Apple幹部が、アジアのiPhone・iPadアクセサリサプライヤーからキックバックを受け取って企業秘密を
漏らしていたとしてカリフォルニアで起訴されたことが、法廷文書から分かった。
連邦当局は、Appleに2005年から勤めているグローバルサプライマネジャー、ポール・シン・ディバイン
被告(37)を、アジア企業6社からキックバックを受け取ったとして起訴した。当局は金銭を提供した企業の
名前を明らかにしなかったが、韓国、中国、台湾、シンガポールの企業という。
San Jose Mercury Newsによると、被告はAppleから民事訴訟も起こされている。同社は、被告が数年に
わたって100万ドルを超えるわいろを受け取っていたとしている。
被告は8月13日にサンノゼの裁判所に出頭したが、保釈金は設定されなかったと法廷文書にはある。
被告は16日にも出頭する予定だ。
被告は11日に連邦大陪審で、有線通信詐欺、マネーロンダリング、共謀、リベート受け取りなど23件の
罪で起訴された。
「Appleのビジネスのやり方は最高の倫理基準に従っている」とAppleの広報担当スティーブ・ダウリング氏
は声明文で述べているとMercury Newsは伝えている。「社内外における不正行為は一切許さない」
ディバイン被告はAppleにおける立場を利用して機密情報を入手し、それをサプライヤーに提供して、
Appleと有利な契約条件で交渉できるよう手助けしたという。
サプライヤーは見返りとして被告にキックバックを支払い、被告はそれをシンガポールの
アンドリュー・アン被告と分け合ったという。アン被告は有線通信詐欺、共謀など3件の容疑で
起訴されている。
この件はFBI(米連邦捜査局)とIRS(米内国歳入庁)が共同で調査した。
14日にAppleと検察にコメントを求めたが連絡が付かなかった。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/16/news015.html