決定論は全てを支配する

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68新決定論主義者
決定論に対する批判
 だが、1)決定論は証明しようがない。
宇宙の初期状態とすべての自然法則を知れば、その知識に基づき未来を予言できる。
そして実際、何もかも予言通りに起きるならば、決定論は正しい。
しかし、そのような知識は不可能なので、ある出来事が起きても、それが必然的に起きたのか偶然なのかは、わからない。
 
2)犯罪を犯しても、決定論によれば、さまざまな因果連鎖の結果としてそうするほかはなかったということになる。
   だが、そうすると、もはや、行為の道徳的責任を問うことはできなくなる。
 
3)物理学的な決定論はニュートン物理学に基づいているが、われわれは現代の物理学を知っている。
   量子力学によれば、運動する電子の位置は確率的にしか分からない。量子の世界だけではない。
   ウィーナーは因果作用を含めた情報の伝達にノイズが不可避であり、物理学は物理現象を確率論的にしか扱えないと言う。