1 :
名も無き飼い主さん:
あなたは熊と遭遇したらどんな行動をとりますか?
2 :
森:2007/08/29(水) 18:19:02 ID:0/VaMSIg
わたしは週末になるとよく山歩きに出かけます。
その日は天気もよく気持ちよく山道を歩いていました。
熊出没 の看板をこの山で何度も見ていたわたしは、その看板さえ景色になり、注意するという気持ちなどすこしもありませんでした。
いま思うと、あのときすこしでも看板の意味を考えていたらあんな目にはあわなかったはず
山道の横には川が平行して流れていました
暑い季節、川の流れる音、流れ、見てるいだけて涼みます。
川を見ながら山道を上っていると
「ボスン」
壁にぶつかった感覚でした
なんだ?と思い前をむくと堅く黒い毛がありました。
わたしの頭の中は真っ白で、なにも考えようともできず、ただ上を見上げました。
3 :
名も無き飼い主さん:2007/08/30(木) 02:14:03 ID:Z3oUluu+
何が見えたんだ?
続きマダー?
4 :
森:2007/08/30(木) 18:47:35 ID:A+DXye4b
上を見てもまだ黒い壁です。
「フーフーフー」っという息が聞こえました
わたしは横に目をやりました
太った成人男性の体くらいの太く黒い腕がそこにありました。
5 :
森:2007/08/30(木) 20:14:16 ID:MXVcfLN+
その黒く太く逞しい腕がわたしの肛門を躊躇なく貫きました
6 :
森:2007/08/30(木) 20:17:45 ID:A+DXye4b
その腕の先に鋭く堅そうな大きな爪を見たときに
「まずいっ熊だ熊だ熊だ熊だ熊だっデカい熊だっ」
「なんでっなんでっなんでっ」
はじめて自分に起こっている事態を把握し混乱し全身が固まり激しい寒気と震えが襲い
「助けて助けて助けて」
そんな心の叫びの中で
わたしは無意識に右手でその黒い壁を突き放そうと手を伸ばしていました。
わたしの腕が黒い壁届きそうな瞬間
バチンっ
その衝撃のあと
わたしの左のほうで
ボトっ
わたしの腕が落ちていました。
そこで熊殺しのウィリー・ウィリアムスの登場ですよ
9 :
森:
その腕はまぎれもなくわたしの腕
現実感のない光景は腕の激痛によりまぎれもない現実になりました。
「グァ…」という声にならないうめきを上げながら肘から先の無い右腕をかかえしゃがみこんだ私はそのとき初めて黒い壁のてっぺんを見上げました。
そこにはわたしを見下ろすとても大きな熊が立っていました。
そのとき初めてすべての状況を把握しました。
その熊はとても大きく、わたしの身長の倍くらいの高さ、太い腕の先の爪には、わたしの腕の肉片と血。
そしてもう一度熊の顔を見上げた瞬間、わたしは熊のほんとうの怖さを味わうことになりました。