『愛してる』という言葉

このエントリーをはてなブックマークに追加
300考える名無しさん
>>299
日本人にとって「愛」概念は輸入品なんです。
明治時代に輸入されてからまだ、100年ちょっとしかたってません。
明治の文学者坪内逍遙はシェークスピアの翻訳をしていて、「I love you.」
というセンテンスにぶつかりました。
さて、ここでこの「love」はどう訳したらいいのだろう。その前にどんな
概念なのだろう。と言うことが全く理解できませんでした。
そこで、学者たちがケンケンがくがくやって、「愛」という漢字を「love」
の訳語に当てはめました。それまでも上杉謙信の兜に書かれているように、
「愛」という文字はありましたが、今でいう「love」意味ではありませんで
した。
ハイカラな観念であるところの「愛」も日本に急速に広まっていったのですが、
男女が愛を誓って結婚するようになったのは、アメリカに民法を変えられてから
のことです。
で、ここで言えることは、
愛は教育されて初めて芽生える概念であって、人類共通の生まれたとき
から持っている概念では無いってことなんです。
理性を持ち、言葉がわかり、それに感動できるだけの教養がないと愛も
ないんです。
そして、人間を道徳的に律し、社会や個人の行動原理になりうる概念で
あり、法的拘束力としての役割も果たす大変システマティックな概念です。
裏の側面から見ると、愛に感動し愛のシステムで生きている人は、それ無
しで物事を考えられません。それはマルクスに感動した共産主義者や、池田
大作に感動した学会信徒がそうなってしまうのと同じ現象です。
ですから、愛はイデオロギーの一つと言えるのです。