1 :
考える名無しさん:
第1章「商品」
[第1節「商品の二つの要因――使用価値と価値(価値の実体,価値の大きさ)」
@p.59の最初の2行――われわれの研究は商品の分析から始まる
. 様式資本主義敵生産が支配している社会
・ 資本主義的生産様式が支配している社会
7 :
考える名無しさん:03/05/19 20:17
偏屈親父の書いた、妬み&妄想本。
・ 富は商品のあつまり
・ 商品の分析から始まる
Ap.61のうしろから2行目まで−−商品の使用価値について
・ 商品とはなんらかの人間的欲求をみたす物,役に立つもの
・ ものの役立ちを発見することは歴史的な行為
・ ものの役立つ性質(有用性)が,そのものの使用価値
・ 使用価値はものの消費によって実現される
・ 使用価値はいつでも富の素材的内容
・ 資本主義社会では使用価値は交換価値の素材的担い手
Bp.63の4行目まで−−交換価値はなにものかの「現象価値」
・ 交換価値は使用価値と使用価値の交換比率としてあらわれる
. 1クォーターの小麦=X量の靴墨=Y量の絹=Z量の金
・ いろいろな交換比率は1つの等しいものを表現している
・ 交換価値は,実はその等しいものの「現象形態」(目にみえる姿)
Cp.65のうしろから5行目まで−−共通物は抽象的人間的労働
・ 1クォーターの小麦=Aツェントナーの鉄,両者は等しい第3のものに還元されうる
・ 第3の共通物は使用価値ではありえない
・ 諸商品は使用価値としては異なる質,交換価値としては異なる量
・商品の使用価値を度外視すれば,そこに残るのは労働生産物という性質だけ
・その労働も特定の使用価値にかかわらない,すべての労働に共通の抽象的人間労働
・抽象的人間的労働のかたまりとして,商品は価値である
Dp.66の2行目まで−−交換価値は価値の現象形態
・交換価値は価値の現象形態
・価値の必然的な現象形態についてはあとでふれる(価値形態論)
32 :
考える名無しさん:03/05/19 22:30
Ep.68の3行目まで−−価値の大きさは生産に必要な社会的に必要な労働時間ではかられる
・価値の大きさは,価値を形成する実体=抽象的人間的労働の量(労働時間)ではかられる
・抽象的人間的労働の量は,個別的な労働ではなく,その使用価値の生産に必要な社会的に平均的な労働の時間ではかられる
・社会的に必要な労働時間=@標準的な生産条件と,A平均的な労働の熟練・強度,
のもとで何かを生産するのに必要な労働時間
・商品Aと商品Bの交換比率は,AとBにふくまれる労働時間の比率に等しい
Fp.69のうしろから3行目まで−−価値は労働の生産力に反比例して変動する
・あるものを生産するのに必要な労働時間は,労働の生産力の変動におうじて変動する
・労働の生産力は,@熟練の平均度,A科学とその応用の発展段階,B生産過程の社会的結合,
C生産手段の規模と作用能力,D自然諸関係,に規定される
・労働の生産力が大きいほど必要な労働時間は小さくなり,生産力が小さいほど必要な労働時間は大きくなる
・ある商品の価値の大きさは,労働の分量に比例し,労働の生産力に反比例して変動する
・Gp.70のうしろから3行目まで−−価値でない使用価値はあるが使用価値でない価値はない
・価値でないのに使用価値があるもの,空気など
・自分のためにつくられた生産物は商品ではない
・商品の使用価値は他人のための使用価値,他人の手に交換をとおして移される使用価値
・使用価値でないのに価値であるものはない
[第2節「商品に表される労働の二重性」]
@p.71の6行目まで−−労働の2面性の理解は経済学にとって決定的
・商品は2面的であり,商品に含まれる労働も2面的である
・労働の2面性はマルクスによって初めて指摘された
・これは経済学の理解にとって決定的な点
Ap.74の9行目まで−−使用価値は自然素材と具体的有用的労働の結合
・10エレのリンネル=W,1着の上着=2W,であるとき
・上着をつくる労働は特定の労働,具体的有用労働
・質的にことなった有用的労働(裁縫労働,織布労働)の産物だから互いに交換されうる
・さまざまな使用価値の総体には,さまざまな有用的労働の総体(社会的分業)があらわれている
・社会的分業のあるところにいつでも商品生産があるわけではない
・上着やリンネルという使用価値をつくる有用的労働は,
人と自然の物質代謝を媒介する永遠の自然必然性
・使用価値=商品体は,@自然素材と,A労働の,結合物
・労働は素材的富の父であり,土地(自然)はその母である
Bp.77の7行目まで−−裁縫労働も織布労働も等しい人間的労働の特定の形態
・同じ個人の労働が,裁縫労働としても,織布労働もあらわれうる
・裁縫労働も,織布労働も,等しい人間的労働の2つのことなった形態
・単純な労働と複雑な労働の交換は,複雑労働が単純労働に還元されることで,現におこなわれている
・以下の叙述では,還元の労をはぶくためにどんな種類の労働力も単純な労働力とみなす
・裁縫労働と織布労働が上着とリンネルの価値の実体であるのは,
両者が等しい人間的労働という質をもっている限りでのこと
Cp.79の7行目まで−−生産力が変化しても,同じ時間の労働は同じ価値を生む
・1着の上着の価値が10エレのリンネルの2倍であることは,そこにふくまれる労働時間の相違から生じる
・上着生産に必要な有用的労働の生産力が不変であれば,
上着の価値の大きさは上着の量がふえるにつれて増大する
・1着の生産に必要な労働の量が2倍になれば,1着の上着は以前の上着2着と同じ価値をもち,
必要な労働力の量が1/2になれば,2着の上着が以前の上着1着と同じ価値をもつ
・生産力はつねに具体的有用的労働の生産力であるから,生産力がどんなに変動しても,
同じ労働は同じ時間内には,つねに同じ価値の大きさを生み出す
Dp.80のうしろから3行目まで−−労働の2面性のまとめ
・すべての労働は,抽象的人間労働という性質において価値を形成し,
同時に,具体的有用労働という性質において使用価値を生産する
[第3節「価値形態または交換価値」]
・商品は自然形態と価値形態という二重の形態をとる,価値形態はつかまえにくい p.81
・価値形態論では,価値表現の発展,貨幣形態の発生の謎をとくp.82
A 簡単な,個別的な,または偶然的な価値形態
(1 価値表現の両極−−相対的価値形態と等価形態)
・すべての価値形態の秘密は,簡単な価値形態に含まれている,だからむずかしい p.83
・「20エレのリンネルは1着の上着に値する」「20ケのアンパンは1冊の本に値する」,
リンネルやアンパンが相対的価値形態,上着や本が等価形態p.83
(2 相対的価値形態)
a 相対的価値形態の内実
・よりあえず量的な関係を脇へおく,「20ケのアンパンは1冊の本に値する」→「アンパンは本に値する」 p.84
↑
×よりあえず
○とりあえず
・アンパンと本は「価値」としてのみイコールになっているp.85
・アンパンと本がイコールになることから,抽象的人間的労働の独自の性格がわかるp.86
・ここでは本の自然形態が価値の形態,アンパンの価値は本の使用価値で表されるp.89
・アンパンの価値形態は本の自然形態,アンパンは本の使用価値を自分の価値表現の材料とするp.90
・アンパンの価値は本の使用価値で表現されて,相対的価値という形態をもつp.90
b 相対的価値形態の量的規定性
・価値形態は,価値の大きさ(量)も表現せねばならない,
「アンパンは本に値する」→「20ケのアンパンは1冊の本に値する」p.91
・「20ケ=1冊」は,アンパンをつくる労働や本をつくる労働の生産力の変化によって,変化する p.91
・アンパンの価値は変化するが本の価値は変化しない場合,
アンパンの生産力が2倍になった場合には「40ケ=1冊」となる p.92
・アンパンの価値は変化しないが本の価値が変化する場合,
本の生産力が2倍になった場合には「20ケ=2冊」となる p.92
・アンパンと本をつくる生産力が同じように変化する場合,「20ケ=1冊」はかわらない,
そのかわり他の商品との関係がかわる p.93
・アンパンの価値の大きさ(労働量の大きさ)の本当の変化は,
アンパンの相対的価値の大きさにはストレートに現れない p.94
(3 等価形態)
・アンパンは本で自分の価値を表わすことにより,本に等価物という形態をおしつけるp.95
・本が等価形態にあるということは,本が他の商品と交換される可能性をもたされているということp.95
・「20ケのアンパン=1冊の本」,アンパンは本によって自分の価値を表現するが,
本は自分の価値を表わすことはできない p.96
・等価形態(本)の第一の独自性,本の使用価値がアンパンの価値の現象形態になる,
てんびん秤の分銅が重さだけを表わすように p.97
・等価形態(本)の「直接的交換可能性」という性質は,
アンパンと本との価値関係のなかでのみ生ずる p.99
・等価形態(本)の第二の独自性,本をつくる具体的有用的労働が
抽象的人間的労働の現象形態となる p.99
・等価形態(本)の第三の独自性,本をつくる私的・個人的な労働が,
直接に社会的な形態にある労働となる p.100
・アリストテレスは第二・第三の独自性を考えた,しかし価値概念がないために分析は挫折した,
奴隷労働を基礎としたギリシャ社会に生きた限界p.101
(4 簡単な価値形態の全体)
・アンパンの価値は、質的には,本との直接的な交換可能性によって表現され,
量的には,「20ケ」と「1冊」との交換可能性によって表現される p.103
・第1章の最初に,商品は使用価値と交換価値といったが,正確には,使用価値と価値p.103
・アンパンは使用価値と価値をもつが,「20ケのアンパン=1冊の本」では,
アンパンの内的な使用価値と価値との対立が,外的に現れる p.105
・簡単な価値形態は,アンパンの他のすべての商品との交換可能性を表わしてはいないp.105
・簡単な価値形態は,おのずから次の形態に移行するp.106
B 全体的な,または展開された価値形態
・20ケのアンパン=1冊の本 または 8足のくつした または 5つのコップ または・・・・
(さまざまな商品の種類だけつづく)・・・
(1 展開された相対的価値形態)
・アンパンの価値は,他のどの商品の価値とも等しいものとして,つまり
真に,区別のない抽象的人間的労働のかたまりとして現れる p.107
・「20ケ=1冊」は偶然的でありえたが,「20ケ=1冊=8足=5つ・・・・」では,
商品の価値の大きさが交換比率を決めることがはっきりわかる p.108
(2 特殊的等価形態)
・「本」も「くつした」も「コップ」も「・・・・」も,1つの特殊的等価形態p.109
(3 全体的な,または展開された価値形態の欠陥)
・全体的な価値形態は,(=1冊の本・・・・)が完結しないから未完成 p.109
・全体的な価値形態は,(20ケのアンパン=)(1冊の本=)・・・・と左の辺が
かわるたびに右の辺が変わる,等価形態がバラバラp.109
・全体的な価値形態は,人間的労働の統一的な現象形態をもっていないp.110
C 一般的価値形態
・1冊の本=8冊のくつした=5つのコップ=等など・・・・=20ケのアンパン
(1 価値形態の変化した性格)
・一般的価値形態は,商品の価値を,簡単に,統一的にあらわす p.112
・簡単な価値形態は,歴史的には,商品交換のそもそもの始まりのときにだけp.112
・全体的な価値形態は,歴史的には,ある商品が,慣習的(定期的)に,
他のさまざまな商品と交換されるときに p.112
・一般的価値形態ではじめて,諸商品は,現実的に互いに価値として関連するp.113
・一般的価値形態は,商品世界の共同事業として成立するp.113
・価値が社会的なものであるから,価値の形態も社会的に通用するものでなければならないp.114
・いまやすべての商品は,量的にも比較されうる価値の大きさとなる p.114
・アンパンが一般的等価物,アンパンの自然形態がいっさいの人間的労働の化身として通用するp.114
・アンパンをつくる製パン労働が,人間的労働一般の一般的な現象形態となるp.114
・商品世界では,抽象的人間的労働が労働の独自な社会的性格をなしているp.115
(2 相対的価値形態と等価形態との発展関係)
・等価形態の発展は,相対的価値形態の発展の結果であるp.115
・価値形態の発展にともなって,相対的価値形態と等価形態の対立も発展するp.116
・簡単な価値形態では,左辺と右辺は固定されていないp.116
・全体的な価値形態では,一つ一つの商品が,他のすべての商品を右辺にもっていったときにのみ
相対的価値形態をもつp.116
・一般的価値形態では,右辺の商品は商品世界の共同事業として固定されているp.116
(3 一般的価値形態から貨幣形態への移行)
・等価形態に社会的に固定された商品が貨幣としてはたらくp.118
・この貨幣の役割を歴史的にかちとったのは金p.119
・「アンパン」のかわりに「金」をおけば,次の形態となるp.119
D 貨幣形態
・20ケのアンパン=1冊の本=8足のくつした=5つのコップ=等な
ど・・・・=1500000mgの金(貨幣法で1円=750mg,だが実際にはインフレで)
・一般的価値形態とのちがいは,等価形態が社会的慣習によって最終的に固定されたこと p.120
・金はそもそも商品世界の一員p.120
・貨幣商品金による20ケのアンパンの相対的価値表現が価格形態p.120
・「20ケのアンパン=1500000mgの金」で,750mgの金の鋳貨名が1円であれば,
「20ケのアンパン=2000円」「1ケのアンパン=100円」となる,これが価格p.120
・これで,商品の価値形態=貨幣形態=価格とはなにかが明らかになったp.121
[第4節「商品の物神的性格とその秘密」]
@商品・価値の神秘的な性格は,私的労働(者)の社会的性格(関係)が
物と物との関係として現れてくることから生まれる。
・使用価値には神秘的なところはないが,価値は超感性的な物。p.121
・商品の神秘的性格は,価値規定の内容(抽象的人間労働)からも生まれない。p.122
・労働生産物の謎的性格は,価値の物的な形態から生じる。p.123
・商品形態の神秘性とは,商品形態が,人間にたいして,労働の社会的性格を物の性質として反映させ,
生産者どうしの関係を物と物との関係として反映させること。p.123
・商品世界の物神的性格は,商品を生産する労働の社会的性格から生じる。p.124
・私的労働の独特の社会的性格は,物と物との関係として現れる。p.124
・生産者は,私的労働の二重の社会的性格(社会的に有用,労働の同等性)を,
生産物の社会的使用価値と,それらに共通の価値性格として反映する。p.125
・人間は,生産物を人間的労働の物的表現として等置するのでなく,
異なる生産物の等置をつうじて,異なる労働を人間的労働として等置する。
・生産物の交換比率が固定してくると,その割合は生産物の本性から生じるように見える。p.127
・貨幣形態こそが,私的労働(者)の社会的性格(関係)を物的におおい隠す。p.128
A商品世界の神秘は,商品生産以外の社会では消え失せる。
・ブルジョア経済学の諸カテゴリーは,この物的な形態からなる。p.129
・商品世界の神秘は,商品生産以外の社会では消え失せる。
孤島のロビンソンには,異なる有用労働の共通性や,その量的比較は明らか。p.129
・人格的依存が基礎にある中世ヨーロッパでは,労働の自然形態が,そのままで労働の社会的形態。
労働における人間関係は,そのまま人格的関係として現れる。p.131
・農民家族の自家用生産(原始共産制のかわりに)。
個人の労働力は,はじめから共同的労働力の一部。p.132
・共産主義。「共同的生産手段で労働し自分たちの多くの個人的労働力
を自覚的に一つの社会的労働力として支出する自由な人々の連合体」。
社会的な生産物にたいする労働者の関係は明瞭。p.133
・商品生産者は,商品の物的形態において彼らの労働者を互いに関連させるが,
それは人間社会の一定の発展段階における必然である。p.134
B商品生産社会・ブルジョア社会を永遠と考える経済学者たちの混乱。
・ブルジョア経済学は,商品生産社会を永遠の人間社会と考えたため,
なぜ労働が価値に,なぜ労働時間が価値の大きさに表されるかを問題にしなかった。p.135
注32)ブルジョア的生産様式を永遠と見れば,人は,価値形態,商品形態,
貨幣形態,資本形態等々の独自性を見落とす。p.137
・交換価値は自然素材を含まない。p.140
・商品形態は未発展だから,その物神的性格はたやすく見抜ける。
・価値を物の属性と考える経済学者たちの混乱について。p.141
・真珠やダイヤモンドに交換価値を発見した化学者はいない。p.142
第2章「交換過程」
・商品は,所有者の意志を媒介にして交換される。p.144
・所有者は,自分に必要な商品との交換をもとめるが,
そのためには商品は先ず自分を価値として実現せねばならない。p.145
・しかし,商品が価値として実現されるためには,
その前に自分が他人にとっての使用価値であることを実証せねばならない。p.146
・どの所有者も,自分に必要な使用価値としか交換せず,しかも,自分の
商品が相手にとって使用価値であるかどうかは顧慮せず交換しようとする。p.147
・すべての所有者が同じことをすれば,一般的等価物は成立しない。p.147
・商品所有者たちの社会的行為によって,貨幣は成立する。p.148
・交換の広がりと深まりにともなって,貨幣は登場する。p.149
・所有者の欲求をこえる使用価値が,繰り返し交換されるなかで,
使用価値と交換価値の分離がすすみ商品が成立する。p.149
・交換の発展が,所有者の欲求から独立した価値形態(貨幣)を成立させる。
それは外部からくる重要な交易品か,家畜のようなもの。p.151
・交換の拡大につれ,貨幣は貴金属に移っていく。p.152
・価値表現の材料として,金は,均質であり,量的に区別できるという適正をもつ。p.152
・貨幣商品の使用価値は二重化する。
・他のすべての商品は,貨幣にたいして特殊な商品としてふるまう。p.153
・交換過程は,貨幣商品に価値を与えるのでなく価値形態を与える。 p.154
・貨幣分析の困難は,どのようにして,なぜ,なにによって,
商品が貨幣であるのかを理解するところにある(商品が貨幣の謎を生み出すか)。p.157
・等価形態がその物の属性であるかのような虚偽の外観は,貨幣形態において完成する。p.158
※「価値形態論」「物神性論」「交換過程論」の関係について
・3者はいずれも,貨幣を論じているが,互いはどういう関係にあるのか。
〔価値形態論〕・・・・いかにして金は価値を表現しているのか。
・目的は,貨幣形態の謎,貨幣の謎をとくこと。
貨幣形態の謎とは,商品の価値が金の一定量で表現されることの謎。
貨幣の謎とは,金の使用価値が価値として通用することの謎。
・これらの謎は,もっとも簡単な価値形態の謎が発展したもの。
商品Aの価値が商品Bの使用価値で表される。いかにして,そういうことが可能か。
A=Bとおかれることで,Bは,Bの姿のままで価値形態となっている。
Aは,Bを価値形態とすることによって初めて,Aの価値を,Aの使用価値から区別して表す。
〔物神性論〕・・・・なぜ金が価値を表現せねばならないのか。
・なぜ,労働が価値という形式をとり,労働の量が価値の大きさによって表示されるのかを解明。
〔交換過程論〕・・・・何によって金は価値を表現するようになるのか。
・使用価値と価値との統一としての商品の交換が問題。
実際の交換,交換の運動が問題。
・商品の価値としての実現と,使用価値としての実現との矛盾は,貨幣の登場によって媒介される。
販売(使用価値の実現)と購買(価値の実現)との分離によって。
・貨幣が何によって必要とされ,形成されるかの分析。
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
第3章「貨幣または商品流通」
[第1節「価値の尺度」]
・『資本論』では,ことを簡単にするために,金を貨幣商品と前提する。p.160
・金の第一の機能は,商品価値を,質的に等しく量的に比較可能な同名の大きさとしてあらわすこと。p.160
。価値尺度としての貨幣は,商品の労働時間の必然的現象形態。p.160
↑
×。価値尺度としての
○・価値尺度としての
・商品生産のもとで貨幣を廃止するのはユートピア。p.161
・商品価値を金で表現するのが価格。金は価格をもたない。pp.161-2
・価値尺度としては金は観念的な貨幣として役立つ。p.163
・金価格と銀価格など価値尺度の二重化はその機能と矛盾する。p.164
・法律上二つの価値尺度がある場合,事実上一つだけがその役割を果たす。p.165
・価値をあらわす金は,度量単位(一定量),度量基準(分割)を形成する。p.166
・度量単位は不変がいいが,金の価値は変化する。p.167
・金が価値変動しても,その影響はすべての商品に同時にあらわれるので,
価値尺度機能もそこなわれない。p.168
・商品価格の運動には,簡単な相対的価値表現の諸法則があてはまる。p.168
・商品価値の変動と金価値の変動による,商品価格の上昇と下降。p.168
・価格形態の考察にもどる。p.169
・金重量の貨幣名は,さまざまな原因から,その最初の重量名から離れていく。p.169
・歴史の中で,金属重量での貨幣名と慣習的な重量名の分離が普通となる。p.170
・〔1クォーターの小麦は1オンスの金に等しい〕という代わりに
〔1クォーターの小麦は3ポンド・スターリング17シリング10・・・・に等しい〕という。p.171
・ポンド他の貨幣名では,価値関係のすべての痕跡が消え失せている。p.171
・価値が価格で表されるようになると,価値と価格の量的不一致が可能になる。p.174
・名誉,良心など,価値をもたないものが価格をもつことがある。p.174
・商品は価格を表現されるだけでなく,現実に金と交換されねばならない。p.175
・観念的な価値尺度のうちには,硬い貨幣が待ちかまえている。p.177
[第2節「流通手段」]
a.商品の変態
・商品の発展は,商品の交換がもつ矛盾が運動しうる形態をつくる。p.177
・ここでは使用価値の社会的変換をとりもつ商品の形態変換だけを考察する。p.178
・商品が実在的な使用価値であり,金が実在的な交換手段であることが,
商品交換の現実的な運動形態である。p.179
・交換過程は,商品の貨幣への転化と貨幣の商品への再転化によって行われる。p.179
・商品所有者からみれば,交換過程は生産物交換の媒介である。p.180
・素材的内容からすれば交換は社会的労働の交換(商品−商品)であり,
過程は見えなくなっている。p.180
・商品−貨幣。販売。これは商品の命がけの飛躍である。p.180
・商品は貨幣を恋慕うが,生産の無政府状態は恋の成就を偶然とする。p.183
・ここでは恋がかなうことを前提する。p.184
・商品−貨幣という販売の過程は,じつはもう一つの購買の過程でもある。p.185
・ある商品の販売は,つねに同時に他の商品の購買である。p.187
・貨幣−商品。購買。貨幣は絶対的に譲渡されうる商品である。p.187
・購買は同時に販売であり,ある商品の大量の販売は,多数商品の多数の購買になる。p.188
・売り手と買い手は,商品流通内部で絶えず人物をとりかえる。p.189
一つの商品の総変態は,もっとも簡単な場合に,4つの極と3人の登場人物を想定する。p.189
・販売と購買は一つの循環をなしている。p.190
・ある商品の循環は他の商品の循環とからみあい,その全体が商品流通として現れる。p.190
・商品流通は直接的な生産物交換の制限を打ち破るとともに,
当事者によっては制御不能な諸連関の範囲を拡大する。p.191
・流通はたえず貨幣を発汗し,商品流通を継続させる。p.192
・商品流通は,直接的な生産物交換を販売と購買とに分裂させることによって,
その制限を打ち破る。そこに恐慌の可能性が含まれる。p.193
・商品流通の媒介者として,貨幣と流通手段の機能を受け取る。p.194
b.貨幣の通流
・商品流通のなかで貨幣はつねにその出発点から遠ざかる。これが貨幣の通流。p.195
・貨幣の通流は商品流通の現れだが,逆に商品流通が貨幣の通流の結果のように見える。p.196
・販売と購買は,反対の方向での貨幣の2度の場所変換として現れる。p.197
・流通部面はどれだけの貨幣を必要とするかという問題がある。p.198
・商品流通に必要な貨幣の総量は,商品の価格総額によって規定される。p.198
・ここでは金の価値は一定とする。
・どの商品の価格も一定とすれば,商品全体の価格総額は商品の総量によって決まる。p.200
・商品総量を一定とすれば,必要な貨幣の量は,商品の価格変動に応じて増減する。p.201
・〔諸商品の価格総額÷同名の貨幣片の通流回数〕=流通手段として機能する貨幣の総量。p.202
・貨幣通流の速さには,販売と購買との流動的な統一が現れる。p.204
・価格の運動,流通する商品の総量,貨幣の通流速度は,
さまざまな方向とさまざまな割合で変化する。p.203
・商品価格が流通手段の量で決まるというのは,逆立ちした幻想。p207
c. 鋳貨 価値商標
・金は流通のなかでは,金片または鋳貨として商品に相対する。p.211
・流通の中に入ると,金の名目純分と実質純分との分離が始まる。p.211
・その分離は,貨幣を金属以外の材料とする可能性を含む。p.212
・磨耗した鋳貨と価値実体の分離のなかで,紙幣が金のかわりに機能するようになる。p.214
・ここでとりあげるのは強制通用力をもつ国家紙幣だけ。p.214
・紙幣流通の独自な法則は,金にたいする紙幣の代理関係だけから生じうる。インフレーション。pp.215-6
・金の価値量を紙幣が代理するかぎりで,紙幣は価値商標である。p.216
・金が紙幣におきかえられるのは,金がつねに商品流通の中にある限りにおいてである。p.218
[第3節「貨幣」]
・価値尺度であり流通手段であある商品は貨幣である。p.219
a. 蓄蔵貨幣の形成
・商品変態の系列が中断されると,貨幣は不動化される。p.220
・商品流通の発展とともに,貨幣を蓄蔵することへの必要と情熱が発展する。p.220
・商品流通のはじめから,貨幣は使用価値の過剰分であり富の社会的表現だった。p.221
・欲望を満たすには貨幣が必要だが,販売による貨幣の入手は偶然である。
そこからあらかじめの貨幣の蓄蔵,黄金欲が生じる。p.222
・「金をもつ者は,自分の望ことはなんでもできる」(コロンブス)。p.222
・あらゆるものが,商品であろうとなかろうと貨幣に転化する。p.222
・蓄蔵貨幣形成の衝動は,限度を知らない。p.226
・勤勉,節約,貪欲が貨幣蓄蔵者の徳となる。p.226
・蓄蔵貨幣の形成とともに,金銀製品の所有が行われる。p.226
・蓄蔵貨幣の形成は,商品流通の規模の変動をカバーする。p.227
b. 支払手段
・商品流通の発展により,商品の譲渡と支払いの時間的分離が発展する。
それが貨幣に支払手段の機能のあたえる。p.229
・債権者,債務者はここでは単純な商品流通から生じる。p.229
・支払いのために貨幣を入手することが販売の目的そのものになる。p.231
・買い手は「販売」以前に「購買」する。p.231
・支払手段の運動は,それ以前に行われている社会的連関を表現する。p.232
・販売の同時性と並行性は,支払手段の節約の新しい挺子となる。p.232
・支払手段は,支払いの相殺のなかでは計算貨幣(価値尺度)として機能するだけだが,
実際の支払いのなかでは肉体のある貨幣として登場せねばならない。
この矛盾は貨幣恐慌のなかで爆発する。p.233
・ある期間に通流する貨幣の量と,流通する商品の量は,もはや一致しない。p.235
・信用貨幣は支払手段としての機能から直接的に生まれてくる。p.236
・支払手段機能は,商品流通部面の外にもおよぶ。地代,租税など。p.238
・すべて周期的支払いに必要な支払手段の総量は,諸支払期間の長さに比例する。p.239
・支払手段としての貨幣の発展は,蓄蔵貨幣の形成を増大させる。p.241
c. 世界貨幣
・貨幣は海外に出るともとの貴金属にもどる。世界貨幣。p.242
・世界市場では金と銀が支配する。p.242
・国際収支の差額を決定するための支払手段機能が優先する。p.244
・蓄蔵貨幣の機能の一部は,世界貨幣の機能から生じる。p.245
・金銀の流れの運動は,一つの二重運動。産源地から世界へ,ある国から他の国へ。p.246
・銀行に集積される蓄蔵貨幣は,その独自な機能に必要な最小限にまで制限される。p.247
第2篇「貨幣の資本への転化」
第4章「貨幣の資本への転化」
※社会主義を科学にするうえでのマルクスの二つの発見。
史的唯物論と剰余価値論。(エンゲルス『空想から科学へ』)
※資本とは元手がふえていく運動のこと。「自己増殖」する価値。
それは流通過程ではなく,生産過程でふえる。
生産過程の分析は第5章から。
第4章では,ふえる場が生産過程であることが明らかにされる。
[第1節・資本の一般的定式]
・「資本の一般的定式」=資本とは何かについての一般論。p.249
・コロンブス, マゼランなど大航海時代。これによる世界商業の発展のもとで, ヨーロッパでは資本主義が生まれる。p.249
・商品流通の最期に登場してきた貨幣が, 資本の最初の現象形態。p.250
・資本の3つの種類。承認資本(商業資本), 高利貸資本(利子生み資本), 産業資本。p.250
→商人資本, 高利貸資本は第3巻で。
↑
×承認資本
○商人資本
・貨幣としての貨幣と, 資本としての貨幣のさしあたりの区別。
W−G−WかG−W−Gか。p.250→W(商品), G(貨幣)。
・両方に共通すること。どちらもW−GとG−Wの組み合わせからなる。p.252
・両方の違いは組み合わせの順番が逆だということ。p.252
・W−G−Wでは商品の使用価値が変わり, G−W−Gでは使用価値は変わらない。p.253
・商品は使えば終わりだが, 貨幣を使うということはG−W−Gを繰り返すということ。p.254
・G−W−Gは, じつはG−W−G’。G’は(G+α)。この(α・増加分)のことを剰余価値という。
資本としての貨幣とは, もうかる(増加する)ように使われた貨幣のこと。p.256
・同じ貨幣でも, タンス預金は決してふえない。p.258
・ふやすことが目的だから, 資本の運動には際限がない。p.259
・「経済」という言葉はアリストテレスの「家計のやりくり」「節約」のこと。
マルクスは「国全体のこと」というために.ポリティカル・エコノミーとわざわざ名つけた。p.260
・資本家は, 金儲けのために惜しみなく貨幣を投ずる。p.261
・価値がふえるという運動は, 貨幣という形態のもとでのみ長く可能。p.263
・資本の一般的定式(公式)は, G−W−G' である。p.265
[第2節・一般的定式の諸矛盾]
・W−G−WかG−W−Gで, 順番をいれかえるとなぜ金がもうかるか。p.266
・W−G−Wでは, 交換する両方の人間の必要が満たされる。p.268
・商品の変態(すがたが変わる)では, 価値は変わらない。p.270
・不等価交換は, 長くはつづかない。p.270
・W−G−Wから剰余価値がうまれると考える人は, たいてい使用価値と価値を混同している。p.271
・等価交換の世界では, 剰余価値は生まれない。p.273
・不等価交換の場合にも, 買い手は売り手, 売り手は買い手だから,
社会全体としてはそれで新しい利益が生み出されることはない。p.275
・不等価交換で利益が生まれると考えるのは, 買い手が同時に売り手である事実をとらえそこなっているから。p276
・等価交換からも, 不等価交換からも剰余価値は生まれず, 商品流通からは剰余価値は生まれない。p.279
・資本主義以前の社会では, 不等価交換から利益が生まれることがあった。p.280
・資本主義の商業資本は, 流通から利益を生むことはできない。p.280
→※商業資本, 利子生み資本の利益は, 産業資本からのおこぼれ。第3巻。
・利益は, 流通から生まれるわけにはいかず, しかし, G−W−Gという流通の外で生まれるわけにもいかない。
これが一般的定式の矛盾。p.283
・価値どおりに買って, 価値どおりに売る。それで利益が生まれねばならない。これが問題の条件。p.284
[第3節・労働力の購買と販売]
・剰余価値は, G−W−GのWから生まれる。Wは, その消費が価値を生み出すような商品。p.286
・資本家は, 商品市場のなかに, そうした商品としての「労働力」を発見する。
価値を生み出す商品は, 労働力のみ。p.286
・資本家が市場で労働力を手に入れるためには, 労働力は「二重の意味で自由」でなければならない。
第一の自由は, 人格的な自由。p.286
・労働力は切り売りされる。一度に全部売ると奴隷になる。p.287
・第2の自由は, 生産手段からの自由。労働力を売らねば生きられない。p.288
・「二重の意味」での自由のまとめ。p.289
・「二重の意味」での自由が生まれるためには, 二重の意味での解放が必要だった。
身分制度の崩壊, 本源的蓄積の過程。p.289
・貨幣とともに資本が生まれるのではない。p.290
・産業資本は, 自由な労働者とともにはじめて生まれる。p.291
・労働力の商品化の度合いが, 資本主義成立の目安になる。p.291
→※アジアの急速な資本主義化のなかでの, 労働者階級の急増。
・労働力の価値は, それの生産に必要な労働時間の量で決まる。p.291
・労働力の価値は, 生活手段の価値。p.292
・「どの程度の生活レベルか」という問題は, 歴史的に決まる。p.292
・生活手段の価値は, 子どもの教育費・生活費をふくむ。p.293
・生活手段の価値は, 労働技能の養成費をふくむ。p.294
・労働力の価値(生活手段の価値)の最低限は, 飢え死寸前の価値。p.295
・労賃は, 働いた後で支払われる。p.297
→※日本では労働基準法で労賃は貨幣でと決まっている。ボーナスを現物支給するのは法律違反。
・労働力にたいする賃金の支払いは等価交換。
増殖は流通部面の外, つまり労働力の消費過程=生産過程で行われる。p.300
第3篇「絶対的剰余価値の生産」
第5章「労働過程と価値増殖過程」
[第1節・労働過程]
・労働過程は特定の社会形態にかかわらず考察される。労働過程は, いつの時代にもあるもの。p.304
・労働過程の契機は, 労働, 労働の対象, 労働手段の3つ。p.305
・労働は人間と自然の物質代謝を管理する合目的的活動。使用価値をつくりだす。
つくるまえにイメージがある(クモ・ハチとのちがい)。p.304
・労働対象には自然と原料の2種類がある。p.305
・労働手段は労働対象に労働を伝える。どういう労働手段かで経済的時代が区別される。
筋骨系統(道具・機械など)と脈管系統(容器)。土地, 建物, 運河, 道路なども。p.307
・労働手段は労働対象に労働を伝える。どういう労働手段かで経済的時代が区別される。筋骨系統(道具・機械など)と脈管系統(容器)。土地,建物,運河,道路なども。p.307
↑
はずいー
・生産物の立場からみれば, 労働対象と労働手段が生産手段。労働は生産的労働。p.309
・生産手段は生きた労働とむすびつくことで,自分の使用価値を実現する。p.313
・労働は,新しい生産物の生産過程であるとともに,古い生産物(労働手段と労働対象)の消費過程でもある。
生産的消費と個人的消費。同じ石炭を使うにも,鉄鉱石をとかすのか(生産的消費),暖をとるのか(個人的消費)の違いがある。p.314
・資本主義的な労働過程の特徴。資本家が管理するもとでの労働。生産物が資本家のものになる。p.316
[第2節・価値増殖過程]
・資本家は使用価値だけでなく価値,剰余価値を生産する。p.318
・資本主義的生産過程は,労働過程と価値形成(増殖)過程の統一。p.319
・生産手段の価値は生産物の価値を構成する(ただし,使用価値をつくった場合。それと社会的に必要な労働時間の分だけ)。p.321
・生産の結果,前貸資本と同じ価値の生産物しか生まれなければ「資本家は愕然とする」。それでは,貨幣は資本に転化しない。p.325
・重農学者は,農業以外は非生産的,土地だけが新しい価値を生むと主張。A・スミスが批判。p.326
・資本家自身によるもうけ(剰余価値)の理由づけ,節欲説(金をガマンして投資した報酬),
監督労働説(監督労働への報酬,大企業より中小企業の経営者のほうが,良く働いているのに)。p.327
・資本家のもうけ(剰余価値)は,労働の中から生まれる。
労働力の価値と労働力が新しく生み出す価値はことなる大きさ。p.300
・労働力の価値が労働力が新しくうみだす価値の1/2等々であることは,
資本家にとってラッキーなことであれ,労働者にとって不当なことではない。p.331
・等価交換のなかで価値は増殖する。p.332
・価値増殖過程は,一定の点をこえて延長された価値形成過程
(自分の給料分しか働かないやつは誰も雇わない)。p.333
・労働過程は使用価値をつくり,価値形成(増殖)過程は価値をつくる。p.334
・価値は社会的に平均的な労働の強度,熟練度を前提する。p.335
・資本主義的生産過程は,労働過程(具体的有用的労働)と価値増殖過程(抽象的人間的労働)の統一。p.337
・複雑な労働は単純な労働に還元される。p.339
第6章「不変資本と可変資本」
・不変資本と可変資本の定義。p.356
・c+v+mが新しい生産物の価値。c(生産手段),v(賃金),M(剰余価値)。
※近代経済学は,資本を固定資本と流動資本に分け,原料を流動資本にいれる。
元手をどうつかうかという観点からの経済学。
マルクスの経済学は剰余価値がどこから生まれるかを追求している。
・旧価値の移転と新価値の創造は労働の二面性から説明される。p.340-342 。p.340 ・345 。
・価値の移転のいろいろ,原料・補助材料・本来の労働手段。p.346
・生産手段は労働過程に全体として入り込み,価値増殖過程には部分的にだけ入り込む。p.347
・労働者は価値の移転なしに新価値をつけくわえることはできない。p.352
・新しい使用価値の生産によって,生産手段の価値は再現される。
労働力は価値移転の各瞬間に新価値を形成する。p.354
・不変資本と可変資本。p.356
・原料が値上がりすれば,資本家は生産をせずに原料を売り払う。まず原料に投機するのが投機の鉄則。p.357
第7章「剰余価値率」
[第1節・労働力の搾取度]
・前貸資本C=c+vは,生産過程の終わりでは(c+v)+mに。p.360
・剰余価値はvからしか生まれない。p.363
・vが増殖した割合が剰余価値率(m/v)。p.366
・労働日のうち労働力価値の再生産が行われる部分が必要労働時間(注も)。p.367
・必要労働をこえる労働時間が剰余労働時間。p.368
・剰余価値率は,資本家による労働者の搾取度の正確な表現。p.369
・剰余価値率の計算方法のまとめ。p.370
[第2節・生産物の比率的諸部分での生産物価値の表現]
・生産物の価値でみる。p.375
・生産物の分量は,不変資本部分,可変資本部分,剰余価値部分に分解できる。p.377
[第3節・シーニアの「最後の一時間」]
・シーニア。p.378
・剰余価値は最後の1時間につくられるというシーニア説。p.380
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= ◎――◎ 山崎渉
424 :
考える名無しさん:03/06/04 23:25
・剰余価値率 100%の11時間半労働が,10時間に縮まっても剰余価値率は82. 6 %。p.386
※実際には,12時間労働を8時間でやめれば,原料も,機械も8/12ずつ消費され,
賃金も8/12だけ支払われ,剰余価値も8/12だけ生産される。剰余価値は最後に
まとめて生産されるわけではない。
[第4節・剰余生産物]
・生産物のうち剰余価値をあらわしている部分が剰余生産物。p.390
・富の高さの程度をはかるのは生産物の大きさでなく剰余生産物の大きさ。p.390
・必要労働と剰余労働の合計が労働日(ワーキング・デー)を形成する。p.391
第8章「労働日」
[第1節・労働日の諸限界]
・労働日は(必要労働時間+剰余労働時間)。労働日は剰余労働時間の長さに応じて長くも短くもなる。p.392-3
・労働日の最小限度は規定できない。最大限度は肉体的・社会的に規定される。p.394
・資本家は労働力の使用価値を最大限に発揮させようとする。自分が買った商品だから。p.395
・労働者は標準的な労働日を求める。明日も明後日も労働力を売らねばならないから。p.396-7
・商品交換の法則は労働日の長さを決めない。標準的な労働日は階級闘争が決める。p.398
[第2節・剰余労働にたいする渇望。工場主とボヤール]
・ボヤール。p.399
・剰余労働は資本主義より前の社会にもあった。
しかし商品(貨幣)経済こそが文明的な過度労働を行わせる。p.399
・夫役労働は,必要労働と剰余労働をはっきり区別する。p.401
・「レグルマン・オルガニク」(国家基本法)は剰余労働への渇望の積極的表現。p.404
・イギリスの工場法は剰余労働への渇望の消極的表現。p.406
・工場監督官の報告書は,剰余労働への資本家の渇望の継続的な公式の統計。p.408
・時間の「こそどろ」。始業時間,終業時間,食事時間,休憩時間,睡眠時間などなど。p.409
・労働者は人格化された労働時間。p.414
[第3節 摂取の法的制限のないイギリスの産業諸部門]
・法律の取り締まりがない部門。p.415
・ノッティンガムのレース製造業。p.415
・スタッフォードシャーの製陶業。p.416
・マッチ製造業。p.420
・壁紙工場。p.421
・製パン業。p.424
・夜間労働。p.429
・アイルランドの製パン職人の闘い。p.430
・家庭の破壊。p.431
・スコットランドの農業労働者・鉄道労働者。p.432 −注87も。p.433
・「単なる過度労働からの死」,婦人服仕て女工の過労死。p.435
・鍛冶屋の過度労働。p.439
[第4節 昼間労働と夜間労働。交代制]
・不変資本の運転ストップは資本家にとっての消極的損失,
24時間の労働をわがものとすることが資本主義的生産の内在的衝動,交代制・輪番制へ。p.440
・ある圧延工場,児童労働者の教育程度。p.443
・資本家による24時間労働制への理解。p.446
[第5節 標準労働日獲得のための闘争。14世紀中葉から17世紀末までの労働日延長のための強制法]
・資本は労働者の寿命を縮めることで,最大限の労働力を引き出す。p.455
・労働者の短命は,労働力再生産により大きな支出を必要とするので,
資本は,自ら標準労働日を指向させられるようにみえる。p.457
・奴隷輸入が容易であれば,短期間で最大限の働きを搾り出すのがもっとも経済的な方法となる。p.458
・奴隷貿易を労働市場に置き換えよ。p.459
・1834年の活況期には,農業地方の「過剰人口」が,人間荷物として北部へ届けられた。p.459
・社会に強制されねば,資本は労働者の健康と寿命にはなんの顧慮も払わない。p.463-4
※現代の民主的規制にかかわる論点。
・標準労働日の確立は階級闘争の結果である。そこには二つの歴史段階がある。p.466
・1349年,1496年の「労働者規制法」が定めた労働日より,実際の労働者の労働時間は有利であった。p.468
・だから,1833年の12時間法案を,時間延長派のユアは,暗黒時代への後退と罵った。p.469
・資本による労働者の1週間の領有をめぐって。労働者を擁護するポスルスウェイト,
受救貧民の労役場を「恐怖の家」にと提案する匿名氏。p.472
・1770年に行われていた「恐怖の家」の12時間労働は,その後,
マニュファクチュア労働者の工場では当然のこととなり,
再び労働時間が12時間に引き下げられたのは1833年の工場法によって。p.478
・「恐怖の家」の理想は「工場」の現実に色を失った。p.479
[第6節 標準労働日獲得のための闘争。法律による労働時間の強制的制限。1833−1864年のイギリスの工場立法]
・大工業の誕生以降,労働日延長への無制限な突進が生じた。p.480
・1802年から1833年までの5つの労働法は,いずれも死文にとどまった。p.481
・1833年の工場法から近代産業にとっての標準労働日が始まった。p.482
・1833年から1864年までのイギリスの工場立法は,資本の精神を見事に特徴づける。p.482
・1833年工場法,年小者・児童労働の規制,リレー制度,児童年齢の引き下げ,
「人民憲章」による10時間法案,地主と資本家との闘争など。p.482
・1844年追加工場法による婦人の保護。p.487
・工場法のこまかな規定は,議会の幻想でなく階級闘争の所産。p.489
・1847年新工場法での年小者と婦人の10時間労働。p.490
・工場主の巻き返し,賃金引き下げ,労働者からの「請願」書,解雇のおどし。p.490
・1848年の10時間実施とそれへの工場主の公然たる反乱,年小者と婦人の解雇,
食事休憩カット,児童労働の工夫,工場監督官の訴訟・裁判,「10時間法は廃止された」。p.493
・労働者の反撃による階級的敵対の激化,1850年追加新工場法での妥協。p.507
・児童労働についてのすりぬけ,1853年に追加で禁止。p.508
・1860年以降の比較的速い進歩の理由。p.513
[第7節 標準労働日獲得のための闘争。イギリスの工場立法が他国におよぼした反作用]
・剰余価値生産が資本主義的生産の独特の内容・目的。p.517
・無制限な労働日延長が満足させられるのは,先ず機械設備が導入された部門。p.517
・この部門が次には社会的抑制を呼び起こす。p.518
・標準労働日の創造は,階級間のかくされた内乱の産物。p.519
・それは近代産業の祖国であるイギリスに始まった。p.519
・フランスはイギリスのうしろをのろのろと。p.521
・アメリカでは,奴隷制の死が8時間運動を急速に前進させた。p.523
・労働者は死と奴隷状態に陥らぬために,法により制限された労働日を必要とする。p.525
※関連資料
・「‥‥大工業は敵対関係の母であるばかりでなく,またこれらの敵対諸関係の解決のための,
物質的ならびに精神的諸条件を生み出すものである‥‥。
工場法にかんしては−−これは労働者階級が発展と運動のための余地を得るための大一条件です
−−私は国家の命令により,つまり強制法として,資本家にたいしてばかりか,労働者自身にたいしても出すことが
必要であると考えます」(マルクスからクーゲルマンへの手紙,1868年3月17日,全集32巻,pp.443-444) 。
※残業,サービス残業,長時間労働の規制などを考える際に。
・「剰余価値は,二つの基本的な方法によってふやすことができる。労働日の延長(「絶対的剰余価値」)と,必要労働日の短縮(「相対的剰余価値」)とである。
マルクスは第一の方法を分析しながら,労働者階級の労働日短縮のための闘争と,国家権力が労働日を延長するために(14−17世紀),ついでそれを短縮
するために(19世紀の工場立法)おこなった干渉の壮大な絵巻をくりひろげている。『資本論』の出版後も,世界のあらゆる文明国の労働運動の歴史は,
この絵巻の例証となる幾千,幾万の新しい事実を提供してきた」(レーニン『カール・マルクス』新日本文庫,pp.33-34)。
第9章「剰余価値の率と総量」
・労働力の価値は不変の大きさと仮定する。p.528
・そうであれば,労働者が一定時間内に生み出す剰余価値の量は,剰余価値率によって与えられる。p.528
・労働力の価値が一定なら,可変資本の大きさは,労働者総数に比例する。p.528
m a’
・M=−−− × V, M=k×−−−×n p.529
v a
・可変資本の減少を剰余価値率の引き上げで埋め合わせ,
剰余価値率の低下を可変資本の増加で埋め合わすことができる。p.530
・《剰余価値の率と総量についての第二の法則》しかし,
可変資本の減少を剰余価値率の引き上げで埋め合わすのには,
労働日が限られていることによる限界がある。p.532
・《剰余価値の率と総量についての第三の法則》異なる諸資本の剰余価値総量は,
剰余価値率一定ならば,それぞれの資本の可変資本の大きさに比例する。p.534
・第三の法則は見かけ上,実際の経験と一致しないが,それは『資本論』第3部で解決する。p.534
・社会全体の剰余価値総量は,労働者人口の増加あるいは剰余価値率の上昇によって増大する。p.535
・貨幣が資本に転化するには,一定の最小限の貨幣量が必要。p.536-7 〔詳細『資本論』〕
・最小限の金額は,資本主義の発展段階によって,また生産部面の相違によって異なる。p.539
・以下,要点のみ強調しておく。p.540 〔第3篇全体をふりかえって〕
・生産過程の内部で,資本は労働にたいする指揮権にまで発展した。p.540 〔pp.300-301を想起〕
・資本は労働者に剰余価値を強いる強制関係にまで発展した。p.540
・資本はまず労働日の延長によって剰余価値生産を追求した。p.541
・労働過程の見地では労働者が生産諸手段を使用するが,価値増殖過程の見地では生産諸手段が労働者を使用する。
資本の生産過程は,自己増殖する価値としての運動。生産手段と労働との関係の逆転が,資本家には,
増殖する価値が生産手段に含まれているようにみえる。pp.541-3
第10章「相対的剰余価値の概念」
@レーニンの「カール・マルクス」から。「剰余価値は,二つの基本的な方法によってふやすことができる。
労働日の延長(「絶対的剰余価値」)と,必要労働日の短縮(「相対的剰余価値」)とである」。
応援さげ。
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