468 :
岩崎巌:
えーっと続きです。
第二章 「 近代の超克=弁証法=パラダイム転換」の実態
弁証法はヘーゲルが絶対精神を導くために作った思考の方法である。肯定(テ
ーゼ)、否定(アンチテーゼ)という同じ地平を止揚(アウフヘーベン)して
ジンテーゼ(総合)へといたる。しかし止揚(=超克)は私の独断でいえばク
ーンのいうパラダイム転換と同義である。パラダイム転換は浪漫主義的(=理
想主義的)な人々がよく使う「騙し」である。なぜならばパラダイム転換は実
態的に不可能であり、思想的に考えれば宗教的なもの=天空のイデア、絶対精
神、神、マルクス、構造、涅槃(=ニルヴァーナ)、云々−また脱線しますが、
ニルヴァーナという名前を冠するバンドは私が大好きなロック・バンドの一つ。
グランジ・ロックという新たな分野を開拓したバンド。代表する曲は「ネヴァ
ー・マインド」。ヴォーカルのカート・コバーンはメジャー移籍後2枚目のアル
バム「イン・ユーテロ」を完成させてまもなく拳銃自殺した。ドラマーのデイ
ヴ・グロールは自らがヴォーカル、ギターをとってフー・ファイターズ(ふー
といってもレイザーラモンHGとは無関係である。また、HGがフーコーを模し
ているという説もあるが、絶対に、いや恐らく、たぶん、それは誤りであろう。
)を結成。大成功をおさめている。)、−への帰依を意味する以外ないからだ。
469 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:16:08
また京都学派・日本浪漫派(本質は西田哲学の絶対無=仏教ですね)の
「近代の超克」はきわめて近代に生きていなければ発想不可能な概念で
ある。このことは、宮台氏が『リアル国家論』(教育資料出版会)中の
論文『共同体原理を脱し、共生原理を確立せよ』で詳細に述べている。
曰く「日本の近代を理解するには、日本浪漫派の中心人物、保田輿重郎
(やすだ・よじゅうろう)の言う『イロニー』がキーワードになります。
『皮肉』とも訳せますが、社会学者に馴染み深い言い方に直せば『逆説』
(筆者注「急がばまわれ」のように、相対立するもの・一見矛盾してい
るが正しいとされるもの)もしくは『パラドクス』と言ったほうが分か
りやすい。保田が言おうとしたのは、『急速な近代化は、日本人を失わ
れた伝統へと向かわせる。ところが伝統とはヨーロッパにとってのギリ
シア古典時代と同じく、日本人が伝統的であろうとすれば徹底して近代
であるほかない。ここに逆説がある』ということです。」このとおり近
代の超克者のはずだった保田が、実はきわめて近代人であることを自己
暴露してしまっている。
470 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:18:19
ここで筆者の私見ですが、藤岡信勝氏、西尾幹二氏ら「新しい教科書を
つくる会」の主要人物は同じパラドクスに陥ってしまっていること、そ
して自称伝統主義者たれば、スーツや革靴、自動車…のような近代欧米
物質文明につくられた物を使用することは論理的に矛盾していることを
自覚しなければならない。彼らは羽織、袴、下駄を身につけて荷車に乗
らなければならない。
さらに引用すると「フランクフルト学派のフロムやアドルノが50〜60年
代に『共同体主義(筆者注 あくまでも「共同体」ではなく「共同体主
義」ですよ)は近代的なものであり、共同体が空洞化したからこそ共同
体主義が主張される』と言いました。
これを踏まえてユダヤ人ハンナ・アレントは共同体主義的にふるまって
いないというユダヤ人社会からの批判に答え、『私は現に共同体を生き
ていることは自明だ。共同体主義を主張しないと共同体が消えるかのご
とき主張こそ反共同体的だ』と反論しました。」
ここまでの分析で、近代の超克者はきわめて近代人である以外ないとい
うことが解っていただけたと思います。
−このことは、デリダがレヴィ=ストロースを批判している事と相即し
ている。ここで竹田青嗣氏の文章を引用する。氏は「デリダによると、
文明と未開(=野生)を対置させて、後者に近代文明を乗り超える契機
を求めようとするルソーやレヴィ=ストロースの考え方は、じつはそれ
自身が隠された文明主義である。なぜなら、彼らの野生に対する評価は、
まさしく文明の側からの観点にほかならないからだ。というのだ。」と
書いている。(別冊宝島44『わかりたいあなたのための現代思想・入門』「デリダと脱構築という概念」より)−
471 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:26:28
最後に
1.存在と時間、生命については沈黙しなければならない。
2. 世界に神は存在しない。
3. 哲学は不義・不平等を正すためにのみ存在できる。
472 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:29:26
著者自己紹介
本名 安藤俊一。1966年福島県塙町生まれ。塙中学校卒、都立クロマ
ティ高校卒、茨城大学理学部生物学科卒。大学3年のときに戦旗・共産
同(現BUND)に結集(05年10月に代表と活動内容に失望し脱退)、大学
卒業後、更なる探求のためパチンコ大学を受けるも機種名が覚えられず
不合格。やむを得ず東京早稲田のバカ田大学に入学(バカボンのパパは
34年先輩)、主席で卒業。その後スタンアホード大学、バッカード大学
に留学。
細菌検査技師、環境化学分析技師、ゴムチューブ(横浜ゴム)の現場作
業員(3日でクビ)などを経て現在は小学生、中学生、高校生の学習塾
講師。も昨日クビになり家庭教師。
国家としての天皇制の廃止と環境問題、人権及び動物の権利問題をライ
フ・ワークとする。
473 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:30:59
趣味は音楽鑑賞(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ビョーク、
マーキュリー・レヴ、コールドプレイ、システム・オブ・ア・ダウン、
ナパーム・デス、コンヴァージ、あぶらだこ、ブラフマン、ボーヅ・オ
ブ・キャナダ、シガーロス、その他ハードコア・メタル、プログレッシ
ブ・メタル、クラシック・メタルなど。 クラシックではバッハ、ベー
トーヴェン、シューベルト、ヴェルディ、ブルックナー、ストラヴィン
スキー。 ジャズはコルトレーン、モンク、ジョン・ゾーン。)、映画
館鑑賞、もとい、映画鑑賞(好きな監督はアンドレイ・タルコフスキー、
スタンリ・クーブリック。好きなミュージカル映画は「サウンド・オブ
・ミュージック」、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」)、お笑い(好き
な番組は「ごっつええ感じ」、「MontyPysons FlyingCircus」、「バ
ク天」、「はねるのトびら」、「爆笑オンエア・バトル」、「笑金」、
「エンタ」、「地上波では放送出来ないTV」など。その他の好きなお笑
い芸人はアンタッチャブル、おぎやはぎ、東京03、ダイノジ、田上よし
え、キング・オブ・コメディなど)
474 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 19:32:22
読書(好きな作家は赤塚不二夫、吉田戦車、しりあがり寿、うすた京介、
中川いさみ、野中英次、みうらじゅん、中島らもなど)、AV鑑賞(好き
なAV女優は美里真理、時任歩、みゅう、椿まや、明乃夕奈、天見麗、松
島かえで、みひろ、松岡玲奈、萩原舞、森村はるか、峰なゆか、如月カ
レン、喜多村麻衣、小森美樹、乃亜、吉沢明歩、伊東怜、宮下杏奈、南
ゆり、白川陽奈など(カワイイor綺麗だったら誰でもOK!!)好きなア
イドルは小太りのときのめぐたん(安めぐみ)、小野真弓、好きな顔の
タイプはAKB48)、クルマ(現在は軽のオープン・スポーツカー、コペン
に乗っているが、ゆくゆくはハチロクトレノに乗りたい)、料理(中華、
洋食、ケーキ、たこ焼きなど)、冬山登山。好きな言葉は「ヤらせろ!
!」。嫌いなものは擬似科学(細木和子、江原啓之、Dr.コパ、ゲルマ
ニウム、マイナスイオン、アガリクスなど)。
475 :
考える名無しさん:2006/02/18(土) 19:38:15
面白いねーHPは開いてるの?あればURL教えてください(^!^)y~
俺は
悪い夢を見ている
のか
477 :
考える名無しさん:2006/02/18(土) 19:51:49
夢は終わった
俺に何が言えるだろう
夢は終わった
昨日
478 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 23:45:30
自己紹介の続きです。尊敬する人物はマルコムX、キャプテン・ヴァン・トラッ
プ、ハンニバル・レクター博士。なお、現在メル友募集中でーす♡。私は謙虚
なので、誰とも友達になります。以下の条件を満たしているだけでOKです。
1.女性であること 2.カワイイor美人であること 3.デブとヤセでないこと
4.年齢が25歳くらい〜40歳くらいの人 5.性格がやさしい人 6.バカでない人
携帯のメアドは
[email protected]でーす。よろしくお願いしまーすっ♡♡♡
それから考える名無しさん。あなた様も哲学が好きなんですねー。友達になってください。
あと水戸市内の大学か短大で私を助手にしてくれるところはないですか?よろしくお願いします。
479 :
岩崎巌:2006/02/18(土) 23:52:58
あと好きな芸人の中にタカアンドトシと次長課長を入れるのを忘れてました。
なお私が所属していた新左翼団体「ブント」への批判は「ブント」を引けば出てきます。そちらもご覧になってください。
480 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 21:25:47
廣松先生の偉大なところは近代二元論を超克したことだと思います。
仏教で言えば梵我一如(アートマンとブラフマンは一体)になりますね。
481 :
考える名無しさん:2006/02/20(月) 22:08:28
>>480 あと、エルンスト・マッハの「思惟の経済」哲学を紹介した功績
は大きいと思ってます
482 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 22:21:44
483 :
考える名無しさん:2006/02/20(月) 22:23:47
ここの人たちはみんな考える名無しだよ
484 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 22:30:33
485 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 22:36:14
そうですかー。デリダは亡くなったんですか。後はチョムスキーに期待するしかないですね。
486 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 22:48:09
487 :
岩崎巌:2006/02/20(月) 22:54:02
19年ぶりで完結!
良知力・廣松渉編
『ヘーゲル左派論叢第二巻 行為の哲学』
御茶の水書房
¥7980
489 :
考える名無しさん:2006/02/21(火) 05:06:21
チョムスキーの政治評論を有り難がっているのは日本だけだこのバカ
あぼーん
491 :
岩崎巌:2006/02/21(火) 17:56:52
489、バカの定義を教えましょう。バカとは「公共のルールを知りながら、あえて、それを破る人」です。
だから、あなたはバカではなく、うんこちゃんです。
それからチョム2の政治評論をありがたがっているのは、中南米の大半の人、ヨーロッパの半数の人です。
反論できるんだったら反論してみー!ばーか、ばーか、べろべろばー!
492 :
考える名無しさん:2006/02/21(火) 18:38:33
岩崎クン、チミこそ公共のルールをあえて破ってます。
ばーか、ばーか、べろべろばー! ではなく、
ばーか、ばーか、お前のかーさん、でーべそ! でちゅ。
公共は漢字の意味を取ると、個人的なものが前提であると考えられる。
全体であることに加え、個人的な意味である。
それとも、英国、中国などから導入した考えですか。
Public、人民の考え方でしょうか。
>>493 何故なら、公は全体であり、共にするというように、何かと接していると考えられるからだ。
公や国家の全体は、何かと何かが接していることであると考えられる。
つまり、何かと何かが接しているというと個人であると考えたからだ。
それとも、
もっと広いところで考えてあり、広いものが公であり、そのなかの幾つかのものが接していると考えられる。
何かを集団と考えて、接しているという世界観だ。
とりあえず彼の人には
「半年ROMってろ」
としか言いようがない
496 :
岩崎巌:2006/02/21(火) 21:16:46
497 :
岩崎巌:2006/02/22(水) 04:48:22
498 :
考える名無しさん:2006/02/22(水) 20:37:49
>>489 そうでもないみたいよ。
イギリスのミュージシャンで影響を受けた本の欄にチョムスキーの本があったのみて
微妙にげんなりしたのを覚えてる。
どうも左翼の旗手みたいな扱いになってるようだな…
45万部のベストセラー『嫌韓流』の第2弾
『嫌韓流2』発売中
駄作か傑作かは、買って自分で確かめよう
500 :
考える名無しさん:2006/02/26(日) 00:10:39
>>480 関係の第一次性を批判してんじゃないの?
ちなみに、存在が意識に対してどのようにたち現れるかを解き明かそうというのが
広松哲学だろう。単純に観念論を批判して、広松哲学の批判になるのかね?
現象学にも通じるところだろ。
501 :
哲学者:2006/02/26(日) 00:12:37
>>500 なんでもいいですが、貴殿は『世界の共同主観的存在構造』
を読まれていますね?
502 :
考える名無しさん:2006/02/26(日) 00:24:37
↑
はい、ずいぶん昔に、読んだり、休んだり、読んだり。
503 :
考える名無しさん:2006/02/26(日) 03:06:13
あはははははは
504 :
考える名無しさん:2006/02/27(月) 07:56:42
>>480 日本の哲学の教授は、「主観=客観の二元論の超克は、広松や大森をまつまでもなく、
西田幾多郎でもう超克済みだ」と考えている人が多い。
そして、学生たちが西田幾多郎を読んでいることを暗黙の前提として、講義をしている。
日本の大学で哲学を学ぶなら、一見全く関係のない分野を勉強するにしても、「善の研究」
は読んでおいたほうがいい。
505 :
考える名無しさん:2006/02/27(月) 09:56:21
近代哲学の二元論を「超克」する理論を拵えるのと、
「梵我一如」のような高次の意識状態とは、
まったく異なるものだと思うよ。
506 :
考える名無しさん:2006/03/18(土) 01:51:02
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/4309243746 単行本
テツガクシャヒロマツワタルノコクハクテキカイソウロク
哲学者廣松渉の告白的回想録
廣松 渉 著
小林 敏明 編
定価2,100円(本体2,000円)
ISBN 4-309-24374-6 ● Cコード 0010
※未刊4-6 ● 224頁
発売日 2006.03.17
戦後日本を代表するマルクス主義哲学者が生前、病床で語った、
その生涯の回想。その哲学のはじまりとコミュニストとしての
青春がはじめて明らかに。
廣松 渉 (ヒロマツ ワタル)
1933-1994。物象化論によってマルクス主義を根底からくつがえす
とともに、「ドイツ・イデオロギー」の復刻など、その後への影響は
はかりしれない。著書に『西田幾多郎の憂鬱』など、著作集はじめ著
書多数。
小林 敏明 (コバヤシ トシアキ)
>>506 読んだ。廣松のスタンスがおもしろかった。
50〜60年代の共産党周辺の流動的な状況は、後代の人間が想像するよりはるかに荒削りで、
危機感と暴力に満ちた世界だった。そんな荒々しい状況の中から廣松哲学は生まれたのだ。
60年安保から一貫してブントとの関係が微妙なところが廣松だな。
508 :
考える名無しさん:2006/03/21(火) 23:01:37
『今こそマルクスを読み返す』って著作集の中に収録されてる?
509 :
岩崎巌:2006/03/31(金) 21:52:00
野家先生、ご相談したいことがあるので読んでらしたら御連絡ください。
510 :
野矢:2006/03/32(土) 01:25:23
ここに書いといて。
511 :
野家:2006/03/32(土) 02:20:23
おい野矢。青二才がでしゃばんじゃねーよ。
512 :
岩崎巌:2006/04/06(木) 14:27:37