株式会社Doctor Web Pacific(Dr.WEB)は9月20日、同社のウイルスアナリストが「Trojan.Bioskit.1」と呼ばれる悪意あるプログラムのサンプルを入手したと発表した。
このマルウェアは当初、一般的なトロイの木馬のペイロードを用いてMBRを感染させ、ネットワークから何かをダウンロードするものであると思われていた。
しかしより詳細な解析によって、BIOSを感染させるメカニズムをも備えていることが判明したという。
まず「Trojan.Bioskit.1」ドロッパーが、中国のウイルス対策システムプロセスがあるかをチェックし、あった場合にはトロイの木馬がその主な機能を
呼び出すための透明なダイアログウィンドウを表示させる。
次にOSのバージョンを判別し、Windows 2000以降(Windows Vistaを除く)であればその感染プロセスを続行する。
このトロイの木馬はコマンドラインをチェックし、さまざまなキーを使用してコマンドライン経由で起動される。
さらに、BIOSイメージを改変するためにリソースに組み込まれたcbrom.exeユーティリティ(Phoenix Technologies)を使用し、
モジュールhook.romをISA BIOS ROMとしてイメージ内に挿入。
そしてアップデートされたファイルを使用してBIOSを上書きするよう、他のドライバにコマンドを出す。
ただし、Award BIOSを使用したシステムが必ずしも感染するものではないとしている。
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/52015309.html