米Symantecは11月17日のブログで、2011年のインターネットセキュリティ動向予想を発表した。マルウェアなどを
使ったサイバー犯罪の様相には、過去3度目となる大きな変化が起こりつつあると指摘している。
同社によると、マルウェア作者の動機は過去10年で注目を集めることから金銭稼ぎへと様変わりした。かつては
「LoveLetter」「Melissa」などの大量メール送信型ワームが騒ぎになったが、現在では「Zeus」のようにユーザーが
気付かないうちに侵入する「クライムウェア」が主流になっている。
その次の第3段階として浮上してきたのが、サイバースパイとサイバー破壊工作だという。イランのインフラを
狙ったといわれる「Stuxnet」はその様相の変化を示す象徴的な存在だとSymantecは指摘し、2011年の様相は
これまでとは違ったものになると予想する。そうした現状を踏まえたSymantecの2011年セキュリティ動向予想は
以下の通り。
・インフラを狙った攻撃が増加し、サービス事業者は対策を打ち出すが、政府の対応は後手に回る
・ソフトウェアの未修正の脆弱性を悪用して特定の組織を狙い撃ちにする攻撃がさらに増加する
・スマートフォンやタブレット端末の普及によってビジネス利用と個人利用との境界が薄れ、企業は新しい
セキュリティモデルによる対応を迫られる
・企業に対し、情報流出防止対策以上にモバイル端末などの暗号化技術採用を促す法規制が強化される
・政治的動機に基づく攻撃の新境地が浮上する
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/18/news019.html