Appleが2年前にモバイルアプリストアを作り上げたことで、ソフト開発熱が盛り上がった。消費者は、金融取引アプリか
らげっぷの音が出るアプリまで、あらゆる種類のアプリを手軽にダウンロードできるようになった。
今日、AppleとGoogleが運営する大手のアプリストアは、自らの成功の犠牲になる危険にさらされている。あまりにアプリが
多くてあふれかえり、購入者の混乱と、目立ちたい販売者の不満を招くフリーマーケットになっている。
自社ブランドアプリに多額の投資をした企業にとって、キモとなるのはユーザーに自身のアプリを簡単に見つけてもらい、
ユーザーを長く自分たちの世界に引き留めておける方法を見つけることだ。
ほかのアプリよりも目立つための戦略は、アプリと同じくらい多様にある。
考えられる方法の1つは、アプリストア登場以前の手法だ。携帯電話メーカーや携帯キャリアと提携して、アプリストアで
はなく端末のホーム画面などもっと目立つ場所に置いてもらうことだ。
もう1つのアイデアは、特定のカテゴリーのアプリを別々のストアに置くことだと、AKQAのモバイルアカウントディレクター、
ティナ・ウンターランダー氏は語る。同社はNikeなどの顧客向けにアプリを構築している。
同氏もまた、問題の大部分は発見――第一に適切なアプリを見つけること――だとしている。アプリがカテゴリーの上の
方に並んでいたり、「人気アプリ」リストに入っていなければ、見つかる可能性は低い。
同氏は、消費者から頻繁にアプリ検索が「お粗末だ」との苦情を受けていると語る。GoogleとAppleは、検索の改善に
取り組んでいると請け合ったという。
企業が自社のアプリを推進する手段の1つがスポンサーシップ、つまりお金を払ってアプリストアの一番上に置いてもらう
ことだ。この選択肢を、やや無名のアプリストアGetJarは開発者に提供している。AppleとGoogleは、今のところこうした手法
に抵抗している。
MicrosoftもWindows Phoneでスポンサードアプリを提供することは拒んでいると、同社のコーポレート副社長
テリー・マイヤーソン氏は語る。その代わり、同社はアプリを宣伝する新たな手法について各社と協力しているという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/03/news029.html