トレンドマイクロは12月6日、11月度のインターネット脅威レポートを公開し、感染報告が増加しているマルウェア
「WORM_PROLACO」について注意を呼び掛けた。
同社によると、WORM_PROLACOは11月中旬ごろから日本やアジア、欧米で感染報告が増加。メールやリムーバブル
メディア、共有フォルダ、インスタントメッセンジャーなどの経路を通じて感染を広げるほか、幾つもの機能を持つことが
特徴だという。
メールを通じた感染では、AmazonやGoogle、Twitterなどの著名なインターネットサービスからの通知を装い、
ZIP形式による不正な添付ファイルを送りつける例が確認された。これを解凍して現れるファイルを実行すると
感染してしまう。銀行を装ってフィッシングサイトに誘導する手口も見つかっている。
感染後にはルートキット機能によって自身の活動を隠ぺいしたり、別の不正プログラムを作成したりする。また、
上記のような手口で別のコンピュータへの感染も試みる。これまでに被害は確認されていないものの、感染した
Webサーバの公開フォルダにセキュリティ修正プログラムのダウンロードページを装ったindex.htmlファイルと
自身のコピーを作成することも明らかになっている。
同社では予防策として、誤って不正な添付ファイルやURLをクリックしないことや、セキュリティソフトで不正な
メールを振り分けることを推奨している。企業では共有フォルダやWebサーバのアクセス権限、パスワードを
再度見直したり、USBメモリの使用規定を設けたりするといった方法が求められるとしている。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1012/06/news062.html