1 :
考える名無しさん :
01/10/10 14:38 講義でやってるんだけどよくわからん。 先生は天才だって言うのですが・・ スピノザスレもあることだし、ここもマターリいきませんか。
また君か。。 なんで大学生のフリをしてスレ立てるんですか。 そういうの流行ってるんですか。 色々な板で変なスレ乱立させてますよね。そういうのホントにやめてくれませんか。 ハッキリ言ってみんなむかついてます。今後スレを立てないようお願いします。
3 :
考える名無しさん :01/10/11 01:19
充足理由律だっけ? 昔聞いて変わったこと考えるなと思った。
4 :
mimesis :01/10/11 02:16
『モナドロジー』 Principes de la philosophie ou Monadologie,1714 31 − われわれの思考の働きは二つの大原理に基づいている。 その一つは矛盾の原理で、これによってわれわれは矛盾を含ん でいるものを偽と判断し、偽と反対なもの、偽と矛盾するもの を真と判断する。 32 − もう一つの原理は十分な理由の原理( principe de la raison suffisantez )で、これによってわれわれは、事実がなぜこうであ ってそれ以上ではないのかということに十分の理由がなければ、 いかなる事実も真であることあるいは存在することができなず、 またいかなる命題も真実であることはできない。と考えるもの である。もっともこのような理由は、ほとんどの場合われわれ には知ることはできないけれど。 33 − 真理にも二種類ある。思考の真理と事実の真理である。 思考の真理は必然的でその反対は不可能である。事実の真理は 偶然的でその反対も可能である。真理が必然的である場合には、 その理由を分析によって見つけることができる。すなわちその 真理をもっと単純な観念や真理に分解していって、最後に原始 的な観念や真理にまで到達するのである。
>>4 訂正 誤 principe de la raison suffisantez
正 principe de la raison suffisante
7 :
考える名無しさん :01/10/11 02:28
>1 先生って、もしかして坂部恵? 昔、坂部先生が講義で「カントは百年に一度の天才だが、ライプニッツは千年に一度の天才だ」(ビミョーに記憶違いがあるかも)とか言ってたよ。
8 :
考える名無しさん :01/10/11 02:41
数学者の森毅先生も、 カント如きにライプニッツの壮大な哲学が超えられたとは思えない って書いてたな。モナドロジーにはすべてが書いてあるとも。 そんなすげえのか?この人。
その変りイヤなやつだったらしいよ。 葬式に立ち会ったのも秘書一人だけだったとか。
10 :
mimesis :01/10/11 02:59
森毅先生は『異説 数学者列伝』のなかで 『モナドロジー』を評して 「ヨーロッパ中の思想の雑炊」「未来の予見の雑炊」であると 書いています。
11 :
考える名無しさん :01/10/11 03:09
学者でいやなやつなんか腐るほどいる。 ニュートンの方がもっといやなやつ。
12 :
考える名無しさん :01/10/11 11:40
もなードロジー
13 :
考える名無しさん :01/10/11 11:51
>>11 微積分の発見をしたのは俺が先だといってニュートンと争ってたらしいね。
モナドロジーが主著なら頁少なすぎないか?
器用貧乏だったのかなァ?
部分が全体を表出するってやつ中国の医学からアイデア輸入した だけだろ
15 :
考える名無しさん :01/10/11 13:17
>>14 中国の医学のアイディアとは知らなかった。詳しく教えてください。
あと、このアイディアは、華厳経(だったかな)に似ているという
指摘も聞いたことがあります。
16 :
考える名無しさん :01/10/11 17:04
華厳?おもろそうやな。詳しい人いません?
17 :
考える名無しさん :01/10/11 20:48
易から二進法を生み出したんだっけかこの非と。
18 :
mimesis :01/10/11 21:35
>>14-17 みなさんのいうことを考慮に入れてみれば、
森毅先生の「ヨーロッパ中の思想の雑炊」という評は
「ユーラシア大陸中の思想の雑炊」というふうに
拡張できるかもしれませんね。
工作舎のライプニッツ著作集の第10巻のタイトルは
『中国学・普遍学・地質学』となっています。
19 :
考える名無しさん :01/10/12 12:27
>>17 2進法といえば、現在のデジタル技術の基礎だよね。
われわれのこうしたカキコも、ライプニッツに負っているということか。
20 :
考える名無しさん :01/10/12 13:26
すごい人なんや。最初はモナドロジー読めばいいん?
21 :
考える名無しさん :01/10/12 13:26
ところでモナドってなに?
22 :
考える名無しさん :01/10/12 13:33
工作舎のライプニッツ著作集薄いのに高すぎ 超メジャ-なんやから文庫だせや!
23 :
考える名無しさん :01/10/12 15:02
モナド論=単子論・・・・
薔薇十字の、影響受けたってライプニッツやっかいな・・・
25 :
考える名無しさん :01/10/13 17:37
単子論知りたい!講義してくれる人いませんか〜?
26 :
考える名無しさん :01/10/17 19:02
>>25 大した分量じゃないから、自分でお読みになってはいかが?
第8節のような難解な部分もあるけど、これだけの分量の中に
世界の複雑さをすべて封じ込めたようなスゴミがありますよ。
27 :
mimesis :01/10/17 20:18
>>26 さんのいう
「これだけの分量の中に 世界の複雑さをすべて封じ込めた」
ということを、
『モナドロジー』自体が「モナド」と類比的である
というふうにも表現できると思うけど、
私はそこに『モナドロジー』の美しさを感じる。
28 :
考える名無しさん :01/10/18 12:31
ついでに『形而上学序説』も読むことを薦める。
29 :
考える名無しさん :01/10/18 12:58
非線形
30 :
考える名無しさん :01/10/19 00:08
世界の名著買ったぞ!モナドロジー読むぞ!
31 :
考える名無しさん :01/10/19 00:15
石黒ひでの研究書ってどうなの? 分析哲学の人はテクストをねじ曲げる印象がある
32 :
考える名無しさん :01/10/19 03:00
ライプニッツ本高すぎ。
33 :
考える名無しさん :01/10/19 03:53
「わからんこと」を書いているのを前にして、凡人はそれを 「天才」のなせるワザだと言う。 秀才は「わからんこと」を前にすると、デタラメであっても わかったフリをしてしまう。 結局「わからんこと」を理解できるのは、「天才」だけであった。
35 :
考える名無しさん :01/10/19 07:51
>>34 まあ、様相論理の元祖みたいな人だからねえ。
事実の真理=偶然的真理というのを書いている。
『モナドロジー』の33節〜37節に書いてあるよ。
36 :
考える名無しさん :01/10/19 07:53
>>30 世界の名著の訳より、岩波文庫の『単子論』の河野与一の
訳の方が良いと思われます。あと、注もこっちのほうがしっかりしている。
37 :
考える名無しさん :01/10/19 07:54
>>31 日本語訳のより、英語の原書の方がわかりやすいと思われます。
38 :
考える名無しさん :01/10/19 07:56
>>32 確かに工作舎版のライプニッツ著作集は
高すぎる。1万円近くすると思う。
39 :
考える名無しさん :01/10/19 07:57
>>29 黒崎政男が決定論的カオスと、ライプニッツの偶然的真理の
親和性みたいなことを言っていたねえ。どうなんだろう?
40 :
mimesis :01/10/19 07:58
>>33 たしかにそうですね。
「わからない」ことが「わかる」からその先に進める。
ひとのいってることが「わからない」から自分でつくって(考えて)しまう。
そこに「紙一重」といわれる所以があるのでしょうね。
41 :
考える名無しさん :01/10/19 12:49
>>37 「英語の原書」ってなあに?mimesisさんがあげている英訳のこと?
42 :
考える名無しさん :01/10/19 14:54
>>41 石黒ひでの本です。元は英語の論文だったはず。
43 :
考える名無しさん :01/10/19 18:43
>>43 レスありがとう。すっかり勘違いしていました。
ライプニッツとヴィトゲンシュタインの研究で有名な人だとは聞いている
けど、読んだことないです。
>>39 なにそれえ?詳しく知ってたら教えて!
黒崎政男ってカントの入門書書いてる人かなあ?
それしか知らない。
45 :
考える名無しさん :01/10/21 22:42
>> 44 『カオス系の暗礁を巡る哲学の魚』という本です。 黒崎政男はカント研究者ですね。
46 :
mimesis :01/10/25 00:50
田島正樹は『スピノザという暗号』で、ライプニッツの学説は一見荒唐無稽に 思われるけれど、読み込むほどに深みを帯びてきて、その鋭さがわかる玄人 (哲学的素養のある人)が好む哲学者なのだと書いてます。 ライプニッツがあまり盛り上がらない原因の一つに柄谷行人が ホーリズム批判のために持ち出した「ライプニッツ症候群」という 概念の悪影響があるかもしれないなんて思うのだけれど、 それは柄谷行人の影響力の過大評価かな? ただこのスレ上げておきたかっただけなのでした。
47 :
考える名無しさん :01/10/25 12:26
>>46 哲学板では、ライプニッツに限らず、古典的哲学者のスレは沈みがちですね。
このスレの中では、mimesisさんは知識もあるみたいだから、どんどん
引っ張っていっていいとおもいます。スレを盛り上げるには誰か牽引役が
必要だと思います。
それはそうと、柄谷行人の「ライプニッツ症候群」ってどういう概念なん
でしょうか。教えてください。
日本のポストモダン系(といっていいのかな)の論者には、ライプニッツの
予定調和論は評判わるいけど、スピノザの神への知的な愛と同様、
この世界の無限の複雑さをはらんだもので、そんなちゃちなものでは
ないと思うのですが。
48 :
mimesis :01/10/26 01:05
>>48 私のことはこもかくこのスレで地味に盛り上がりたいですね。
柄谷の「ライプニッツ症候群」は『ヒューモアとしての唯物論』に収録されている。
http://homepage2.nifty.com/gelato/humour.htm ライプニッツ症候群とは、関係の外面性を内面化すること。主語のなかに全ての
述語を含めようとする主語主義。その代表例がライプニッツのモナド。モナドには
窓がないため、そこには柄谷の言う「交通」がなく、他者の他者性が失われて
しまう。他者性の喪失は柄谷の批判するところであって、ライプニッツ症候群は
否定的レッテル。政治的文脈においては、京都学派のアジア共栄圏のイデオロギーが
その一症例とされる。柄谷の政治的発言にライプニッツが利用されてしまった感じ。
ライプニッツのテクストから引用するならば、『形而上學叙説』の13節が
「主語主義」をよく表わしていると思います。
「各人の個体概念は、以後その人の身に起こる事柄をすべて事前に含んでいるので、
その概念をみれば、それぞれの出来事の真理について、そのア・プリオリな証明や
理由がわかる。」
もっとうまい説明のできるひとはいくらでもいるはずですが、とりあえず。
49 :
考える名無しさん :01/10/26 07:58
>>46 今時、柄谷行人を真に受けている人なんて存在するんですか??
少なくとも、ライプニッツのテキストの方が柄谷行人の駄文より
読む価値があると思われるが。
50 :
考える名無しさん :01/10/26 08:53
モナドとは現代風に言えば、DNAみたいなものか? 各人の細胞にまで各人の特徴が潜在的に刷り込まれている。 おれは個人的には美人には美人のDNAがあるように思ってるよ。 見るからに美人というのはそれぞれのパーツにDNAのレベルで 美が刷り込まれているように見える。
>>45 おお。ありがとうございます。
しかし変なタイトル。
探そ。
ところで、みなさん。ライプについて書かれた良書で、おすすめの
本があったら教えてもらえませんか?僕、ライプはホントに名前ぐらい
しか知らないので・・・。
52 :
考える名無しさん :01/10/26 14:22
>>50 モナドとDNAは全然違うでしょう。
DNAはあくまで物質的レベルなんだからさ。
モナドは実体(substance)でしょう?
DNAのアナロジーはモナドには使えないと思うが。
53 :
考える名無しさん :01/10/26 14:24
>>51 日本人の研究書だと、
下村寅太郎『ライプニッツ』とか、
酒井潔『世界と自我』が良いと思われる。
英米仏の研究書も良書が多いがほとんど翻訳がない。
54 :
考える名無しさん :01/10/26 14:35
>>48 柄谷のライプニッツ理解がどんなものかはよく分からないのですが、
「モナドには窓がない」=「モナド間には交通がない」っていう図式は
間違いですね。
モナドには窓はないけれども、モナドそのものが窓です。
ですから、モナドがモナドであるためには常に既に交通が成立して
いなければならないはずです。
というか、ライプニッツは窓からなにかモノが出入りするような
交通という概念そのものを批判していると思われます。いかがでしょうか。
55 :
考える名無しさん :01/10/26 18:13
>>54 モナドは他のモナドなど理解しないんじゃないんですか?
56 :
考える名無しさん :01/10/26 18:25
>>54 >ライプニッツは窓からなにかモノが出入りするような
>交通という概念そのものを批判していると思われます。
私もそうだと思います。表象の世界はそれ自体の秩序を有しており、
メカニックな世界に還元することが出来ないという含みがあると思う。
スピノザの心身平行論と似たところがあると思いませんか。
余談ですが、柄谷氏はライプニッツにおける「他者」の不在を批判してる
そうですが、「思考の真理と事実の真理の区別」をみると、「他者」不在
とはいえないと思います。
57 :
mimesis :01/10/26 19:03
『モナドロジー』において「理解」とはなんなのかを私自身 よく理解していいないのですが、第29節の「われわれは高められて、 自己自身を知り神を知るにいたる。そして、これこそわれわれの中に ある理性的な魂、すなわち精神と呼ばれるものである。」さらに、 『理性に基づく自然と恩寵の原理』の第13節の「もし各々の魂の襞を すべて拡げることができたら、当の魂の内に宇宙の美は認識され得る だろう。その襞は時間とともにしか目立つほどには展開しないのである。」 これらのテクストからすると、モナドがなにかを理解するとは、 自己の襞を展開することであるといってよい気がします。
58 :
考える名無しさん :01/10/26 19:41
スピノザスレではドゥルーズの話題で盛り上がってるけど、
ここでは出てこないね。
>>58 さんのカキコをみて、ドゥルーズを連想した。
誰か詳しい人いないかな。
59 :
考える名無しさん :01/10/26 22:08
>>56 心身並行論ではないよ。
心身って区別が間違っているって
立場でしょう?ライプニッツって。
60 :
考える名無しさん :01/10/26 22:11
>>58 ああ、Deleuzeの"Le pli"のことかですか?
あれって妙にDeleuzeらしくないよねえ。
思いっきりライプニッツに引きずられている。
61 :
考える名無しさん :01/10/26 22:13
>>57 自己の襞を展開することと、モナドの理解とは
別レベルじゃないですかねえ?
確かに、モナドを「襞」的なものとして理解するって
解釈はDeleuzeがやっているんで、それはアリだとおもいますけど。
62 :
考える名無しさん :01/10/26 22:19
>>56 柄谷氏の批判は京都学派の政治的立場であって、
ライプニッツそのものを批判したいのではないのでしょう。
>>「思考の真理と事実の真理の区別」をみると、「他者」不在
とはいえないと思います。
これ↑はどういうことですか?よかったら説明してください。
63 :
考える名無しさん :01/10/27 16:54
>>58 実践的自己言及ですか?(笑
てゆうかただのage
あげておこっと。
ささ。事実の真理と思考の真理ついて 講義してください・・・。
66 :
mimesis :01/11/07 04:32
びたみんさん、こんばんにゃ〜。
とりあえずこのスレの
>>4 を読んでくれ。
『モナドロジー』の引用してあるから。
>>66 >すなわちその真理をもっと単純な観念や真理に分解してい
って、最後に原始的な観念や真理にまで到達するのである。
こんばんわ
思考の真理が最後に終わるって事は、有限だからって事ですか?
それに対して事実の真理は・・・
「自然(非造物)の内に理由の系列を辿っていくと
無限背進に陥ってしまう。(モナドロジー、36)」
と、無限になっちゃうと。
なんかどうもむずかしい。
>事実の真理は偶然的でその反対も可能である。
これはどおいった意味でしょうか?
68 :
mimesis :01/11/07 04:48
もはや半ば酔っぱらっているのですが。 思考の真理は単純にいうと「論理的」必然性。 いわばアプリオリな真理。 自然の系列を考えなくてもその真理性が保証されるもの。 事実の真理はア・ポステリオリな真理。 問題ありなのは承知で乱暴にいうとこれ。 とりあえずの説明。
>>68 むおおお!
なあるほど。形式的なものなんですね。
むふむふ。
ということは・・・???
・・・・・・とりあえず今日は落ちます。。。
70 :
考える名無しさん :01/11/11 23:21
>>68 「思考の真理」というのは、概念の分析を進めて行くと、
人間の知的水準でも必ずA=Aという自同律に至る真理であり、
「事実の真理」は、概念の分析が、充足理由律によって、
最終的にはA=Aの自同律に至ることは分かっているのだが、
概念の分析の系列が永遠と続いてしまって、人間レベルでは
判別することが出来ない真理だと思うのですがいかがでしょうか?
>>70 有限と無限てこと?
なんかライプも偶然性自体を扱ってるように思えない気がする。。。
別の必然性で解決しちゃったって感じ・・・。
どこかに救いがたいまでの偶然野郎はいないのだろうか?
ライプニッツにとって、厳密な必然性は論理や数学のようなものにしかないと僕は考えているのですが.... だからその他の事象はすべて偶然的であって、ライプニッツは偶然性を考えていると思いますが..... 世界の創造自体が神の善意からなされた偶然なものであって、神による世界の創造自体に 論理的必然性はない。 これでもライプニッツは、偶然性を問題とはしていないのでしょうか..... もし、ビタミンさんが、世界を創造する神の存在自体を原始偶然のように考えたいのだとするなら それは違うと思うよ。 ライプニッツは、神の存在まで偶然的なものとは考えなかったと思う。
>>72 なるほど。
神の存在は必然とライプは考えていたんですね。
74 :
考える名無しさん :01/11/13 21:39
>>72 その「厳密な必然性」ってのが何かってのが問題だよね。
一応、ライプニッツは様相を取り入れているわけだし。
>>世界の創造自体が神の善意からなされた偶然なものであって、神による世界の創造自体に
>>論理的必然性はない。
>>これでもライプニッツは、偶然性を問題とはしていないのでしょうか
え〜と、神による世界の創造は、確かに神が必然的真理に従った
知性基づいた意志によって行っていますが、それを「偶然的」と
言って良いのでしょうか?ライプニッツは神が自由に世界を
創造したとは書いていないはずですけど、この問題については
どう考えますか?
>>73 びたみんさんへ
あと、神による世界の創造が必然的か偶然的かという問題と、
神の存在そのものが必然的であるということは別の問題だと
思いますけど、どのように考えられますか?
>>74 なんだかライプは、神の存在しない世界は矛盾表現だ、みたいな事を
言ってるような匂いがします。が、もちろん神の存在そのもの、世界の
総体そのものは「偶然」と(言ってよければ)考えられるんじゃないかと
思います。どっか別スレにも書いた気がするんですが、ライプは偶然を
別の上位の必然性を持ってきて誤魔化しているように感じられます。
まあ、読んでないんで、えらそうな事は言えませんw
もやもやを言葉にしてくれて、あんがとう。。。
論理的可能性の中からランダムに選ばれると言う意味での偶然性と
論理を超えた(てゆか超えたなんて言えないんだろうけど)、もう必然性
を語る根拠が微塵も無い、スペシャルな偶然性との関係て
どーなってるんだろ・・・?そしたら「偶然」とも言えないのかな???
76 :
考える名無しさん :01/11/14 08:08
>>75 びたみんさんへ
読んでないならとりあえず、自分でテキストを読みましょう。
読んでからでないと、なにも言えないはずです。
>74 その「厳密な必然性」ってのが何かってのが問題だよね。 完璧にその存在が保障されている必然性という意味で書きました。 デカルトは数学的真理でさえ、神の意思が凌駕し、その真理を変えられると考えたけど、 ライプニッツは、神の意思でさえ論理や数学は変えたり、それに反したりすることはできないと思った。 ライプニッツは世界を、自然の世界と恩寵の世界と二つに世界を分けたと 思います。 で、自然の世界の自然法則は、必然性(決定論)で支配されていると考えたけど でも、自然法則自体が生じたのも偶然的な出来事だから、偶然性に汚染されている。 だから厳密な意味での必然性は、論理や数学にしかないと書きました。
>74 え〜と、神による世界の創造は、確かに神が必然的真理に従った 知性基づいた意志によって行っていますが、それを「偶然的」と 言って良いのでしょうか? 僕には、そうとしか解釈できませんでした。 たしかに神は必然的真理に従った、その知性によって、いくつもの可能世界から最善の世界 を選択しますが、知性にできるのは選択までなんですよ。 その選択した世界を実現させるのは最後、神の善意、つまり意志が必要なのだと思います。 僕も、たぶんビタミンさんが問題とするような偶然性にひっかかってて、それを意識して ライプニッツのテキストを注意深く読んでました。 ライプニッツは世界の創造には、神の善意が最後絶対に必要となってくる ように書いていると思います。 まあ、あとはその意志の解釈しだいなんだろうけど、僕は意志というのは なにかをしたんだけど、それをすることができないでもいた、というものだと 思ってます。 だから、世界の創造も偶然的なものだと思ったのです。
スピノザの「エチカ」の世界の必然性と比べた場合、ライプニッツ の神の善意は際立って偶然性を帯びたものだと思います。 でも、ライプニッツ自身は、この世界が善いものであることを強調したいためにも 神の善意というものは抜かすに抜かせないものではないでしょうか? すべてが必然的なら、善いもへったくれもないから。
>>76 その通りっすね。読んでみますん。。。
なかなか見つからない・・・。
ライプニッツの神は、全知の知性、全能の力、そして最も善い意志の協同によって世界を創造する。 でも、世界の創造という出来事において、その三つの中でランクを付けるとしたら、善意志 が一番上位にくると僕は思うし、ライプニッツもそう位置づけていると思う。 全知の知性、全能の力だけじゃ世界は創造されない。 全能の力を行使して、知性が選択した最善の世界を創造するのに、最後、善意志がある。 まあとらえようによっては、この意志を論理を超えた決断ととらえることもできるな。 だから、その決断自体は偶然とも必然とも言えない。 知性において偶然云々、必然云々と言えるのであって、世界を創造する神の決断は 知性には書き込まれていない。 よって、その決断は論理を超えている。 じゃないと、力と知性と意志をそれぞれ区別すること自体に意味がないな。 スピノザの神の力には意志なんてものはないから、意志などなくても必然的に 神の力は実現されていくけど、ライプニッツの神は、その力を行使するにも神の意志 が必要。 スピノザの神は力しかないんだよね。