今年7月に米Googleが航空券情報サービスの米ITA Softwareの買収を発表したが、これに反対する複数のオンライン旅行会社が
10月26日(米国時間)にFairSearch.orgを発足させた。
Web検索とフライト検索技術の有力企業の結びつきが、フライト検索サービスの域を超えて、オンライントラベルの勝者と敗者を決める支配的な存在になると懸念。
オンライントラベル市場の競争と透明性を阻害するとして、米司法省に調査の実施を求めている。
FairSearch.orgには、Expedia、Hotwire、TripAdvisor、Farelogix、Kayak/ SideStep、Sabre (Travelocity)などが参加している。
同連合によると、ITAのフライト検索ソフトは米航空会社の上位10社のうち6社が検索サービスに採用している。
一方Googleは、オンライン旅行サイトの検索トラフィックの30%以上の検索ソースとなっている。
「ITA Softwareをコントロールすることで、Googleはトラベル検索においてライバルを圧倒し、オンライン航空トラベル市場を操って支配できるだけの力を持つ。
これはチケット価格の上昇やユーザーの選択肢の縮小、オンライントラベル検索における技術革新の阻害を引き起こす可能性がある」としている。
FairSearch.orgの主張に対して、Googleはすぐにパブリックポリシーブログに反論を掲載した。
まずITAとGoogleは競争関係ではなく、またITAはチケット価格を決定したり、チケットを販売するサービスではないと指摘。
GoogleによるITA買収はチケット価格の上昇や選択肢の縮小にはつながらないとした。
米国のトラベルサイトのトップ3(Expedia、Priceline、Travelocity)はITAのライバルが提供するデータを使用しており、
フライト検索市場にはITAのQPXツール以外の有力な選択肢が存在すると強調。
Googleの目標はユーザーが簡単にチケット価格を比較して最善のプランを立てられるツールの実現であり、ITA買収はむしろトラベル検索に革新を
もたらすものになると主張している。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/10/27/038/index.html