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両チームの三人目が登場し、いよいよ最終戦が行われる。
「青龍の方角ッ! スーパースターのDNAッ、三島みらいッ!」
一段と大きな声援に包まれて三島みらいが登場。
「白虎の方角ッ! 横浜の総大将ッ、矢尾つかさッ!」
つかさは腕を組んで仁王立ちしている。威風堂々といった様子だ。
「え、えと……よろしくお願いしま……」
みらいが恐る恐る握手を求める。それはスポーツマンシップにのっとった行動だった。
だが、対するつかさはそれを「フッ」と鼻で笑う。
「悪いけど、あたいはそういう馴れ合いは嫌いなんだよ」
すかさずみらいのファンによるブーイングが起こった。いいぞもっとやれ。
「試合前から熱くなってまいりましたッ! 参りましょうッ」
百戦錬磨の守護神に、怖さを知らない黄金ルーキーが挑む。
最終戦、東京・三島みらい対横浜・矢尾つかさ。
「野球するならッ――よよいのよいッ! ジャンッケンッホイッッ!」
みらいの繰り出した手は、パー。だが、つかさの手はまたしてもチョキだった。
やはり、パーではチョキにはかなわないのか……。
圧倒的な力の差をまざまざと見せ付けられる格好となった。
「勝負アリッ! 勝者、矢尾つかさッ! 横浜ブルーマーメイズの優勝ですッ!」
わああああああああっ。横浜ファンから歓声が上がる。
「ふっ。逃げ出さなかった事だけは褒めてやるぜ」
「ほ、本番では……リ、リベンジさせてもらいますっ」
「へっ。負けねえぜ」
再戦を誓い合うつかさとみらいの二人だった。
みらいは今度こそはと握手を求めたが、またも拒否されてしまった。
イベント終了後……。
「あんな事言ってたけど、開幕戦でみらいちゃんの打席があるかわからないわよ」
「お、大咲先輩っ。それを言ったら台無しですよぉ……」