スパムは件数が増えているだけでなく、まともなメールとの区別も難しくなっていることが、米国の消費者を対象とする
Harris Interactive のオンライン調査で明らかになった。この調査は、スパム対策および Eメールセキュリティを手がける
Cloudmark の依頼で実施されたものだ。
Harris の調査では、対象となった米国の成人のうち42%が、過去12か月間に受信したスパムの件数は前よりも増えている
と回答した。この傾向は、Cisco Systems が7月に発表した調査報告とも一致している。Cisco の調査によれば、世界の
スパム件数は2009年から30%増加しているという。
問題は数が増えたことだけではない。Harris の調査によると、過去にスパムを受け取ったことがある米国成人のうち、
正当なメールと、悪質なマーケティング会社や詐欺を試みる者から送られてくるメールとの区別が前よりも難しくなった
と回答した人は、33%にのぼっている。
さいわい、ユーザーの多くはスパムを警戒し、必要な対策をとっている。Harris の調査によると消費者の大多数は、
スパムの影響を管理し最小限に抑えるための対策を行なっているという。スパムのターゲットになりそうな活動を
するとき、米国の調査対象者の43%は、別個にメールアカウントを作成していると答えた。また、米国と欧州の成人の
大多数 (米国は68%、欧州は60%) が、Eメールの送受信に使うコンピュータにスパム対策を施していると回答した。
だが、さまざまなリスクにさらされ、受信箱に大量のスパムが流れこんでいるにもかかわらず、多くのユーザーは、
たとえスパムが送られてきてもまともなメールを受信しそこなうよりましだと考えているらしい。Harris の調査では
対象者の65%が、正当な送信者からのメールを受信できなくなるよりも、スパムが送られてくるほうがいいと答えて
いる。
http://japan.internet.com/webtech/20100805/12.html