2001/9/23 時間概念
時間とは不思議なものです。
現在、私達は時間を大まかに「現在」「過去」「未来」と区分していますが、よくよく考えてみるとこれらの区分の仕方にも疑問が湧きます。
まず、人間は現在といういまこの瞬間を捉えることが出来ているのであろうかという疑問があります。いまこの瞬間感じたことはすぐに過去という波にさらわれてしまい、我々人間は「現在」を感じる余裕は無いはずです。
こうしてこのテキストを書いている間にも私は過去に飲み込まれていき、
漠然とすぐそこに迫っている(この表現が正しいのかは疑問ですが)未来を体験します。
逆説めいて思えるかもしれませんが私は現在という時間軸そのものは(人間にとって)存在し得ないものではないだろうかと思います。そう考えると人間は過去と未来の接点(線や面でない一次元の)と捉えた方がすっきりします。
動物は未来を想像して、はっきり未来を「来るべきもの」と認知していず、また記憶に関しても人間のように記憶を作り上げたりある出来事と関連づけたりする作業をしませんので、「未来」や「過去」といった観念は薄く、
「現在」とすぐそこにある「未来」しか関心がないように思えます。
人間は「言葉」の介在により他の動物より想像力があります。妄想といいかえてもよいでしょう。時間軸に関しての思いこみも各時代、地域によって変わってきます。現在は西欧社会の時間概念が浸透していますので、
「現在」「過去」「未来」という考え方は当たり前のように感じられることでしょうが、例えば人間の平均寿命が5歳ぐらいになったら、どうでしょうか?
今のように悠長に「未来」を考慮する余地がなくなり、動物的な生き方に近くなるような気がします。(例えとしては極端すぎますが)
あれこれと考えてきましたが、現在我々が当たり前と思っている時間概念も相当あやふやな思い込みに支えられているということです。また、資本主義社会という枠自体がそのような概念に支え、
支えられているといっても過言ではないでしょう。
ttp://zero-yen.com/merao/index.html Ps. 言葉で時間を語るのにはかなり無理がありますね。