クオリアについて真面目に考えるスレ

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500考える名無しさん
>>498
えーと、special scienceの話はちょっとペンディングってことで、
文系だ理系だという話になると、私は文系だと思うんですが、それはともかくとして、
俺からすると、もし物理学がこの世界を余すところなく記述することを
目指しているんだとすれば、物理学の拡張が必要だといった話は
初めからほとんど自明だと思うわけ。
で問題はどういうことかというと、物理学の基礎的な存在論を拡張するってのは、
>>489で言われてるような単純な話ではないと思うんだよね。
これまでのところは、special scienceに応じて物理学の存在論をすぐさま拡張するなんて
ことには多分なってないんだろうけど、そうしたケースと意識の取り扱いとでは
存在論的に全く違うんだ、ということを言うためには、これまでのあなたの議論は弱い
んじゃないの、ということ。
〉〉498で言われてる「複雑性」という問題も、現に成立しているspecial scienceが基礎的な
物理学に対して持っている独特な役割を見逃しているように思うし。
(幾らオセロの数を増やしても、結局のところ色なんとか学の仕事は単なる思惟経済に尽きる
と言えるわけだから。)
50132:2007/04/17(火) 01:58:48
>>500
>物理学の基礎的な存在論を拡張するってのは、
>>489で言われてるような単純な話ではないと思うんだよね
うーん、基本的に物理って、こういう風にしか出来ないと思うだが、どうだろう。
たしかに相対論みたいに時間や空間そのものに対する捉え方を変えるような事もあるけど
それもガリレイ変換からローレンツ変換への変更、という形でシンプルに表現される。
だから単純でない拡張というのが、どういうものか想像できないな。

>存在論的に全く違うんだ、ということを言うためには、これまでのあなたの議論は弱い
>んじゃないの、ということ。
今の物理に論理的に付随しないというだけで
自分には十分すぎる条件に思えるが、
これ以上いったい何が必要だろう。

じゃあ仮に現在の物理学と独立な幾つかの変数と
それにまつわる一揃いの新しい方程式が提出されて、
かつそこから意識体験に関する新規な予言が導け、
しかもそれが実体験と一致したとしたら、どう?
502考える名無しさん:2007/04/17(火) 06:41:27
>>501
じゃあ仮に現在の物理学のまま、工学的にAIが作られ、
そこから意識体験に関する予言が導け、
しかもそれが実体験と一致したとしたら、どう?
503考える名無しさん:2007/04/17(火) 11:32:08
>>501に関してはあんまり生産的なことを言えそうにないんだけど、
そこの所の難しさというのが、やっぱりChalmersの言うハード・プロブレムが
ハードである所以なんじゃないの?

あとそれから、>>498あたりの話に関してちょっとだけ付け加えておけば、
>>490にあったような議論が意識を主題にした物理学を進めていく上での
heuristicsみたいなものとして言われているのであれば、少なくとも俺自身としては
別にそれについて文句をつけようという気は無いんだよね。
まあ勝手にどうぞ、と言うしかないだろうし。
ただそれが、物理学の研究に方向付けを与えることができるような哲学的な
妥当性を持っているかというと、ちょっと弱いんではないの、ということ。
(ちょっとシツコイかもしれないけど。)
50432:2007/04/17(火) 14:25:45
>>502
それが先になる可能性もあるよ。
(AIの実現は特に関係ないけど)
少なくとも人間をゾンビとして扱う範囲であっても
「原子のカタマリであるヒトは、どういうときに、どんな種類の意識体験を報告(発言・筆記)するのか」
というのは、今の物理で原理的に記述できる(はず)だからね。


50532:2007/04/17(火) 14:52:13
>>503
>物理学の研究に方向付けを与えることができるような哲学的な
>妥当性を持っているかというと、ちょっと弱いんではないの、ということ。
それはそうだね。
でも、そこまでの力を持った哲学的議論てそもそもないと思う。
じっさい理論系の新しい試みに関して、
大多数の物理学者が、探求の方向性について広く合意をもって
共同で研究を進める例ってあまりないんじゃない?

誰かがポンと具体的なアイデア出して、
周りが眺めてゴニョゴニョ感想言って、
何点か検証が行なわれて、
期待薄なら放置。
これが普通の流れかと思う。

まあだから
ハードプロブレムがあります、さあどうしますか?
の先は人により反応は様々だと思う。
無理だよ、って人も多いだろうし
今までの物理の方法論を延長した
自分が書いたみたいなアプローチを取る人も多いと思う。
何にせよ色んな試みが出ることが一番なんじゃないかな。