>>155 前期理論(標準理論)は、規則の体系で、
句構造規則と変形規則とでできていた。
句構造規則は大本を生成する規則でたとえばDerrida kissed Searle.(深層構造)が生成したとする。
実際にこのまま出力されることもあるけど、Searle is kissed by Derrida.とも出力されうる。
実際に出力されるように派生させる規則が変形規則で、完全に派生しきった構造が表層構造。
だから、表層構造が音声との、深層構造が意味とのインタフェースと考えられていたんだけど、
Everyone read one book.とOne book was read by everyone.とでは意味が異なることもあるので
(前者はみんなそれぞれが1冊ずつ本を読んだことを意味しうる)、
拡大標準理論では、表層構造、深層構造の両方が意味にかかわるとしている。
さらに、改訂拡大標準理論では、意味にかかわるのはS構造(従来の表層構造)だけが担う。
だから、この調子で普遍的な文法形式を提出しようとすると、補足の規則が莫大に増えていくだけで、
普遍文法が単純であるべきということから離れていってしまう。
そこで、なるべく普遍的な部分だけ普遍文法に繰り込んでいって、結局、
原理とパラメータとのアプローチ
>>133に到ったということ。
らすぃ。