとはいえないんだねぇw
284 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 17:26:44 0
最期はソクラテスが貧乏でなかった、と反対証明するとはいえないんだねぇw
と描き直しておこうか。
勝利宣言した馬鹿が、その直後に奈落の底に突き落とされるのは、いつみても気持ちがいいねw
>>273 頑健で健康であっても長寿とは限らない、
或いは、寿命においては、個体差よりむしろ環境差の方が大きいと判断できる
事例の方がたくさん発見できる現代においては、
ソクラテスの長寿を身体の頑健性に帰する考えは科学的ではなく、
少なくとも、その考えには文献だけではない別の科学的データを要するということだよ
286 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 18:49:31 0
>>285 ソクラテスは体が頑健で健康であった、という資料があるんだから、それに反対するなら
その証明をやる義務はそちらにあるはずだね。
287 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 18:59:52 0
そもそも金持ちのほうが常に無条件に健康であると考えるほうがおかしいな。
金持ちでも運動不足の色白でぶくぶく太り気味、美味いものばかり食い過ぎ
酒の飲み過ぎで糖尿気味というのもいるし、そういうのは健康で長生き結構
難しいと思うね。
日焼けして引き締まった体の貧乏人が、そういう惰弱な金持ちの有様をみて
自分らが貧乏で金持ちが金持ちなのは、単に自分らが臆病なだけだ、と考えるのが
革命の発端であると、国家編において述べられていることを思い出すね。
>>276 アテナイが包囲されていたというのは、金がない状態というよりも、
物資が入ってこない状態だと思うが?
それとも、ソクラテス貧乏人説によれば、
アテナイが包囲されているというのは、
物資は入ってくるが、それを得るための金がないという状態なのかなあ
もしそうならば、貧乏人のソクラテスが困ることはあっても、
富裕なアテナイ市民が汲々とすることなどなかったろうと思うね
289 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 19:04:05 0
>>288 ソクラテスは最小限の物資しか必要としなかった、とクセノフォンではいわれているね。
物資がほとんどはいってこなくなれば、多くの物資を必要とするひとは困るだろうが、最小限の
物資しか必要ない人は、最小限しか困らないだろう。 当たり前の話だな。
>>287 頑健だから長寿だと考えるより、
物的環境が整っている、つまり、金持ちだから長寿だと考える方が
現代では科学的だといっているんだよ
291 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/29(火) 19:18:37 0
>>290 というか、医療環境が未発達な場合は、頑健でないと長寿になれない、といったほうが
正しいんじゃないの?そういう環境が悪いところでは、病気がちなやつはすぐに死んじゃうからねw
高度な医療の恩恵にもあずかれないし。高度な医療が発達している地域では、他の地域では
すぐ死ぬようなやつも、医療の恩恵に預かって長生きできるんでね。
つまり高度に医療が発達した地域ほど平均寿命がながいという主張は、頑健であるほど健康で
長生きできる、という主張を反証するものではないな。
なんで医療に限定するのか分からんけど
>>286 証明責任ならば、最初に主張された言説について発生すると思うね
体が頑健で健康であったから長寿だったという言説の方が、
物的環境が整っていたから長寿だったという言説より
時代的に前だろう
294 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 15:39:15 0
時代的に前だから何だっていうんだろう。要するに言説というのは時代がすすむほど無条件に
進歩するっていいたいのか?時代がいくら進もうとこの世から馬鹿や無知がいなくなることは
ないんで、つまり馬鹿な言説や無知な言説というのも消滅することはない。だから、あらゆる言説が
時代の進歩につれ、無条件に進歩するなどとはいえないね。
それはともかく、ソクラテスが頑健だったというのはよく知られた話だが、ソクラテスは肉体的素質が
頑健だったというだけでなく、医学や健康についてもかなりの知識をもっていたことは、いろいろな
資料の記述から窺える。医者の知り合いがいたことは「饗宴」に書かれているし、さまざまな医術知に
ついても、機会があれば摂取していた。人体の構造についてもかなりの知識をもっていたことは
クセノフォンの記述にあるね。つまり肉体的素質が頑健であるというだけでは、健康の条件として
十分でなく、健康になるためのさまざまな知識がくわえて必要ということだろうな。ソクラテスは貧乏でも
そういう知は非常に豊かにもっていたということだ。まあ、>>292-
>>293よりも、健康法についての
知識はソクラテスの方が豊かだったというのは確実じゃないかと俺は思うなぁ。
その医術というのは貧乏人が易々と身に付けられるものなのかね
296 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 20:14:46 0
「易々と」? 易々とみにつく知識なんてありませんよ。 よっぽどの才能に恵まれているなら
ともかく、努力しないで知識は身につきませんよ。
プラトンの「弁明」によれば、
ソクラテスの裁判のときに、ソクラテスのために金を工面した人達がいるよね
それで量刑のときに、工面された金額を量刑としてソクラテス自身が申し出た
ソクラテスは金を受け取らず、貧乏だったという説によれば、
それはどういうことになるのかな
298 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 21:21:30 0
ソクラテス本人は工面できるほどの金がなかったということだろう。
だから友人が工面したのさ。 そういう困ったときに金を工面してくれる
友人というのは、金そのものよりも貴重なもの、という教訓でもくみとれば
いいんじゃないの。
ソクラテスは困っていたときには金を受け取ることはあるということかな
例えば、貧窮していた時とか
300 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 21:37:11 0
知らないなあ。ソクラテスが誰かから金もらったとか金借りたとか、そういう話は
聞いたこと無いんで、おそらくはなかったとおもうよ。裁判に巻き込まれるようなことに
ならなければ、ソクラテスは多額の金を払う必要に迫られることもなかったはずで
「弁明」の中で、裁判の場に出頭するのは長いこと生きてきてこれが初めてなどと
いってるからねえ。
>>273でソクラテス自身が友達から金をもらっていたという話はないといっているけど、
それはどういうことになるのかな
302 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 21:54:13 0
>>301 本人のいうとおり、ということじゃないの? さすがに裁判に巻き込まれて死刑に
されるおそれがあるとなれば、友人がいろいろと手をつくそうとするのは当然だろうよ。
それは、ソクラテスは裁判では友達の工面した金を受け取っておきながら、
俺は友達から金を受け取っていないと言っているということかな
304 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/06/30(水) 22:08:35 0
しつこいね。友人が金を工面してくれる用意があるという話だったんだけど、結局
裁判の成り行きで援助がいらないという話になったんじゃなかったか?
弁明はしばらく読み返してないから、正確に覚えてるかどうか自身がないけど。
おまえもしつこくごちゃごちゃいうくらいなら、弁明を読み返して自分で疑問を
解消しろよ。
文献という割には文献の中身を余り覚えてないのか
そりゃ残念だね
306 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/01(木) 14:44:48 0
細かいところは覚えてないが、だいたいの流れは覚えてるね。
ソクラテスがプラトンの創作でも構わない立場なら、それこそプラトンのソクラテスの貧乏描写で満足しとけよ
クセノポンもアリストパネス見てもやっぱ金ないよね
309 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/15(木) 13:48:54 0
アリストファネスはアテナイで一番の売れっ子喜劇作家だったんだから、その売れっ子が
ずっと貧乏だった、というのは、どうも考えにくいな。
クセノフォンも若い頃は戦争にずっと従軍してたが、壮年になってからは郊外に荘園を
もらって悠々自適の生活をおくったというから、貧乏というイメージはあまりないね。
>308はクセノポンとアリスとパネスを見ても
やっぱソクラテスは金ないってことだと思うが
金持ちでなければ貧乏というわけでもないし、
貧乏でなければ金持ちというわけでもない。
両者の間には中間の段階があるわけだ。
ソクラテスはアテネ市民の一般的な生活水準からすれば貧乏な方だったかもしれないが、
言われるほど貧乏ではなかったかもしれない。
餓死するほど貧乏でなくても、奴隷を置くほど金持ちでもないといったところか。
312 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/16(金) 16:19:18 0
そらー、樽一個しか財産がなかったというディオゲネスよりはソクラテスのほうが
財産もってたとはいえようがね。 あくまで比較の問題だよね。結婚してたという
ことは、ソクラテスも完全なホームレス、乞食というわけではなくて、家くらいは
もってたんじゃないか。たぶんボロな家だろうけど。で、家のきりもりは全部妻に
まかせて、ソクラテスはずっとアテナイの街での対話に明け暮れていたわけだ。
ソクラテスはどうやって妻と子供たちを養っていたんだろうな?
親の残した資産があったのか、それともクサンティッペが何か商売でもやって
夫と子供を養っていたのか。
314 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 03:11:51 0
ソクラテスの父親は石工で母親は助産婦と伝えられてるね。莫大な遺産が残るほど
金のもうかる仕事とはとてもおもえないが、ソクラテスにもそこそこの遺産はあったと
考えてもおかしくはないな。ソクラテスも石工を生業としていたという話もある。
「弁明」においては、壮年期において、いろいろな分野の仕事に従事した、ととれる
発言もしているんで、そういう色々な仕事で獲得した金をためておいた、ということも
考えられるな。で、クサンチッペはそういうふうにしてソクラテスが貯めたささやかな金の
管理運用をやっていたとも考えられるね。家政学というのはギリシャ語で『オイコノミコス』と
いうが、これは『エコノミー』=経済学の語源としても知られている言葉だ。本来はどうも
家の財産の管理運用を意味する言葉であるらしい。
クサンチッペが商売やってたという話は聞いたことないんで、むしろそういうような
「オイコノミコス」に従事していたと考えるほうが自然じゃないかなぁ。
315 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 03:40:07 0
こういう問題については、十分な資料がないところを、まずはいろいろと想像でおぎなわいと
いけなくなるな。
ソクラテスによる金銭についての発言をいろいろな資料からとりだせば、ソクラテスの金銭感覚と
いうのも、朧気ながら浮かび上がるかもしれない。
「われわれはよく金銭を大切なものに思うけれど…」 これは確かリュシスの一節だったかな。
「私の持つお金の高は、ただ思慮あるもののみが担い運びうるものでありますように」
これはパイドロスだな。
まあ、ソクラテスは貧乏であったが、貧乏礼賛金持ち敵視だったかというと、そうでもなさそう
だよね。上記の発言からすると。(これらはプラトンの対話篇における発言だから、プラトンが
ソクラテスをそのような人物として創造したかった、という可能性もあるわけだけど。)
他にもソクラテスが金銭についてしたとおぼしき発言はいくつもあるけど、それをいちいち
ここに全部書き連ねていく煩に耐えない。
316 :
考える名無しさん:2010/07/18(日) 03:52:11 0
イデアは哲学的に存在すると思っていますか??
317 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 04:00:00 0
よくわからん質問だな。哲学的でないイデア、エイドスとは単に「かたち」というものを
意味するそうな。 俺も一般的にものにはかたちがあるとおもってるんで、哲学的
ならざるかたちの存在なら、最初に認めるよ。 哲学上のイデアの教説の是非に
ついては煩雑な議論が必要になるだろうから、結論出すほどの深入りはなしえないね。
318 :
考える名無しさん:2010/07/18(日) 04:14:07 0
質問が分かりづらかったら申し訳ないです.
でも,言葉のとおりの意味なんですけど・・・
煩雑な議論を避けるなら哲学などいらないと思いますが.
319 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 04:19:32 0
まあ、存在するともしないともにわかに断定しがたいといっとくのが無難かね。
プラトンの哲学においてもっとも重要なイデアの教説は善のイデアであるが
長大な「国家」編においても、善のイデアの存在が証明されているとはいいがたいんでね。
後期対話篇になると、前期におけるようなイデア論は影をひそめ、むしろイデア論の
不十分さを論駁するようなパルメニデスが書かれたりしていているんで、プラトン哲学が
一貫したイデア論のシステムに内包されるとは俺はおもえないんだよなぁ。
320 :
考える名無しさん:2010/07/18(日) 04:54:19 0
なるほそ.
それはさておき,まず,私は証明云々については私は何も言及していません.
ただ,あなたの意見をお聞きしたかっただけです.悪しからず.
少なくとも「内包」されることはないでしょうね.同意します.
しかし,私の考えではプラトン(あるいはソクラテス)のイデア論は一読して
貫性のなさを指摘できるほど,脆弱なものではないと思います.
特に洞窟の比喩は強烈です.
残念ながら「パルメニデス」は一読もしていないので,
その辺りのことはわかりません.
ぜひ,その辺りの論拠をもってお示しいただければとおもいます.
321 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 05:03:12 0
洞窟の比喩がいくら君にとって強烈な喩えでも、喩えはやっぱり喩えだからw
喩えというのは、あくまで理解を容易にするための補助手段であるという話は
国家篇のみならず、その他の対話篇においても確か論ぜられていたはずだな。
っていうか、「洞窟の喩え」は、イデアそのものについては、
何も論及してないと思うんだけど、
なんで、イデアと対応付けて引き合いに出されることが多いんだろうね。
323 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/18(日) 13:56:17 0
洞窟の光を善のイデアにたとえてるからだろう。善のイデアというのは、直接その目で
みると、あまりのまぶしさに目がくらんでしまい、直接その目で善を見た人は、しばらくの
あいだ半ば盲目のような状態になってしまう、という風に喩えられているわけでね
洞窟の比喩においては。
324 :
考える名無しさん:2010/07/20(火) 13:28:01 0
プラトンとマキャベリの比較みたいなのをちょくちょくみるけどなんかピンとこない
誰か解説してくれないだろうか?
325 :
考える名無しさん:2010/07/21(水) 11:28:19 0
age
326 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/21(水) 12:56:08 0
プラトンとマキャベリ?
一般的にプラトンは理想主義者でマキャベリは現実主義者とみなされているね。
理想主義と現実主義は正反対の政治思想であるから、両者は正反対の政治思想の
持ち主といえばすみそうだな。
とはいえ、それでおしまいじゃ話が続かないね。話を続けるためには、プラトン哲学の
中に現実主義的なものをみいだし、マキャベリの中にある理想主義的なものをみいだす
ことによって、両者の共通点を指摘することがおそらく近道になるだろう。
マキャベリは現実主義者として軍事力の重要性を論じているが、プラトンの理想国家に
おいても、軍事力についてやはり論じている。戦争に負けてしまえば、国家は存続しえない
あるいは、国家は強国に従属せざるえない、という事実の認識においては、両者にそんなに
差はないともいえる。
327 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/21(水) 12:56:50 0
マキャベリが人間の本性は悪であり利己主義的であると認識していたのはよく知られているが
プラトンもまたいかなる立派な人間の人格のうちにも悪が潜んでいる、というようなことを
いってるね。現実の政治世界を支配しているのは力であり、これを弱者は悪とよぶ、というような
話もしている。これに反対して政治は理想にもとづいて導かれるべきという話は、子供に
聞かせるお伽話のようなものであるとも、対話篇の登場人物は語っている。
プラトンもマキャベリも現実政治の世界においては失敗者だったという点も共通しているか。
プラトンは自分の理想的な政治学を現実化するために、独裁者に近づいたりしてるが、これは
マキャベリ的な目的による手段の正当化ともみなせよう。マキャベリもまた単なる現実主義的
政治家ではなく、イタリアの統一という理想をもっていたので、そういう理想に近づくための
手段を現実世界で模索していただけともいえる。
マキャベリは「政略論」において、王政、貴族政、民主政という政治制度の類型論をもちだし
これらの政治制度は時代が下るにつれ堕落していく、という風にいっている。マキャベリの
このような類型論はギリシャの歴史家ポリュビオスに負っているという。そしてポリュビオスの
類型論がプラトンの「国家」における分類に端を発しているというのも、俺には自明におもわれる。
マキャベリの思想もまたプラトン的な政治哲学の伝統をひいているといえるわけだね。
プラトンとマキャベリというお題がでたので、とりあえず思いついたことを書いてみた。
328 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/21(水) 13:42:33 0
プラトン哲学にたいして、かつて向けられた中で最も悪意ある攻撃は、犬儒派の哲学者による
「僭主のおべっか使い」という批判であった、とニーチェが確かいっていたなぁ。
329 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/21(水) 13:44:44 0
プラトンとマキャベリについて語るなら、やはり「高貴な嘘」の話をよけておくわけにはいかないか。
プラトンは国家統治のために「高貴な嘘」が必要という話をしてるね。「高貴な嘘」というのが
仮に宗教のこととすると、マキャベリもまたローマの宗教について、それらは一般大衆をよく統治する
ためにはとても重要なものであり、勧善懲悪の機能をもっているというふうに言っている。
「高貴な嘘」というのは、一見してマキャベリ的な考え方とおもえるね。
とはいえ、俺から見ると両者にはくい違う点もある。
マキャベリはローマの伝説的な建国者ロムルスについて、ロムルスは弟殺しという大罪を
おかしたが、国家の建国者というものは、その目的達成のために、たとえどのような犯罪を
犯したとしても、国家の建国という立派な目的のためには許されてしかるべき、といって
いるそうだね。
このあたりは、マキャベリとプラトンは意見が食い違う可能性があるな。ギリシャにおいて
国家を守護するものは神々であると一般民衆は認識していたのであるが、その神々が犯した
数々の罪を神話として伝えることは、国家をよく統治するうえで、致命的な害となるとプラトンは
「国家」において強硬に主張しているからね。マキャベリは国家の建国者=守護者=神々の
罪をあれこれあげつらうべきではないというだけで、それならやはり両者はこの点において
食い違うといえよう。
>>329 そのあたり、西洋の思想で今ひとつわからないのは、
密教とかでよくある「ある段階に到達して初めて教えられるべきこと」
みたいな、受けて手のレベルに応じて使い分けるという発想があるのかどうかということ。
その話でいうと、マキャベリは、読者がある程度以上のレベルの人間であることを
想定していて、プラトンは(自分の書物の読者ではなく)、不特定多数の大衆に
語られる場合の話をしているような気がするんだけど。
http://www.carls.keio.ac.jp/20100807plato.pdf 「プラトン哲学の現代的意義〜ポリテイア(国家)を中心に」
2010年8月7日 14時〜18時 慶應義塾大学三田キャンパス 西校舎ホール
入場無料・参加申込不要
提題者:
加藤信朗・岩田靖夫・納富信留・Luc Brisson(国際プラトン学会副会長)・Livio Rossetti(国際プラトン学会元会長)・佐々木毅
プラトン哲学、とりわけ『ポリテイア』(国家篇)が今日の日本においてもつ意義について、
第9回プラトン・シンポジウムの議論を踏まえて、紹介・検討を行い、一般の皆さまにもわかりやすくお話しします。
また、皆さまからの質問を踏まえ総合討論も行います。
「国家」でプラトンは統治の観点からいかなる宗教が望ましいかを議論し、その観点から
従来語り伝えられてきた神話を批判している。
プラトンには信仰の大切さを説いた言説も少なくはないが、「国家」を読む限りにおいては
宗教を政治の道具としてプラグマテッィクに扱っており、実のところ本心では無神論者なのでは
ないかと疑わしくも思われる。
プラトンの場合、理想政治を実現するためにどうやって権力を獲得するかということを度外視している点で
非現実的であるが、僭主政治、民主政治への批判に関してはきわめてドライで
リアリステッィクなところがある。
理想主義者である割には、「国家」6巻496D辺りを読めば、性悪説的で悲観的でもある。
いや、理想主義者だからこそ、現実に対して強い絶望感があるんだろうが。
333 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/23(金) 15:50:37 0
>>330 >受けて手のレベルに応じて使い分けるという発想があるのかどうかということ
仏教の方では「ひとを見て法を説け」という言葉があるそうで。ソクラテスの対話に
おいても、相手の性格や知識に応じて説得のやりかたを変えるということは、普通に
おこなわれるので、むしろそれが当たり前のやりかたであるといっている。書物による
知識の授受というのは、受け手のレベルに応じたきめ細かい対応ができないので
文字や書物というのは、その点が劣っているという話もしてるね。
334 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/23(金) 15:51:52 0
>その話でいうと、マキャベリは、読者がある程度以上のレベルの人間であることを
>想定していて
マキャベリの代表作「君主論」は、ロレンツォ・デ・メディチに献上されたもので
政治にたずさわる貴族階級にたいする政治的助言として執筆されたもんだから、一般
大衆向けの書物ではなかったことは確かだな。そういうわけで、マキャベリが著作を
ものしたとき、誰を読者として想定していたかは、簡単にしることができる。
それでプラトンの著作は、誰か特定の王や貴族に捧げられたものではないから、ならば
一般大衆向けに書かれた書物なのかと無条件にいえるかというと、そうとはすぐに
断言できないんだな。確かに対話篇を書いていくにつれ、文名が高まっていったと
いう話は、プラトン自身が書簡集のなかで書いているので、対話篇が当時かなりの読者を
獲得したことは間違いないだろう。しかしプラトンが自らの著作にどんな読者を想定して
執筆していたかというと、これはなかなかはっきりしないところがある。
自分の著作について得意げにあれこれ論じるやつは、実は何もわかっていないのだという
風にプラトン自身が述べているので、その発言に沿えば、俺がいろいろ書いたことも、この
スレのすべての発言もみな無意味ということになる。そういう風な気難しい著作家である
プラトン相手に、プラトンは一般大衆を読者として想定していたなどと、迂闊な口は聞けない
というところか。
335 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/23(金) 15:53:50 0
>>331 面白そうなプラトンシンポジウムだね。聴きにいってみようかしら。
プラトンはアカデメイアの塾生を対象に執筆したとしても、外部に持ち出される可能性がなくもない。
そうすると迂闊なことを書いていれば、ソクラテスのように難癖をつけられて裁判にかけられるということも
ありえなくはない。プラトンがミュートスを多用しているのはそういうわけだという見解もある。
337 :
xeotopa ◆xpMBYslGAo :2010/07/30(金) 23:51:11 0
>>336 なーるほど、面白い見方だね。
8月7日は別の用事がはいったので、プラトンシンポにはいけなくなりそうだ。残念。
338 :
考える名無しさん:2010/08/01(日) 03:07:00 0
諸君
まずは『西洋古典学事典』で娯しみながら基礎知識を身につけよう!
あのさ、プラトンの「評伝」って、何がある?
ここに専門家がいたら教えてほしい。
日本語で読めるまとまったものとしては、田中美知太郎『プラトンI 生涯と著
作』以外に知らない。
それに加えて、山本光雄の『プラトン書簡集』の巻末解説が充実していたけど、
これは独立の著作というわけではない。
プラトンの評伝は、ほとんど史料がないから、どうしても彼の書簡集をベース
にせざるを得ないと思うけど。
>>339 ああ、忘れてた。
まだ、あったな
プラトンの哲学ではなく、プラトンの評伝となると、ブラック『プラトン入
門』、斎藤忍髄『プラトン』の中の一部。(田中や斎藤の古い岩波新書も同様)
大昔のバーネットのものとかは、見ていない。たぶん、ほんの少ししか記述さ
れていないだろう。
それから、それらの元ネタとしては、ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシ
ア哲学者列伝』、プルタルコス『英雄伝』の中のディオン伝(ちくまではなく
岩波文庫)、ネポス『英雄伝』の中のディオン伝。
キケロの著作にもプラトンに関する記述が散見するらしいが、未見。
一番の元ネタは、プラトン自身の書簡集になるが、それには、岩波の『プラトン
全集 14巻』、前記事で書いた山本光雄の『プラトン書簡集』となる。
両者とも解説が充実しているが、特に山本のものはディオンに関しても多くの
記述がある。
要するに、俺はプラトンの評伝に強い関心があるのだけど、まとまったものは
非常に少ないような気がするが、専門家の皆さま方、如何でしょう?