中国最大手の検索エンジンBaiduは3月24日、文書・書籍共有サービスに5月から違法コピー対策技術を導入すると明らかにした。
著作権侵害コンテンツへの対処が手ぬるいという批判に応えた格好だ。
Baiduは先週、「Baiduライブラリ」で多数の著作権侵害コンテンツが見つかったとして作家から削除を求められ、非難された。
同社は中国の検索市場で約70%のシェアを持つ。
同社は、違法コピー対策技術は研究に4カ月以上かかったとしている。
この技術は4月にテスト段階に入り、5月1日に完全導入される。
「この技術は、既にアップロードされた著作権侵害コンテンツを体系的にBaiduライブラリから削除できるだけでなく、
今後問題のあるアップロードを自動的に拒否できる」とBaiduの広報担当カイザー・クオ氏はReutersへの声明文で述べている。
この動きはBaiduにとっていい前兆だ。
同社は過去数年、著作物の扱いをめぐって訴訟を起こされ、激しく批判されてきた。
米国の通商代表部は先月、著作権を侵害している楽曲を簡単に探してダウンロードできるMP3検索機能を提供しているという理由から、
Baiduを海賊版を扱う「悪名高い市場」に指定した。
昨年1月、北京の裁判所はBaiduに対する著作権侵害訴訟を退け、同社に違法行為はないとの判断を示した。
中国当局もBaiduに目を光らせている。同国のメディアが最近報じたところでは、中国国家版権局の次長が、Baiduに自社のサイトから
著作権侵害コンテンツを排除するための計画を提出するよう要求したという。
同社は今月、計画を提出したとクオ氏は言う。
BaiduはまたMP3検索をめぐってレコード会社と話し合っている。
同サービスでの違法コピー対策はBaiduライブラリでの対策とは違ったものになるという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1103/24/news101.html