先日、Thunderboltテクノロジーを搭載した新型MacBook Proを発売したばかりのAppleだが、
同社が新形状のインタフェースコネクタの準備を進めていることが話題になっている。
これは4月5日(米国時間)付けで米特許商標局(U.S. Patent and Trademark Office: USPTO)によって登録特許が
公開されたことを受けたもので、同日にPatently Appleが報じている。
Thunderboltは高速伝送を目指したIntelのインタフェース規格Light Peakを実装したもので、
開発にあたってはAppleなどのメーカーも支援を行っている。
USB 3.0などとは異なり、当初から通常のデータ転送に加え、ディスプレイ向けの映像データストリームを流すことが
想定されているなど、1本のケーブルを通して複数のプロトコルのデータをバルク転送する仕組みとなっているのが特徴。
将来的には光ファイバでの転送が検討されているといわれるが、現時点ではメタルケーブルのみが規格化されており、
AppleではこれまでMacBook Proに搭載されていたMini DisplayPortの代替に利用するなど、
より現実的な方法で利用されている状態だ(Mini DisplayPortとThunderboltはインタフェース互換)。
今回公開されたAppleの特許は「Reduced size multi-pin male plug connector」の名称で、
その内容はUSPTOのウェブサイトで確認できる。
名称を直訳すれば「小型化されたオス型マルチピンコネクタ」ということになるが、
その特徴はThunderbolt同様に複数の異なる信号ストリームを1本のケーブルでやりとりするための
"ハイブリッド"コネクタという点にある。
特許の説明によれば、DisplayPortのほか、USB 2.0、USB 3.0のインタフェースが定義されており、
コネクタ形状はiPodやiPhone等で利用されている30ピンのドックコネクタに相似している。
この特許のポイントは2つで、まずUSB 3.0サポートが明確にうたわれていること、そしてDisplayPortを
引き続き重視しているとともに、そのハイブリッド対応の相手としてUSBを選んでいることが挙げられる。
タイミングの問題はあるが、Appleが必ずしもThunderboltを重視しているわけではなく、USBとともに
あくまでインタフェース技術の1つとして認識している可能性がある。
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/04/06/100/index.html