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考える名無しさん:
これは自戒も込めてなんですが、批評的な態度によって
自分の立場を誤魔化し、超越的な語りをするような態度は、
ズルいというか青臭いというか、実のところ高級ぶってるようで
日本的世間と最悪の意味で相似形だと思うんです。
主体や内面が外から計量できないものだとしても、
それを引き受けることを忌避して、笑い叩くことで自分ひとり高みに置こうとするような
「渋谷系」的な表現にままみられる、「しょせんすべてフェイクであり、
それに無自覚にリアルを装っている奴がバカ」とうそぶいて済ますような態度にこそ、
今何よりも「批評的」になる必要があると思う。
このテの連中こそ、本気で自分に批評性を向け、公平な相対化をすることを
巧妙に避けようとするものだから。
オタクだのヤンキーだのドキュンだの、何かの基準から指摘することだけなら
そんなのただの言葉の遊びだ。
それも、それを持って自分の優位を暗に誇り、
「正しさ」(あるいは安易なニヒリズム)に早上がりしたがるような、卑しい種類の。
アンバランスや間違いを保留しながら、中毒しない程度に負い目を噛み締め、
その分他者にもフェアに、寛容にいようとするような等身大の営為から目をそらし、
拒むことを正当化しようとするような連中(正しくなくても「そうなってしまう」ことはしょうがないが、、、)の声ばかりが
まかり通るような状況、文学やロックや映画が、なんだか正しさや強さの基準として振りかざされるような
韜晦を欠いた狭さには、やはり、微力ながらも力の限り抗していきたいです。